水の都ソウル

昨日とはうってかわって、ソウルは冷たい雨模様。
前川さんと、レジデンスの近くの市場でタコやイカの干物や、食材を買い込む。
ハンキロって、500gかと思ったら1kgのことだった。そうか、そうだな…。

それから東大門方面に出かけていき、トースト屋さんで朝食。
卵とハムとキャベツとピクルス入りで甘じょっぱくて、いろいろ美味しいもの食べたけどこれが一番気に入ったかも。

東大門の問屋ビルなどをうろうろして、ヒゲ坊主マネキンなどの写真を撮ってから、わたしはひとりで地下鉄に乗って北村の古い街並みを見に行った。
適当に歩いたが、わりとこぎれいで、ふつうに人が住んでる感じ。ギャラリーもいくつかあって、なかなか面白い展示をしていた。
駅で韓国の人に道を聞かれた(たぶん)のはちょっとうれしかったな。

それからレジデンスに戻り、前川さん、ソンさん、Oさんと合流して、グエムルファンの前川さんのたっての希望で、漢江上りの遊覧船に乗りにいく。

しかしこれが大変。地下鉄の駅から遊覧船乗り場が遠く、しかも川岸が工事中で、営業してるかどうかもよくわからないし、大雨で寒いし。
それでもあきらめずにぬかるみを歩いて乗り場に着いたら、なんと営業してた。
船を待つ間に、東南地方から修学旅行中の小学生が大騒ぎしながら集まってきた。
漢江の両岸はずうっと団地団地団地鉄橋団地団地鉄橋団地団地団地鉄橋団地団地…。

晴れてたら良かったのにな。でもソンさんの解説つきだったので面白かった。
船内では日本語の放送もあったのだけど全然気づかず。英語の放送はわかったのに。日本語と韓国語はやっぱり音の印象も似てるのかもしれないな。

終点はこれまた不便な場所で、えんえん歩いて五輪スタジアムなどを横切り、Mさんたちとの待ち合わせ場所に着いたときには全身びしょぬれだった。

前川さんたちは、映画監督のIさんに会いにいくことになっていたので、わたしは、Mさんたちと、舞台を見に行くことにした。
有名な「ナンタ」は、劇場が3つもあるのになんと全部売り切れだったので、「ナンタ」と同じ演出家の作品で、ソンさんもお薦めの「ジャンプ」を見た。
観光客ばっかりだったけど、実際、観光の途中に観るにはうってつけの作品で、ドリフとか吉本新喜劇をアクロバティックにしたような感じで面白かった。
劇場はそんなに大きくなくて、うしろの席でも十分に楽しめた。

しかしとにかくどこに行っても日本人だらけで、お店の人もこっちが口を開く前に日本語で話しかけてくるし、なんだか申し訳ないような気がするくらいだったけど、でもすごく気楽は気楽。
3日間で使った韓国語は、結局「アンニョンハセヨ」と「カムサハムニダ」だけ。
それもどうなんだろうかと思うけど。

Mさんたちと別れ、ふらふら歩きながら帰ろうとしたら、道に迷った。
でも、ひとりだったら誰に迷惑かけるわけでもないし、迷うのも楽しいものだ。
これでようやく地理関係がつかめてきたところで、明日は帰らなきゃいけない。
今回行けなかったとこもたくさんあるし、なにより食べ物がおいしいし、また遊びにきたいな。ソウルいいとこだ。