ラヴ・レターズ

きょうはパルコ劇場で「ラヴ・レターズ」を観た。
男女二人の朗読劇、昨年で20周年だそう。今日の出演は岡本健一×奈良岡朋子。

学生のときにいちど観ているのだけど、そのときの出演者は忘れてしまった。内容は面白かったのでけっこうおぼえているつもりでいたんだけど、そっかあ、このヒロイン、絵描きっていう設定だったんだなあ。
昔観たときは、大人の恋の話で素敵だな、って思った気がするけど、いま観ると、なんだかいろいろうまくいかないもんだよね、って話のような気もした。

最近強く思うんだけど、絵を描くことで、すべての心の隙間を埋めることはできない。じゃあ他のことで、隙間が埋まるかといったらそんなことはなく、それぞれの隙間は、それぞれに合ったピースでしか埋められないのだと思う。

でもべつに、隙間を埋めつくすことが目的で生きてるわけでもないし、絵を描くのは、隙間を埋めるためでも、病んだ心を癒すためでもない。
絵を描くことには時間も労力もかかるし、犠牲になってしまうこともある。でもそれは絵を描くことでは絶対に取り返せない。

絵は他の何かの代わりにはならない。かといって絵の代わりになるものもない。それでも絵を描くことしか出来ないんだから、しょうがないと思うしかないなあと。
わたしにとっては絵だけど、それが絵でなく他のものだったとしても同じだと思う。
ま、これは舞台の感想じゃないけどね。