オルゴォル

来月から、新聞小説の挿絵をやることになった。
朱川湊人さんの小説で、題名は「オルゴォル」。連載は180回の予定で、土日もお休みなし。うはは。
小説の進行と同時に、少しずつ世界を発見しながら描いていくということで、旅のような、ライブみたいな感覚を生かせたらいいなあと思う。

わたしは大学の卒論で、主に戦前の新聞小説の挿絵をテーマにとりあげたので、国立国会図書館にせっせと通って、古い新聞の資料をあさったり、マイクロフィルムを凝視したりしては、ため息をついてたものだった。
そのころはまさか自分が挿絵をやることになるとは思ってなかったが、イラストレーターになってからはずっと目標にしてたので、非常にうれしい。

本編がはじまる前に、予告でわたしの顔写真も掲載されるそうで、フォトグラファーのあきさんに撮っていただいたものを使うことにした。
新聞だから背景を切り抜いたうえに丸くトリミングされてしまうのだけど。
しかし、わたしの顔などに情報としての価値があるのだろうか。
それも国立国会図書館に収蔵されるのか…。