カテゴリー別アーカイブ: 美術展めぐり

パク・ヒョンス展/森下泰輔展

アートラボで開催中のパク・ヒョンスさん、森下泰輔さんのW個展のパーティへ。
なんとなく、甘いものより肉と炭水化物かなあと思い、カツサンドを差し入れ。

4月に続き、パクさんとZeinxenoの社長さんが来日された。
パクさんの作品は、本来はもっと大きいもの中心だけれど、輸送の関係上、今回は小品のみ。でも世界的に活躍されている作家さんだけあって、作品の重みと完成度がすごい。写真だとエアブラシで描いたようなやや古い感じにも見えるのだが、実物は素晴らしい質感だった。
アートラボの空間が、まるで美術館のような格調高い雰囲気に変わってしまった。
昨日、今日と、今年で最高に暑い感じだけど、アートラボの自転車を借りてどこかに行ったり、二人とも東京観光を満喫されているようでなにより。

森下さんはアートラボのディレクターで、いつもとてもお世話になっている。でも考えてみたら個展を拝見するのは初めてだった。
森下さんのトレードマークになっている、バーコードモチーフの作品。その時代を表すような偶像を背景としてバーコードが浮かび上がる。偶然、数年前からK-POPアーティストを背景としたシリーズを制作されていて、今回の展示につながった。
バーコードは、平成初頭の1990年ころに登場したそうで、まだ子供だったわたしは当たり前のものとして受け入れていたけれど、あの模様によって情報や流通がコントロールされることは、当時はかなり衝撃的なことだったようだ。今から思えば、情報化社会の先駆けだったのだろう。そういうお話を改めて聞けて面白かった。

わたしも韓国滞在中にあちこち美味しいお店に連れて行っていただいたけれど、先日韓国に行った森下さんと菅間さんはもっと盛大な接待攻勢を受けたそうで、どうお返しするべきか頭を悩ませていた。
今夜も森下さんのいきつけのお寿司屋さんを予約していたのだけど、韓国の方々は日本にいる親戚やお仲間と水入らずで過ごしたいらしく、パーティの後は早々に解散することに。
で、代わりにわたしがお寿司にありついてしまったという。。。すっごい美味しかった。。。

チェリス・ミッシェル展

アートラボでやっていたチェリス・ミッシェルさんの展示を見に行く。

アメリカ出身で、英国、カナダと移り住み、ここ数年は熊本県天草で制作されていて、次はイタリアだったかスペインだったか(聞いたんだけど忘れてしまった)で暮らすことになっているとのことで、日本を離れる前の記念の展覧会だそう。
そういう生活、憧れるなあー。

キリスト教をベースに持ちながら日本の禅の思想の影響も受けているらしい。
女性の視線でLGBTの問題を扱った作品と、日本の風景を描いた作品があったけど、とにかく絵自体がものすごくうまくて、地塗り無しのキャンバス地を生かした表現が見事だった。

しかし外国人は禅の思想大好きだよなあ。
日本に暮らしていると全く意識しないけど、外国人の視線で見ると、なにげない風景の中にも、禅を感じられるものなんだろうか。

六本木アートナイト

來迦結子さんと、六本木アートナイトに遊びに行った。
毎年やっていることは知っていたけど、わたしは行ったことがなかった。知り合いも参加しているし、一度見ておこうと思った。

昼間から出かけたので、のんびりとランチしたり、街のあちこちで行われている展示やイベントを探して歩くのは楽しかった。
(六本木というわりに全体的に意外と地味かな〜という感じはあったけど)。

一番楽しかったのは、広場の芝生の上に透明ビニールの風船でできた巨人(ほんとにでかい)「空気の人」がよこたわっている作品。そのまわりで、凧揚げみたいにして、小さな透明人間をふわふわと遊泳させてるのを、モヒート飲んだりしながらぼけーっと眺めるのが気持ちよかった。
観客たちが巨人と同じポーズで仰向けに寝転がって、上から写真撮影するという企画があったので、喜んで参加した。

六本木ヒルズで行われていた開会式のショーは、会場が狭すぎてよく見えなくて残念だった。
暗くなってから国立新美術館の入り口前で行われた、ドイツから来た「光の巨人」のパフォーマンスは早めに行って場所取りをしたのでよく見えた。こちらの巨人は3メートルくらいの大きさで、真っ白に光っていて、数人がかりで動かす操り人形。ペーソスの漂う音楽も素敵。
新美の建物の窓をカラフルな布で彩ったインスタレーションがちょうど背後に見えて、とてもきれいだった。

「光の巨人」も「空気の人」も、もちろん簡単にできるものではないとは思うけど、発想自体はとてもシンプル。でもとてもインパクトがあって、小難しくひねったものよりも、ストレートにぐっとくるなと思った。

魂コレクション/放置 欲望 フェティシズム

歯科検診のため、前に住んでいた千歳烏山へ。
帰りに上北沢で降りて、コンディトライ・シュピーレンさんに寄った。
店主の岡田さんにご挨拶して、ティラミス(美味しかった〜)とお茶をいただき、差し入れ用のクッキーを買った。
展覧会の差し入れなので、賞味期限が長いクッキーにした(他にもいろいろ頂き物があると思われるので)。このクッキーは小さめで食べやすいし、美味しくてお気に入り。それに箱にわたしのイラストのシールが貼ってあるし。
本当は韓国に行くときにも手みやげにしたかったんだけど、上北沢まで買いに行く余裕が無かった。それで相談してみたら、今度の時は宅急便でお願いできるそう。「今度の時」があるといいんだけど。。。
週末にはパンも販売しているとのこと。わたしが行くのはだいたい平日なので、初めて知った。それも食べてみたいなあ。

***
それからアートコンプレックスセンターのRáykaさん改め來迦結子さんの個展へ。
「魂」は、去年作り方を教わった「どこでも宇宙」をさらに発展させたもの。ものすごい数の作品を壁じゅうに貼り付けたインスタレーションだった。ブラックライトを使って演出したり、やりたいことをやったという感じで楽しかった。

そのあと、アートラボの菅間さんの個展へ。
外科医だったお父様が残された、古い医療器具と絵画を組み合わせたインスタレーション。中には刃物などもあったのに、不思議とあたたかく、居心地のいい空間だった。今まで見た中でアートラボの空間をいちばん生かした展示だった気がする。
菅間さんは搬入のときに怪我した腕をギプスで固めていて痛々しかったが、とても元気で幸せそうだった。

東大門市場

個展は今日で終わり。作品を片付け、ギャラリーに預かっていただく作品を残して梱包し、一昨日買ったキャンバスと一緒にEMSで発送した。
そのあと副館長さんに梨花女子大学に連れて行っていただいた。
梨花女子大学の「梨花」の発音が中国語だと「お金が増える」という意味に聞こえるとかで、中国人観光客が多いんだそうだ。なんだそりゃ。

大学の建物は有名な建築家の作品でかっこよかった。大学のまわりにもわりとおしゃれなお店が集まっていて、タイ料理屋さんでランチした。日本で食べるタイ料理とくらべるとちょっと甘みが強かった。韓国風にアレンジされてるんだろうな。これはこれで美味しい。

近くにやたらときれいで広いギャラリーカフェがあって、そこでやっていた展示を見た。なんかアキバっぽい感じの絵が展示されてるなーと思ったら、韓国人の作家さんだった。


↑ギャラリーカフェの隣の小さな公園の片隅に、慰安婦像があるのを見つけた。

地下鉄の駅まで送ってもらって副館長さんと別れ、ひとりで東大門に向かった。
ザハ・ハディド設計のデザインプラザに行くと、申潤福と鄭敾という李氏朝鮮時代の画家の展覧会をしていた。
去年少し韓国の美術を勉強したときに申潤福の名前は覚えていた。当時の風俗をイラストレーション的に生き生きと描いた画家だ。鄭敾はごつごつと力強い山水画だった。
展示は絵の数が少なくて、絵を元に作られた映像がメインだった。それもまあ面白かったんだけど、絵のほうをもっとたくさん見たかったな。

それから、東大門市場へ。すっかり市場が好きになってしまったので。

こちらは南大門市場よりずっと広くて、どこまで行っても市場が続く。一つ一つの店も大きく、観光客向けというより、プロ向けという感じだった。

建物の1階に入っている帽子屋さんや洋服屋さんなどのお店だけでも大変な数だったけど、それより面白かったのは、その上のフロア。
生地屋さんや、洋服のタグ屋さんや、あらゆるアパレル材料の店が並ぶフロア。
もっと上の階は、一つ一つの小部屋が工場になっていて、ミシンが並び、大勢の職人さんが作業している。縫製だけでなく、Tシャツのプリントをしている店もある。ここで出来たものを下の階で売っているということなのだろうか。繁華街のど真ん中にこんな工場があるとは!


↑食べ物屋さんもあった。万国旗が可愛い


↑「ソルビン」でかき氷を食べてひと休み。
ふわっふわで、冷たさをあまり感じない。たぶん二人分の量なんだけど、ペロリと食べてしまった。


韓国滞在最後の晩ごはん。
サムギョプサルを作ってくださった。おーいしーい!!
お店で食べるものだと思ってたけど、お家でできるとは!


韓国風餃子とビール。
まくわ瓜、食べたことなかったけど美味しいくだものだった。
イカの味のスナック菓子も美味しくて食べだすと止まらない。
これが日本でも売ってたら買っちゃうな。

国立現代美術館・ソウル館

南大門市場があんまり楽しかったので、ひとりでもう一度行った。
迷子になるかと思ったけど、実際の広さはそんなでもないので、何回かぐるぐるまわるうちにだいたいの位置関係は把握した(たぶん)。

昨日は気がつかなかった、包装用品とか、画材店とか、クラフト用品店なんかも見つけた。生花売り場では花を寝かせて積み上げた状態で売っていた。
アクセサリー売り場には狭いブースがたくさん並び、お店の人たちがその場でパーツを組み合わせてせっせと商品を作っていた。仕事しながら出前を取って食事しているようで、そこらへんに食べ終わったお皿が置いてある。

あまりにも通路が狭いし、物が多すぎるし、そこでなにか物色しようとか、買おうとかいう気分にはならない(それほど安くもないし)。写真を撮っておけばよかったんだけど、すごく撮りづらい。でも、労働環境としてはむちゃくちゃだけど、熱気というか、パワーがほんとにすごいなと思った。
昨日のかぼちゃの針刺しを追加で5個と、おもちゃを2つ買った。

そのあと、景福宮の隣の国立現代美術館・ソウル館に行った。
映像の展示が二つ行われていて、ひとつは20世紀前半に韓国に生まれた4人の女性の歴史に翻弄された人生を再構成した作品、もうひとつはイラン・イラク戦争で息子を亡くした母親とベトナム戦争の被害者の女性を撮った作品。どちらも女性がテーマだ。
そういえば、国立現代美術館・果川館でも、メインの2つの展示はどちらも女性の作家だった。

韓国では#Me Too運動がかなり盛り上がっているようだし、女性のパワーが強いんだなあと思った(それは抑圧が大きい反動なのだろうか?)
副館長さんのお宅に行ったとき、なぜ日本では#Me Too運動が盛り上がらないのかと聞かれて、うまく答えられなかったのが気になっていた。

日本人だって、生まれてから一度もセクハラを受けたことがない人は少ないと思う(受けたことがないという人は、自分がセクハラをしている側かもしれないと考えたほうがいい)。
ちょっとした言葉だったり、行為だったり、習慣だったり。意識的だったり、無意識的だったり。子どものころから、嫌な目にあいながら、だんだんうまく受け流す方法を身につけていく。受け流すのに慣れても、傷つかなくなるわけではない。それはおばさんになっても続く。(セクハラをするのが男性とはかぎらないし、受けるのが若い女性であるとも限らない)

小さな嫌なことが日常にありふれすぎていて、誰を非難すればいいのかよくわからなくなっているのも、大きな運動になりにくい理由のひとつじゃないかと思うんだけど。。。

敵が誰なのかわからない、というのは他のいろんな問題でも言えることだと思う。敵がわからなければ、パワーのぶつけどころもわからない。
それが日本のアートに大きなムーブメントが起こりにくい理由でもあるのではないだろうか?


↑コムタン。イナジンさん一家と、Zeinxenoの近くのお店で夕食。

Zeinxenoで先週も行われていた現代アート講座が今週もあり、イナジンさんが受講しているあいだ、近くのカフェで、小学校1年生のお嬢さんとお絵描きしたり粘土遊びをしたりゲームをしたりしながら待っていた。1時間半くらいだったけど、楽しくてあっという間だった。今回の滞在中にだいぶ仲良しになれた気がする。

サムスン美術館Leeum

イナジンさんは4月にZeinxenoで個展をする(個展の直前なのに、わたしはこんなに長くお世話になっているのだ)。
今度の個展のための新作を見せていただいた。今まではほとんど白か黒のモノトーンだった、動物の赤ちゃんシリーズの背景は、可愛らしいタンポポ模様で、かなり雰囲気が変わった。春らしくてとても素敵(個展を見られないのが残念)。

一晩寝たらけっこう元気になったので、今日はイナジンさんと一緒にサムスン美術館Leeumに出かけることにした。

美術館に行く途中、アンティーク家具屋さんが立ち並ぶ通りを偶然見つけ、ちょっとのぞいたりもした(米軍基地があったせいで、アメリカから来た家具がたくさんある)。かなりお安くて驚いた。似たようなのを東京で探したら、桁ひとつ違っても不思議じゃない気がする。ただちょっとでかいけど。

サムスン美術館Leeumはその名の通り、サムスンの創業者一族のコレクション。建築もすごくかっこよかった。
企画展はやっておらず、韓国の陶磁器を集めた常設展と、世界の現代美術を集めた常設展を見た。
陶磁器ももちろん良かったが、現代美術は、要点をしっかり押さえているというか、有名どころのものはひと通りそろえているようで、とても良かった。

常設展のほかに、館内のあちこちにメディアアートや彫刻、インスタレーションが展示されていた。


↑鏡を使ったインスタレーション。

美術館を出たあと、イナジンさんと別れてZeinxenoに行くと、副館長さんと、以前副館長さんのお宅にホームステイしていたというタイ人のCAさん(すごい美人!)がおしゃべりしているところだった。

副館長さんが、ギャラリーのすぐ近くにある大統領官邸の見物に連れて行ってくださるというので、3人で連れ立って出かけた。


大統領官邸の向い側にある展示館では、大統領の椅子に座って記念撮影ができる。インスタ映えってやつかー。

そのあとまたひとりで景福宮周辺のギャラリーを回った。
展示の準備中はほとんど歩かない毎日だったが、こちらに来てからは毎日2万歩近く歩いている。


イナジンさんが作ってくれた夕ご飯。イカの和え物、辛くて美味。まだ食欲が回復せず、あまり食べられなくてもったいなかった…。

慶州へ

今回は長めの滞在なので、ちょっと他の地方に足を伸ばしてみたかった。都会しか知らないので、田舎の様子も知りたい。
みなさんに相談した結果、慶州(キョンジュ)に行くことになった。慶州は新羅時代(前57〜935)の古都で、世界遺産にもなっている仏国寺(プルグクサ)や石窟庵(ソックラム)が有名。
もう一つ候補にあがったのは全州(チョンジュ)。ビビンバの本場だそうで、こちらも魅力的だったけど、今回は見送りとなった。


慶州は、ソウルから高速バスで南東に4時間ほど、釜山の少し手前あたりにある。
高速バスは片道2〜3000円くらい。ゆったりした座席で快適だった。


↑途中休憩したサービスエリアからの風景。
田舎の景色は一見日本と似てるけど、建物の屋根と、山々に散在するお墓の形(丸い丘のようになってる)が違う。お墓を撮影するのは気が引けて自粛。

慶州に着いたのは夕方4時頃。
街の第一印象は、なんか奈良っぽいな〜、という感じ。
奈良には20年以上前に一度行ったきりだけど、観光地っぽさと繁華街っぽさと田舎っぽさの配合が似てる気がする。

まずは街の中心部近くの歴史遺跡地区を散策することにした。韓国は日本と時差なしだけど、やはり西にあるので日没が遅く、この時間からでもじゅうぶん観光できる。
夜でもコートなしで大丈夫なほどの暖かさには驚いた。桜が咲いてるのも見かけた。


↑バスからみかけた小さなお墓の何百倍もあるような、こんな大きな古墳が、街のいたるところポコポコとある。古墳の内部を見学できる施設は、工事中で見られなかった。


↑瞻星台(チョムソンデ)。東洋最古の天文台だそう。


↑雁鴨池(写ってないけど)のほとりの東宮(王宮の別宮)跡地。
あまりにも古すぎて、復元されたこぎれいな建物と、ここに建物があったはずという区画があるのみ。奥州平泉を思い出してしまう。世界遺産てこういうパターンが多いのかな?


国立慶州博物館の展示はとてもよかった。閉館間際でゆっくり見る時間がなかったのが残念。土でできた小さな仏塔が可愛い!


↑半跏思惟像。まるでルーブル美術館のサモトラケのニケのよう。


遺跡群の近くに、古い韓屋をリノベーションしたおしゃれショップが密集しているエリアがあり、その中の一軒のゲストハウスに泊まった(入口はカフェになってる)。一泊5000円ほど。昨晩ネットで予約した。一昨年ソウルで泊まった韓屋ゲストハウスは古い建物そのまんまで、風情があるかわりに若干不便だったけど、ここは新しくて各部屋にトイレとシャワーがあって便利だった。たぶんこのあたりは最近になって再開発してるんだろう。遺跡も工事中の所が多かったし。

日没は遅いけど、田舎なのでまわりのレストランはけっこう早い時間に店じまいしてしまった。繁華街に行けば開いているお店もあったけど、慶州は食事はあんまり…、と聞いていたし、このところ毎日食べ過ぎなので、夕食は適当にカップラーメンで済ませた。

国立中央博物館

今日は、国立中央博物館へ。漢江の北岸にある広大な米軍基地の跡に作られた、新しくてとても大きな建物。
韓国の人たちは、家を建てるとき、一番景色がきれいに見える方角に窓を作るそうだ(日本だったら日当りの良い方角のはず)。この博物館もまた、ソウルタワーと南山の景色を額縁のように切り取っている。

土器のことは韓国語でも「どき」。
縄文土器とよく似た、櫛文土器(くしもんどき)。

1階は時代順に展示室が分かれていて、かなり見応えがあった。
(古朝鮮→扶餘・三韓→高句麗→百済・伽耶・新羅→統一新羅→渤海→高麗→朝鮮→大韓帝国)受験勉強を思い出す。


↑高麗青磁


↑金属活字

1階をあまりにもじっくりと見すぎて時間がなくなり、2階・3階は大急ぎで見た。
仏像、仏画がたくさん。
3階には韓国以外のアジア各国の展示もあった。


↑伏義女媧図。中央アジアの絵画(トルファン・アスタナ古墳)は初めて見た。


↑元時代、中国から京都に向かう途中、韓国沖で沈んだ貿易船の積み荷。海上シルクロード!

日本のセクションは、うーん、ちょっと物足りないかなあ(なので写真無し)。まあしょうがないけど。


↑締めくくりは、やはり壷。青磁、白磁など。とにかく壷がいっぱい。
白くて大きくて丸い壷は、満月のイメージらしい。

博物館を出ると、となりにハングル博物館というのもあった。日本語の説明はなかったのでよくわからなかったが、文字専門の博物館というコンセプトには驚いた。

今日はイナジンさんが自宅で開いている、子供向けのマンツーマンのアート教室の日だったので、急いで戻って見学させてもらった。
小学2年生の女の子。イナジンさん曰く「天才」。
学校にはなかなかうまくなじめない子らしいんだけど(絵描きにはありがちな話)、作品がとても面白い。いい先生に出会えて、この子はラッキーだなと思う。

(その後、この子がはじめて日本人に会った感想を綴った日記を読んでもらった。どうやら面白がってくれたようでわたしも嬉しい。可愛らしい絵まで贈ってもらった。)

韓国では子供の習い事として、アートはとても人気があるらしい。
そのほかの習い事や、学校の宿題もかなり多いようで、子供たちは大変だ。


↑夕食は宅配のチキンとビール。甘辛のソース(日本にはない味)が美味しい。それにイナジンさんがさばいた(!)ホヤとナマコのお刺身も。

さらに、イナジンさんと一緒に近所の銭湯へ。脱衣場もお風呂も広くて、お湯は少しぬるめ。
韓国の人たちは前を隠したりしないで堂々としているので始めはびびったが、考えてみれば、みんながそうならとくに恥ずかしくもない。洗い場では大胆なポーズでお互いにアカスリっこしてる人たちもいた。
奥のほうにプロのアカスリ師(?)さんのコーナーがあって、せっかくなので、専門の方(真っ赤なレースのパンツ一丁)にアカスリをしてもらった(2,000円くらい)。台の上に寝そべって、その後はされるがまま、人間の尊厳も失い、ただの肉のかたまりになったような気持ちで、ただただひたすらゴシゴシしてもらった。
アカスリは以前にも観光客向けのお店でやってもらったことがあるけど、やっぱりすごい体験だな〜あれは。

イナジンさんのご主人曰く、この銭湯の従業員に、北朝鮮から来た、いわゆる脱北者の人がいるのだそう(訛りでわかるらしい)。でも脱北者という言葉は、もう韓国国内では使われないのだとか。北から来た人がかなり多くなったので、彼らに気を使って、他の言葉に言い換えているのだそうだ。

国立現代美術館・果川館

今日は国立現代美術館・果川館に行った。
ソウル中心部からは少し離れているけど、湖や動物園もある広い公園のなかにあって、とても気持ちがいいところだった。
天気は良くなったけど、韓国は微細ホコリ(PM2.5)が深刻で、マスク必須。空の色も濁り気味。せっかく花粉がないのになー。


↑これはたぶん初台のオペラシティにあるのと同じものかなあ。


↑この草間彌生のかぼちゃは、もしかしたら一昨年にはZeinxenoの近所のギャラリーの庭にあったもの?


↑NYのグッゲンハイム美術館みたいならせん状のスロープと、ブラウン管の巨大な塔。

メインの二つの展示(撮影禁止)は、どちらも現代韓国の女性作家のものだった。
でもそれよりも、プリントメディアをテーマにしたグループ展「Layers and Spaces」が面白かった。


↑どっかで見たような笑


↑オブジェの表面に写真がコラージュされている作品。ツヤツヤの陶器のよう。


↑これもプリントなのかな?と思ったらカーボンペーパーを使ってるらしい(Noh sangho)。好き!


↑プリントした紙を組み合わせたインスタレーション(Kim Dong-ki)。好き!

このほか、いろんな国の国歌を韓国語で歌うという映像作品があって、韓国語で聴く「君が代」が思いのほか美しくてびっくりした。

そのあと、仁寺洞に移動していくつかギャラリーを回ったあと、Zeinxenoでちょうど開かれていた現代アート市場についての講座を見学させてもらった。言葉はわからないけど、かなりレベルの高い内容なのはわかった。

レアンドロ・エルリッヒ展/ドラえもん展

森美術館のレアンドロ・エルリッヒ展と、森アーツセンターギャラリーのドラえもん展を見に行った。
チケット売り場で行列ができていてびっくりしたけど、どちらの展示も、ふだんは美術展なんて見ないんだろうな〜というタイプのお客さんが多かった。

とはいえ、エルリッヒの展示はとても大きな作品が中心だったので、ゆったりと見て回れた。
となりのマンションの窓の中をひとつひとつ覗くような作品、試着室の鏡の中に入り込む迷路のような作品、廃校の教室に自分たちの姿が幽霊のように映り込む作品、美容院の鏡の奥にもう一つの部屋があるパラレルワールドみたいな作品などなど、、、。
目の錯覚や、思い込みを計算して映像や物が配置され、リアルに体験できる、大掛かりなインスタレーション。インスタ映えしそうな作品ばかりで、なにも考えなくても、誰でも単純に楽しめる。
これも、人が絵の中に入りこむための、ひとつのやりかたなんだなあと思う。

ドラえもん展のほうは、誘導の係員が多くて自由に見られない感じがあった。子供連れもいたけど、ちょっと不気味な作品もあり、子供向きの展覧会ではなかったと思う。
アーティストはみんなそれぞれ自分の表現があり、それとドラえもんをうまく融合させるのはそもそも無理難題なので、出展作家がどう折り合うのかには興味があった。
わたしが一番好きだったのはクワクボリョウタさんの、日用品を使った影絵のインスタレーション。ドラえもんの世界をさりげなく取り込みつつも、嫌みがなく、知的で美しく、ため息がでた。
有名アーティストに混じり、アートラボからは坂本さんと近藤さんが出展されていた。
坂本さんの絵は、しずかちゃんがモチーフのせいか、いつものやや病的な感じとは違っていて、今まで見た中で一番良いと思った。会場のなかでも特に目立っていたし、作品のまわりには人だかりができていた(この人たちがアートラボにも来てくれればいいのに)。
このあとアジアを巡回展示するのだそう。坂本さんブレイクしそうだなあ!

ディエゴ・リベラの時代

埼玉県立近代美術館の「ディエゴ・リベラの時代」展を見に行く。
リベラがヨーロッパでキュビスムとかを勉強してた時期の作品を見られたのは面白かった。肝心の壁画は映像での紹介のみで(壁画だからしかたないけど)ちょっと残念。
いつか本物を見てみたいもんだ。。。
同じ時代にメキシコに移住して制作していた日本人画家、北川民次の絵も良かった。
時間に余裕をもって行ったつもりだったのに、ゆっくり見すぎて、常設展は駆け足で見ることになってしまった。

それから表参道に移動し、神宮前ギャラリーの秋草愛さんの個展へ。ギャラリーで高校時代の友人(動物好き)と待ち合わせ、犬と猫のかわいい置物を眺めながら、のんびりさせていただいた。
それから外苑前周辺のギャラリーをいくつかまわり、千駄ヶ谷まで足をのばして新国立競技場の建築現場を眺めた。あんなでかいものをつくるなんて建築家ってすごいよなあ。

友人と解散してから、アートラボのジョミ・キムさんの展示にも立ち寄った。消臭剤で作られたジュエリー(展示期間中に縮んで行ってしまう)がとても儚く純粋だった。

銀ブラ

函館に行ったときには必ず行く回転寿司屋、「函太郎」の東京支店(東京駅の地下)で、両親と待ち合わせて食事。
函館の本店は広々としていて、海が見える素敵なロケーション。なんといってもネタが豊富だし、回転寿司といいながらも板前さんに直接注文できるので、握りたての美味しいのを食べられる。
さすがに東京だとそうはいかないようで、狭いし外も見えないし、ネタの種類も少ない。でもそれなりに美味しかった(とくにホタテ)。

それからアンテナショップめぐりをしながら銀座までブラブラと歩き、母が見たいと言っていた堀文子展をのぞいた。99歳まで絵を描いて暮らせるなんていいなあ。

お茶は風月堂の喫茶店で。テーブルが小さくていかにも古い喫茶店という感じの店内。もうすぐ移転するらしい。美味しいと聞いてたのでずっと気になってたんだけど、移転前に入れてよかった。サバランが絶品だった。

それからまた中央通りをブラブラ。伊東屋でレターセットを眺めたり、クリスマスのイルミネーションを眺めたり、と、なんだか優雅な一日だった。

狩野元信展・カラオケ・なべ

きょうは大鹿さんちでなべ会。
以前はよく年末に大鹿さんのお宅でなべ会してたけど、星舟庭が活動休止になってからはごぶさただった。
年末よりも、いまの時期のほうがみんなの予定を合わせやすい。
じゃあその前にふたりでカラオケにいきましょうかとなり、さらに大鹿さんがチケットを持っていた狩野元信展も見に行くことになった。

サントリー美術館で展示を見たあと(重文の四季花鳥図はとくに素晴らしかった)、
素晴らしい天気だというのに、昼間っからカラオケボックスへ。まわりにカラオケ好きがいないので最近はとんと行かなくなったけど、大鹿さんとはだいたい年に一回歌いに行っている。きょうは60〜70年代初頭あたりの懐メロを集中的に攻めた。

なべはとても美味しくできたし、久しぶりに会う人もいて、楽しかった。
大鹿さんのお孫さんたちがとっても大きくなっていたのにはびっくり。明日原宿デビューとか、、、もうそんなお年頃になったのか! 自分が小学生くらいのとき初めて原宿に行ったこと思い出しちゃった。あのころは憧れだったんだよなー、原宿って。

黄金町バザール2017

2日連続で横浜に来た。
夕方から井土ケ谷にあるブランクラスに行くのと、横浜トリエンナーレとの共通チケットで見られる黄金町バザール(昨日は回りきれなかった)を見るのが目的。

元々はいわゆる私娼街、いまやアートの街、黄金町。このエリアは気になってはいたんだけど、いままで来たことがなかった。
地図で見ると関内とか桜木町から遠くないし、散歩するのもいいかなと思ったけど、きょうは天気があまり良くなく、ポツリポツリと雨が降っているし、時間もあまりなかったので京急で日ノ出町まで行った。
そこから黄金町駅までの間に、高架下を利用した展示スペースや、いかにも手作りっぽい雰囲気の超狭いギャラリー(これがいわゆる「ちょんの間」の再利用なのかなー)があちこちに点在している。地図を見ながら歩くのはなかなか面倒くさい、けど楽しい。
天気のせいなのか、人影はまばらで、ひっそりしていた。自力で展示をみつけなくてはならなかったので、たぶんいくつかは見落としたと思う。
古い物件をいかにもアートっぽくリノベーションしてみましたよオシャレでしょ的な建築は鼻につくこともあるけど、うら寂しい街の雰囲気のせいなのか、手作り感のせいなのか、そんなにイヤな感じはしなかった。

いろんなジャンルの作品があったけど、写真作品が目についた(写真にはあまり詳しくないけど)。
とくに、宇佐美雅浩の、風景の中にたくさんの人間や小道具を配置して撮影した写真は、緻密な構成がまるで絵画のようで、とても面白かった。
菅実花の、妊婦すがたのラブドールの写真は見てみたいと思っていた。
イ・セヒョン(韓国)の、風景の中で岩がパカッと割れている写真も印象に残った。