雑記帳」カテゴリーアーカイブ

春休み

よい天気だったので、妹の家に遊びに行った。
長〜い春休み中の子供達も元気。むしろふだんよりリラックスしている感じ。
子供なりに、学校ではいろいろ気を使ったりしてるのだろう。
時間割を作って、勉強も楽しそうにやっている。
妹も落ち着いていて、よくやっているなあと思う。
自転車で近くの公園に行き、ドッジボールなどして遊ぶ。めっちゃ走った。
病気がうつるから遊具を触ったらダメとか、ちゃんと親の教えを覚えている良い子たちだ。
それからマーブリング講座。なかなかよい作品ができた。
手土産に買っていったビアードパパのシュークリーム、子供たちにも好評だった。
久しぶりに食べたけどやっぱり美味しいな。ずいぶん値上がりした気がするが。

巣ごもり

ひまつぶし用に、マトリョーシカのぬりえを作りました。
ダウンロード&プリントアウトして適当にお楽しみください。

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コロナウイルス騒ぎで、世間では買いだめパニックなど起きているらしい。
家でじっとしていることが苦手な人たちにとってはさぞかしストレスがたまってるんだろう(昔「ライ麦畑でつかまえて」を読んでいてイライラして、主人公が家でじっとしてれば何も悪いことは起こらないのに…、と友人に言ったら、じっとしていられないのが問題なんでしょ、と言われたのを思い出した)。

わたしはひとりで部屋にこもっているのがなによりも好きなので、1〜2週間くらい外に出ないなんてことは珍しくもないし、それくらいの備蓄はいつでもしている(ただ、運動不足はよくないので、強制的に買い物に出るように、ここ数年は備蓄を減らしていた。しかし先月中旬くらいに北京とかで外出禁止になっていると聞いて、買いおきを増やした)。
なのでいつも通りに過ごしているが、なんとなく気持ちがざわざわする。
ふつうに生きてるだけなのに、ときどきこんな信じられないようなことが起こるものなんだなあ。

それにしても、不謹慎だけど、コロナの感染経路情報を追うのは面白い。
ほんの数週間の間に一人の人物がこんなにあちこち飛び回ってるものなのか〜とか、キャパ100人程度のライブハウスに、全国あちこちから、しかもいろんな社会的立場の人が集まっているものなんだな〜とか。。。
たまたま船に乗り合わせた人だったり、仕事の同僚だったり、家族だったり、ジムですれ違っただけの人だったり、夜のお店で出会った人だったり、マッサージ師と客だったり、人と人とのつながりって、こんなにいろんなパターンがあって、複雑に連鎖してるのか。
報道では感染者の年齢と性別と職業くらいしかわからないけど、当然ながらそれぞれに人格と行動原理があって、他人が都合の良いように制御することなどできない。
この感じだと、もう知り合いの知り合いくらいまで感染してる気がする。

越冬メダカ

暖冬ってのもあるんだろうけど、ずいぶんあったかくなって、ビオトープのメダカたちが活動的になってきた。防寒のため枯れた水草は放置していたが、真っ黒になっていたホテイアオイを取り除くと、その下に11匹くらいいるのを確認できた。冬入り前には水草が多すぎて何匹いるのかわからなかったけど、たぶん全員越冬に成功したんじゃないかなあ。心配だった小さい子たちも、ちゃんと生きてた。4ヶ月ぶりくらいにエサをあげるとパクパク食べてくれた。
ウォーターマッシュルームも、根っこがモシャモシャ絡んで大変なことになっているが、まだ寒い日もあるので段階的に減らしていくつもり。

屋内水槽のメダカも水面近くで元気に泳ぐようになった。こちらも11匹。エサやりしていなかったのに、なんか少し大きくなったように見える。サボテンも毎年室内で冬越ししているあいだに一回り大きくなるような気がするんだけど、メダカもそうなんだろうか。

22匹もいるなら今年は繁殖しなくていいかなあ。でも白いのばっかりだから、他の色のメダカも飼ってみたい。交配すると綺麗じゃなくなるらしいので混泳はさせないようにしようと思っていたけど、繁殖させるつもりじゃなけば一緒に飼えるかもなー。

気晴らし

突然いろんな予定が中止や延期になった。
それでボケっとしていたら、夕方、RちゃんからLINEでご飯のお誘い。今日か明日行こうというので、なにかあったの?と聞くと、単につまらないから、という理由だった。
わたしはすっかりお家モードになっていて、外出するのが面倒だったので、家にきてもらうことにした(外食はおっかないような気もするし)。掃除して待っていると、会社帰りにビールとお寿司とアップルパイを買って来てくれた。
Rちゃんの勤め先は大企業だけど、いまのところテレワークとかじゃなく、時差通勤で対応してるんだそう。久しぶりに会えておしゃべりできて良い気晴らしになった。

マスク

マスクが品薄になっているらしい。妹からのLINEで知った。
中国の新型肺炎の影響だ。
そんなこともあろうかと思って、10日ほど前に買いおきしてあった。
お徳用の60枚入りのものだから、はたしてコロナウイルスに有効なのかどうかわからないけど、、、とりあえず花粉シーズンは乗り切れるだろう(予防用)。
妹にも買っておくように言っておけばよかったなと後悔。
千葉は成田空港があるから、電車に大きなスーツケース持った人がたくさん乗ってる。しばらくは満員電車に乗ったり繁華街に行ったりしないほうがいいだろうな。
今のうちに飲料水の備蓄もしておこうっと。

頬杖土偶みがき

久しぶりに土器作り同好会に行った。
作りかけの頬杖土偶、時間がたちすぎてどこまで作ったか忘れていた。もうレプリカを見ることはできず、ネットでひろった画像とにらめっこしながらどうにか形を仕上げた。
偶然、磨きにちょうどいい固さに乾燥していたので、表面を竹ベラでよく擦ってツヤをだした。
わたしはたまにしか行けないし、季節によって土の固まり方も変わるし、なかなかタイミングが合わなくて、いままで作ったものはしっかりと磨けていなかった。
寒さを忘れて夢中で作業していたら冷え切ってしまい、焚き火にあたって温まった。焚き火って、、、服に臭いさえ付かなければ最高なんだけどな。

シャノアール

冷たい雨が降っていたが、とあるイベントの受付の手伝いをすることになっていたので早稲田まででかけた。
どうもわたしはこういう役割を頼まれにくいタイプなのか、受付係は、今まで友人の結婚式で一回やったことがあるくらいだった。しかも風邪で声の調子が悪かったが、なんとか無事にこなすことができた(先月見たお芝居が、まさに受付を舞台にした話だったのでかなり役に立った)。

この季節に早稲田に来るとどうしても受験生時代を思い出す。
ふと、早稲田駅前のシャノアールが閉店するという話をきいた。遠い昔、受験のまえに入ったような記憶がある。31年も営業していたそうだ。
だからどうというわけでもないけど、めったに用事がない早稲田にたまたま行った日にそんな話を知るというのは不思議なものだ。

最近のビオ

11月から、屋外ビオも室内水槽も、まったくエサやりをしてない。
だけどメダカは生きている。
 
室内はそこそこ暖かいが、日照時間が少ないからか、メダカたちはあまり動かずにじっと底の方に沈んでいる。でもまったく動かないわけでもなく、カーテンを開け閉めするときなどは毎回けっこうバタバタしている。
 
屋外ビオは、たまに水を継ぎ足したり枯葉を取り除いたりするくらいで、ほとんど手入れをしていないので、もしゃもしゃと藻が増殖して退廃的な雰囲気を醸し出している。メダカはふだんは枯れかけの水草の下に隠れていて見えない。ときどき、晴れた日の暖かな日中だけ、日当たりのいい水面に浮かんでくる。
なにかしら微生物を食べてるんだろうけど。。。?

絵本フェア/るるる★なべ

以前個展をさせていただいた、渋谷の大盛堂書店さんで開催中の絵本フェアに、マトリョーシカもこんにちはしてました。
個展のとき(2011年の暮れだから、なんと8年前!)と同じ、三階のイベントスペース。なつかしいなぁ。。。

渋谷から東横線に乗り、「るるる★られる」カンパニーの忘年会に参加するため、久しぶりに横浜へ。
場所は美術&映像作家ドゥイさんが運営されている造形教室。昭和レトロなクリーニング屋さんの店舗を改造した建物で、あちこちに子供の作品やら謎の材料やらが置かれ、なんとも居心地のいいところだった。

鍋も美味しかったし、みんなでたこ焼きをクルクルするのも楽しかった。たこ焼きと言ってもタコは入っていなくて、お餅とかチーズとか納豆とか入れたり、粉もそば粉を使ったりと、かなり自由。焼いてるうちにだんだんエスカレートしてチョコレートとキャベツを混ぜたり、イチゴやミカンを突っ込んだりしていたけど(自由人の集まりなので、みんな面白がって誰も止めようとしない)意外に美味しく食べられた。
今回使った電気たこ焼き器は2000円くらいのものだそう。素人でもきれいに作れたし、焼きたてはカリッとしていていい感じだった。たこ焼き器欲しいな。。。

ギターを弾いたり、そこらへんにある不思議な楽器をかき鳴らしたり、適当に歌ったり踊ったり。とても幸せな会だった。

ぬらぬら展/食器を貰った話

アートラボトーキョーと、秋葉原駅前のDUB Galleryの共同企画の「ぬらぬら展」を見に行った。
テーマは北斎春画。タイトルの通り、ぬらぬらした作品が並んでいた。
ここまであけっぴろげにぬらぬらしていると、かえってエロくない。タブーってなんだろなと思う。

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夕方、おととい会ったばかりの大鹿さんとまた待ち合わせ。
大鹿さんは、最近亡くなった従姉妹のお家の整理をしていて、とくに大量にある食器類の貰い手が無く、泣く泣く捨てるしかないのだという。
うちの食器は安物ばかりなので、貰いに行くことにした。とは言えうちの食器棚は小さいので最初は腰が引けていたが、素敵な食器の山を見ているともったいなくなってきて、結局ダンボール二箱分くらい譲ってもらった。木箱入りのお茶碗セットなどはいつ使うんじゃという感じだけど、塗りのカゴやラーメン丼、ティーポットなんかは普段使いできそう。大鹿さんと姉妹同様だった方のものだから、大切に使おうと思う。

翔んで埼玉なべ

毎年恒例の、高校同級生との鍋会。
ついでに「翔んで埼玉」の鑑賞会をしようという話になったけど、うちにはテレビがないので、今年はTちゃん宅で。
東京を挟んで埼玉県民と千葉県民が抗争する、みたいな内容の映画なので、現在東京、埼玉、千葉に住んでるみんなで集まって観たいねと言っていた。
しかし先月の台風の後始末で毎週実家に通っている友人たちは不参加。都民と千葉県民だけになってしまった。
ぶっとんだおバカ映画で、千葉県民あるあるネタもたくさんあり、ワイワイ喋りながら楽しく観られた。
でもやっぱり埼玉県民と一緒に観たかったな。

Tちゃんの部屋に、わたしが20年前に描いた絵ハガキが置いてあった。
当時札幌に住んでたTちゃん宅に泊まってスキーに行ったときの図。あれからずっと冷蔵庫に飾ってくれてたらしい。。。
まだイラストレーターになろうとか思ってなかった頃の絵で、たしかPCを使わず、手描き+コンビニのカラーコピー機を駆使(色ごとに版をわけて多色刷り)して描いてたはず。(当時のコピー機には単色カラーコピーという機能があった。今でもあるのか知らないけど)
今とはまったく違う描き方だし、粗い部分もあるけど、けっこうよく描けてる。

お歳暮

信州土産を持って、ちょこっと帰省。
ついでにヨドバシに寄って小型のセラミックヒーターを買い、お歳暮だといって両親に渡した。
スイッチを入れるとすぐ温風が出るので、トイレとか洗面所に置いたらいいかなと。寒い季節、高齢者はトイレで倒れたりするらしいし。。。
両親は物欲がないのか、プレゼントしても張り合いがなく、今までは何かをあげたりすることはほとんどなかったのだけど、これはすんなり受け取ってもらえた。

諏訪大社

昨夜は雨だったがきれいに晴れた。
諏訪大社に行ってみようとコミュニティバスに乗ると、隣に座っていたおばあさん(元学校の先生)が話しかけてきて、湖のことや町のことをいろいろ教えてくれた。今年はとても暖かく、おかげで紅葉がまだ残っているのだそうだ。
偶然出会った人とおしゃべりするのが、一人旅のいちばんの醍醐味だ。
おばあさんが降りた後、どこで降りればいいのかバスの運転手さんに聞いてみた。
よく知らなかったんだけど、諏訪大社は上諏訪に2箇所、下諏訪に2箇所もあるんだそうで、このコミュニティバスで行けるのは「上社本宮」。少し離れたところにある「上社前宮」に行くには、本宮から少し歩かなくてはいけない。せっかくなら両方行きたいと言うと、効率のいい歩き方や帰りのバスの時間まで、丁寧に教えてくれた。

本宮の前でバスを降り、まず前宮へ歩く。ちょっと離れているけど場所はわかりやすかった。とても素朴なところで、お宮への坂の両脇には畑や民家が点在していて、どこまでが神社の敷地なのかよくわからない感じだった。
お宮はなんとも言えない清らかな雰囲気で、売店などもなく、今にも自然に還ってしまいそうな不思議な場所だった。パワースポットってほんとにあるんだなと思った。建物のまわりには御柱が立てられていて、その間をちょろちょろと湧水が流れていた。裏山に小さな社があったが、その周りにも小さな柱が立てられていた。

遊歩道を歩いていくと住宅地に出た。信州の秋の風景は、原田泰治の世界そのものだった。写真だと見づらいけど、柿の木には真っ赤な実がなっていた。

本宮は前宮より豪華で見所が多い凝った建物だった。短い参道があって、道端にいくつかお土産屋さんもあり、少し人間的な感じがした。お腹が空いて、お焼きの蒸したのを二つ買って食べた(焼いたもののほうが好きだけど、蒸したのも悪くない)。

バス停に戻り、居合わせた観光客の夫婦とバスのルートについて話していると、またコミュニティバスがきた。
なんと、今朝と同じ運転手さんだった。市民が利用するバスなので、さっきはふつうに運転していたのだけど、今度は観光客が多めということで、なんとなんと、街の見所をいろいろガイドしてくれた(もしかしたら元バスガイドさんなのだろうか?)。八ヶ岳の山の名前、富士山とアルプスが同時に見えるスポット、御柱祭のことなどなど。。。おかげさまでとても楽しい時間を過ごせた。
上諏訪駅前のホームには足湯があった。たくさん歩いて足がパンパンだったので最高に気持ち良かった。

一駅戻って下諏訪に着くと、まずレンタサイクル(電動でよかった!)を借りて、「下社秋宮」に向かった。上社には無かった、極太のしめ縄に目を奪われた。前の横浜トリエンナーレで見た、超巨大なしめ縄風の作品を思い出した。
そこから「下社春宮」に向かう途中に立ち寄った「慈雲寺」も素敵だった。木々と、ふかふかの苔で、緑一色のしっとりした空間だった。

秋宮と春宮は似ている気がした。春宮の近くにある「万治の石仏」は、なんともいえない不思議な雰囲気があり、見ることができて良かった。

それから御柱祭の資料館「おんばしら館 よいさ」にあまり期待せずにふらりと入った。御柱祭は亡くなる方も出るというし、怖いイメージがあったんだけど、係の方が熱心に説明してくれたおかげで、いつか本物を見てみたいと思った。
 
ひととおり見終わるともう夕方で、平日のせいかすでに店じまいしているところが多く、食事できそうな店は見つけられなかった。お土産屋さんは営業していたけど、ザ・観光地の土産という感じの物ばかりでピンとこなかった(こじゃれたものは松本で買うべきだった)。いろんな蔵の日本酒の利き酒セットとか欲しかったが、そういうのはなかった(ホテルの売店とかにならあったのかなあ)。
仕方ないのでスーパーでお蕎麦や野沢菜やカップ酒などを買い込んだ。テルコさんちの近くのスーパーには、いかにも信州らしい美味しそうなものがいろいろ売ってたんだけど、ここのスーパーは小さくて品揃えが少なかった。たぶん大きなスーパーは駅の近くじゃなくて車でしか行けないような場所にあるんだろう。
自転車を返して駅に戻り、キヨスクで日本酒の小瓶を買ったら、おツマミもどうですかとすすめられた。いや電車で飲むんじゃなくて、お土産用なんだけどなー。。。
 
下諏訪からは高速バスもあったけど、中央線の各駅停車で帰ることにした。最初のうちたくさん乗っていた人がだんだん減っていき、貸切状態になったのを見計らって、買っておいた長野名物・牛乳パンを食べた。その後またお客さんが増えたので絶妙なタイミングだった。
真っ暗の中、知らない駅ばかりの知らない電車にぽつんとひとりで乗っているのはなんとなく楽しい。
大月で乗り換えると、そこから先はふつうの中央線になってしまい、旅行気分はおしまいになった。

湖めぐり

まだ暗いうちに早起きして、テルコさんと「裏山」に登った。裏山というから歩いて登るのかと思ったら車で、坂道をぐるぐると登っていくのでけっこうな距離だった。しかし、雲も下に見えるほどの高さまで登ってみれば、たしかにそこはまさに裏山としか言いようがない、お家の真裏の位置だった。もう少し寒くなったら雪で来られなくなってしまうらしい。

ハンググライダーが飛び立つためのぽっかり開けた場所があって、そこから日の出を眺めた。日の出より先に空が少し明るくなって、湖の反対側の山のかげから日が登ってくる。なんとも言えない空の色。太陽は赤く小さく可憐に見えた。木崎湖の上に小さな雲が浮かんでいるのも可愛らしかった。

背後には白樺の林と、うっすら雪をかぶった北アルプスがオレンジ色に輝いていた。
裏山を降り、木崎湖と並んで仁科三湖と呼ばれる、中綱湖(コンパクトで、紅葉が見事)と青木湖(大きくて、開けた感じ)を巡った。テルコさん曰く、それぞれの湖の周りに住む人々は、みんな自分のところの湖が一番いいと思っているのだそうな。

コンビニでパンとスープを買い、木崎湖のほとりのキャンプ場で朝食。ここのベンチはテルコさんのパートナー氏の手作りだそう。

お家に戻ると、パートナー氏は冬に備えてヤギ小屋を作っていた。小屋といっても立派な建物で、二階部分に斜面から板を渡してあり、そこをヤギが行ったり来たりしていた。まるで絵本の世界。春になったらヤギのお乳でチーズ作りに挑戦するんだそうだ。庭には木のブランコもあるし、アルプスのハイジとペーターみたいな暮らしだなと思った。

家の周りには他にもいろんなものがあって、畑には食用ほおずき、野沢菜などあまり馴染みのない作物も植えてあった。大きなトランポリンや一輪車まであった。
近所のおばあさんから電話があって、漬物用の大根をもらいに行った。その家には漬物専用の小屋があり、テルコさんは漬け方を教えてもらっていた。高齢化が進み、人口がどんどん減っているそうだけど、とても豊かで、移住者に親切な土地柄のようだ。
ふたりはこの場所とここの人たちが本当に好きで、ずっと住む覚悟を決めていた。そこまで土地を好きになるという感覚がわたしにはよくわからないけど、幸せを見つけたんだなあ、よかったなあと思った。

朝が早いと一日が長い。昼頃にはてくてく歩いて最寄の無人駅に向かった。電車の時間を確認して早めに着いたのだが、駅についたとたん、電車がホームにやってきた。おかしいな?と思いながら乗り込むと、逆の下り方向に動き出してびっくりした。2時間に1本あるかないかだというのに、まさか数分違いで反対向きの電車が来るとは思わんかった。
困って運転士さんにどうしたらいいか聞いてみたら、次の駅でもともと乗るつもりだった上り電車に乗り換えできると教えてくれた。お礼もそこそこに大急ぎで降りて反対側のホームにダッシュすると、すぐに電車がきた。危なかった。
 
そこからは居眠りしたり、乗り換えの松本駅で買ったお焼きをかじったり、スマホで今晩泊まる宿の予約をしたりしながら、しばらくのんびり電車に揺られた。
上諏訪駅で降り、観光案内所でもらった地図を手に目的もなく歩き出すと、すれ違った人たちが「酒蔵に行くならそこの信号を渡って云々」と親切に教えてくれたので、とりあえず酒蔵の並ぶ通りをぶらぶら歩き、ぐるりと回って諏訪湖の方へ。

諏訪湖はきょう行ったどの湖より大きく広々としていて、きれいに整備されていた。湖畔の公園には鴨の群れがいた(鳩かと思ったら違った)。
高速バスで関西方面に行く時、いつもトイレ休憩に立ち寄るのが諏訪湖サービスエリアで、そこから諏訪湖を眺めるのが好きだった。小学校の頃よく見ていた教育テレビの番組「たんけんぼくのまち」の舞台が諏訪市だったのもあり、なんとなく親しみがあった。
駅前に戻り、開いていた店を見つけて夕食を食べ(微妙)、スーパーで翌朝食べるパンとお茶を買った。

泊まったのは古い民宿で、個室は超狭かったけど、館内はきれいで趣があった。お風呂は一人しか入れないサイズだったけどちゃんと温泉で、熱くて気持ち良かった。