スター

「もう、美空ひばりみたいな国民的スターはあらわれない」というようなことが、さも残念そうに語られることが多い気がするが、それは、はたして憂うべきことなんだろうか。

わたしは、美空ひばりの時代は知らない。
でも、今でも、一過性であったり、局地的な人気だったりしても、たくさんの人がガッと群がるスターはいる。みんな群がること自体が好きなのかもなー、なんて思ったりする。
大勢が支持するものには、それなりにいいところがあると思うし、そういうものをあえて避けるみたいな、スノッブ的な考え方は嫌いだ。

でも、わたしも美空ひばりはいいなあと思うんだけど、群がることにはどうしても気持ち悪さを感じてしまう。みんなが同じ方向を向いている気持ちよさはあるのだろうけど、同時に考えることを放棄しないようにするのは大変なことだろうと思う。