デザイン・フェスタ見物記

きょうは、東京ビッグサイトの、デザイン・フェスタにでかけた。
学園祭みたいなノリなのかなー?と思ってずっと敬遠していたのだが、食わず嫌いは良くないので、今回はじめて見に行ってみた。(と言っても、わたしは母校の学祭にも結局一度も行かずじまいだったので、あれが学祭っぽいのかどうか判断できないのだけど…。)

たしかに、とても規模の大きなイベントだった。
でも、若さのエネルギー爆発!みたいな感じかというとそうでもなく、全体的に、けっこう保守的というか、まったりとして勢いがない印象だった。(作品自体の質だけでなく、プレゼンテーションの方法の問題も大きいと思う)
手芸が8割、オタクが5割、ゴスロリが2割、あと大正ロマン風も多かった。そういうものが、作り手にも見物客にも人気があるってことかー。(オタクは村上隆さんが出た時点で終わってるジャンルだと思う。ああいったものが好きで作っているならしょうがないのだが。)
おびただしい数の出品者だったが、バリエーションは意外に少なくて、奇をてらったような作品でも、わりと似たり寄ったりの傾向だった。

目立っていたのは、コスプレの人たち。
パフォーマンスとかアパレルについてはよくわからないのでそれ以外で、ざっと見た感じ、これは面白いな、と目を引かれたのは10~15組くらい。(仕事にできるレベルの人ということなら他にもたくさんいたが)
まあ、そんなもんか…。

正直言って「わたしだってがんばるぞ!」っていう気分にはならなかったし、逆に「好きを仕事にするのって大変だなー」と暗澹たる気持ちになった。
好きなことをやるのは基本だし、個性は自然に出てくるものだけど、ただ好きなことを好きなようにやってるだけじゃ埋もれてしまうってことだ。
もちろん、仕事になるかどうかだけが基準ではないし、わたしだってえらそうなことが言える分際じゃあないが、人のふり見て我がふり直せって感じで、こっちが猛反省してしまった。
わたしはもう学生には戻りたくない。

そもそもお祭りにケチつけてもしょうがないんだけど、少なくともあれはアートイベントを名乗っちゃいけないのでは…?
大勢参加しているなかにはアートっぽい人もちらほらいたけど、アートって言葉は、軽々しく使っちゃいけないと思う。

じゃあデザインイベントかっていうとどうなんだろう。
あれは手工芸品のフリマだと思う。ほとんどみんななんか小物を販売していたし。
可愛い手芸の見本市って感じで、雑貨屋さんの買い付けとかにはよさそう。
そういうものだと思って行けば、お買い物好きな人はかなり楽しめるだろう。
あとは、おじさんとか、ふだんあまり雑貨屋さんに行かない人も面白がりそうだ。(わたしだって、手芸は好きだし、雑貨も大好きだけど)

純粋なアートイベントだったらあんなにお客は呼べないだろうし、立ち止まってゆっくり見るという雰囲気ではないが、お客さんが多いのはたしかに魅力的ではある。
ああいうのは、ただ見に行くだけより、参加しちゃったほうが楽しいのかもね。