生きのびたい

日本人の2割が過去に本気で自殺を考えた、という内閣府の調査の記事を読んだ。
本気じゃなくても考えたことがある人はもっとたくさんいるのだろう。
てことはあれか、今まで一度も自殺を考えたことがない、わたしのような人間のほうが、もしかしたら少数派だったりするのか?(わたしはいつも「昨日のわたし、死んじまえ」って思っている。でも明日のわたしが死ねばいいとは思ったことがない。)

自殺願望を持たずにいられない人は、おそらく心底つらいのだろうが、そんなに多いのだとすれば、この国はもう良くなりようがないのではなかろうか。
最終的には自殺すればいいという考えでいると、他人を批判することはできても、じゃあどうすればいいのかという建設的な意見は出せなくなるだろう。

批判というのは、自分は安全圏にいて、相手が改めるのを待つことだ。それももちろん必要なことだけど、人まかせはほどほどにしておいて、自分ができることをさっさと考えたほうがいいと思う。

わたしは地震が怖い。ほんとうは、環太平洋造山帯から脱出したいけど、もし東京で四川並みの大地震が起きたとしても、絶対に生きのびたい。
そのためにできることならなんだってしたい。
生きる意味なんてわからないし、なんで生きたいのかもわからない。生きのびる価値があるかどうかなんて、知ったことではない。

わたしに取り柄があるとしたら、生きたいという気持ちなのかも知れない。
ただいたずらに不安になったり、政治家に文句を言うよりも、いざとなったときに、どうしたら自分が生き残れるのか考えたい。
最後までジタバタした上で、万策尽きて死ぬんだったらそれはしかたがないけれど。
困ったときに、誰かが助けてくれるはずだなんて、どうして思えるんだろう?

自殺したいにもいろんな理由があるのだろうが、よく言われるように、日本の景気が悪かったり、世界での競争力が落ちてるとしても、勢いのある国があれば勢いのない国もあるのはあたりまえのことで、そんなことで閉塞感を感じたり、やる気をなくすなんてばからしいと思う。

わたしは日本が好きだし、描く絵には明らかに日本の気候風土が影響している。
でも、わたしというひとりの個人は、たまたま日本に生まれてきただけなのだし、国単位で、他の国と比較することで劣等感や優越感を感じたり、一喜一憂したりするのは、あくまでゲームみたいなものであって、ゲームで負けたからって、個人が死ぬ必要はないと思う。