鉄の彫刻ワークショップ(2)わたしの居場所

ワークショップの2回目。秋晴れのすばらしい天気。
すてきな森の中にある、府中市美術館に着いたときにはもう作業が始まっていた。鉄を切る工程は、もうびくびくしなくなったので、今日はスイスイできた。

が、そのあとが大変だった。
自分の居場所を作るというテーマだったから、わたしが中にはいれるものにしたい、という単純な考えで、細く切った棒をつないで曲げて大きな輪にしたかったのだが、鉄を溶接するのがなかなかうまく出来なくて、ほとんど先生にやっていただいた。
曲げるのなんか、全く手伝うことすらできず、助手の方たちが4人がかりで試行錯誤してるのをただ眺めるだけだった。
ただの輪ではなくアメーバ型で、しかも横からみても曲がってるようにしたいという無茶苦茶なイメージだけの素人考えの上に、図面もなく行きあたりばったりで、しかもわたしの計算がまちがってたりしたので、作業は混迷をきわめた(笑)

結局時間切れで、とにかく輪を閉じるとこまでで終了になったが、これはこれで満足。
青木野枝先生には「ヘンで面白い」というお言葉をいただきました(←自慢)。

北京五輪のため鉄屑の価格が高騰してるそうで、多少心が揺れたけど、もちろんちゃんと持って帰りましたともさ。
時間の関係で最初の鉄板の2/3くらいしか使えなかったので、思ったより軽く、水平に持てばそんなに運びづらくはなかったが、どうしたって超迷惑。
鉄のでっかい輪っかをかついで、京王線に乗っていたのはわたしです。すいません。
アパートの階段を上るのがいちばん難儀だった。でもどうにか無事に玄関を通過。
帰宅した時点ですでに大臀筋が筋肉痛になっていてびっくりした。
鉄を切るときに、腕を固定するために変てこな体勢をキープしてたせいだ。
しかしこの輪っか、これからいったいどうしたものか。

それにしても、わたしは、そもそも絵を描くときには、自分の居場所を作りたいなんて考えたことはないし絵の中に入りたいとも思わない。
絵の中の人物は、わたしであってわたしではなく、わたしとは単なる「目」なのだ。
でも、居場所というキーワードに関しては、今後ちょっと考えてみたい。