お出かけ」カテゴリーアーカイブ

照明っておもしろい

先週のワークショップの続き。今日の講師は舞台照明家の吉本有輝子さん。

わたしの絵は、線と面で構成されていて、平面的で陰影がほとんどない。
影はときどき描くが、あり得ない方向に伸びてたりして、かなりいいかげんだ。
細部や背景を飛ばしたいというのはよく考えるけど、とくに光は意識してない。
でも、絵が見えるということは、すでにそこには光があるということなのだ。

ちょうど先月、立体を展示したときに、あらためて、作品をよりよく見せるための照明効果に興味を持った。
照明家は、実体のある「モノ」を作ることはないけれども、そこにあるモノをどうやって見せるか、または見せないかということを通して、「見る」ということについて、おそらくモノを作る人以上に、純粋に考えている。
照明を当てようとする人は、ある距離感をもって対象物を注視しているが、光のあたるところに自分は存在していないのだからまるで神様みたいだ。
照明がなければ真っ暗になってしまうから、世界をコントロールする力もある。
でも、光を当てる対象物の形そのものは変えることができないので、その制限の中であれこれやっているのがとても面白そうだった。
こういうのってやっぱり写真に近い考え方なのかなあ。

徹夜でレヴィ・ストロース

オーパ・ギャラリーさんに搬入を終えたあと、駒場アゴラ劇場での「舞台と空間のワークショップ」に参加。講師は舞台美術家の杉山至さん。
今回は、舞台美術というよりパフォーミングアートについて考えるということで、前半はまるで大学の講義みたいだった。
わたしは、肩の力を抜いたとはいえ、徹夜したことには変わりないので、あたまボケーっとなっていたのだけど、テキストは、レヴィ・ストロース。うわあ助けてくれーーーって感じ。

でも後半はスケッチしたり、ちょっとしたパフォーマンスをやったり。やっぱりあたまはよく動かなかったけど、まあ面白かった。それにしてもこんなわけのわからないこと、教える方も大変だろうなあ。

あと、参加者のなかには役者さんも何人かいたのだけど、やっぱり役者さんは身振り手振りがオーバーで、よく目立っていた。人前に出たいって人は、普段からそういうとこあるんだなと改めて思った。

円卓

クレイジーケンバンドの歌を思い出しながら東横線に乗って元町・中華街へ。
今日は、大学時代の友人たちと、横浜中華街「菜香」で円卓。
好きなものを適当に頼んでお腹いっぱいになって、その後もお茶を飲みながら、何時間もだらだらとおしゃべりしていたのに、お酒を飲まなかったら、ひとりあたり2500円ですんでびっくり。

お土産にお気に入りの中華パイをたくさん買い込んだ。なつめは苦手なんだけど、なつめ餡は大好きなのが不思議~。

そして、関帝廟で商売繁盛をきっちり祈願してきたのであった。

生命のダンス

今日は、国立西洋美術館に「ムンク展」を見に行った。
なんかもう、ビリビリ震えが来た。

わたしは、ムンクは、嫌いだ嫌いだと思ってたけど、やっぱり、好きみたい。というか、マチスよりもゴッホよりも、とにかくムンクが大好きみたい。
ムンクの絵がお部屋に飾ってあったらイヤだけど、でも、好きなものは好き。

展示の前に見たら影響されてしまうと思って、今ごろ見に行ったのだけど、影響された方が良かったかもしれないなあ。
でも、いろいろ描いたあとだから、こんなに心に染み込むのかも。
不安とか、絶望とか、愛とか、全部ひっくるめて、とにかく感情が揺さぶられる絵。
生命力を充填してもらった感じ。
ああ…、なんか…、もっとがんばろう。

帰りに、また画材を物色。油絵もいいなあ~なんて。

不夜城と成城のあいだ

昨晩は、飲みに連れてってもらって、歌舞伎町の会員制スナックでオヤジに囲まれて演歌なんか歌っちゃったりして、かなり飲んだのだけど、終電で帰ってバッタリ寝たら、今朝は二日酔いもなくスッキリ目が覚めた。

そして、大鹿知子さんのお絵描き教室に初参加。紹介制で、ひっそり開かれている教室なので、詳しいことは書かないけど、絵がうまくなることが目的ではなく、生徒さんたちもいろんな職業で、左手で描いたり、目を使わずに描いたり、すごく面白かった。
それに静かでゆったりした時間は、とても心地よかった。

それから、大鹿さんのお友達のホーム・パーティにおじゃました。
成城学園前の、いかにもハイソなデザイナーズマンションで。
15人もの集まりだったのだが、みなさん素敵な方たちで、楽しかった。
1歩進むたびに、立ち止まって考え込まずにいられない人たちなのだと思う。
いきなり抽象的な会話をはじめてしまうような、生きづらそうなタイプ。わたしはそういうのはもちろん全然アリなわけだけど。ハイソとかなんとかは関係なく、ご同類は、居るとこには居るのだな…。

歌舞伎町も成城も、わたしには場違いなのだけど。

おしゃれ

甲州街道のケヤキ並木はすっかり紅葉して、風が吹くとサラサラして、つもった葉っぱをサクサク踏んで歩くのがたのしい。

今日は画材を物色しにでかけた。紙とか板とか塗料とか。
それからチョイスの同期の吉田尚令さんの展示に行った(吉祥寺・にじ画廊)。
ちょうど吉田さんがいらしてたのでちょっとお話した。
おしゃれですねー、と言ったら、そう言われたのははじめてだとのこと。
ええっ、おしゃれなのに。おしゃれだと思うなあ。…おしゃれってなんだっけ。
と、帰り道、おしゃれについて考えこんでしまった。

気分転換

先月まいた、はやどりチンゲンサイ。
間引きしないとどうなるのかな、という実験精神(ものぐさともいう)のおかげで、プランターにこんなにてんこもりになった。どうやって食べようか…。

夜は、劇団桃唄309「三つの頭と一本の腕」を観に行った(駒場アゴラ劇場)。あかねさんが客演してたので。
山奥の村(?)を舞台にした、伝承やら愛憎やらからんだ重~い話。でも、密度がありつつも、スピーディでさっぱりした演出で、面白かった。
登場人物のほとんどが同年代という設定には無理があるのかもしれないけど、たぶんその設定のおかげで面白くなってたから、いいんじゃないかな。
自分とはまったく関係のない物語だったので、とてもいい気分転換になった。

***

なんとなく今月はあと一日あるつもりでいたんだけど、明日から12月かあー。

ハラハラ

今日は友人Kの芝居を観に行った。なんだか知らないけどわたしのほうが緊張した。
昨晩は眠れなかったし、胃は痛くなるし、肩は凝るし、面白いんだか面白くないんだかよくわからなかった。内容はたわいないコメディなんだけど。
でも観終わったら元気になって、また美味しいもの食べに行っちゃった。

わたしは愚痴を言う人とは友だちになれないが、嘘つきとは仲良くなれる。
そりゃあ、楽しくて元気になれるような嘘に限るけど。友人Kは、大ほら吹きだ。言い換えれば、夢を売るフェアリー(笑)。
ほんとにすごい友人を持ったものだなあ…とため息。

ハナと土

今日は大学時代の先輩、Kさんの一人芝居を観に行った。
Kさんはふだんは本田技研でなにかの設計図を引いているそうなのだが、その一方で、奇抜なファッションをしたり、パフォーマンスをしたりしている。
そういう生き方もあるんだな。
客席にはなつかしい顔がちらほら。優しく見守っている。

リッチで、スマートで、モダンで

またまたあきさんと、世田谷美術館「福原信三と美術と資生堂」展へ。
わたしの大好きな、戦前に活躍した挿絵画家・舞台美術家の小村雪岱は、初期の資生堂意匠部に籍を置いていたので、あの歌舞伎「一本刀土俵入り」の舞台装置図などが展示されていた。
それに山名文夫のイラスト原画がたくさん。もー、よだれでそうだった。
山名文夫も大好きで、学生のころはよくマネして描いてたものだ。
他、おびただしい数の香水ビン、ポスター、資生堂ギャラリーのコレクションなど。
常設展では、長谷川潔の版画も展示されていた。今日はすばらしい秋晴れで、砧公園も気持ちよかった。そのあと渋谷の隠れ家的居酒屋で軽く飲む。
あきさんが連れてってくれるお店はいつもとってもおいしいのだ。

ルパン三世 ジャズライブ

あきさんに、またジャズのライブに連れてってもらった。
(目黒・BLUES ALLEY JAPAN、Yuji Ohno & Lupintic Five)
大野雄二(Pf)、江藤良人(Ds)、俵山昌之(B)、松島啓之(Tp)、鈴木央紹(T.sax)、和泉聡志(G)、今井美樹(Vo、飛び入り)

あー楽しかった、最後のほうなんか、カッコよくてドキドキしちゃった。
大野雄二さんの弾いてるときの表情がすごく良かった。
ラッパの人はあれを演奏したらラッパ吹き冥利に尽きるのでは。
音楽の人は、若い人も経験を積んだ人も一緒に演奏してたりするのが素敵。
そのあと「トラットリア・デッラ・ランテルナ・マジカ」で食事。いやはや、すんげー美味しかった。店員さんも柔らかくていい雰囲気。お腹いっぱいだ。誰だダイエットするなんて言ったのは~(笑)おしゃべりもはずんで、また終電ギリギリになってしまった。
帰宅して、こんどは友人Kと長電話。今日はたくさんしゃべった。

長谷川潔展

今日は、伊丹市立美術館「長谷川潔展」に行った。
たぶん、横浜美術館でやっていた展示の巡回なんじゃないかな?
長谷川潔の銅版画は大好きなので行きたかったのだけど、横浜は、遠くてね~、なんて。でも見られてよかった。すばらしかった。
係の方も親切で、閉館時間すぎてもゆっくり見させていただいた。

素敵なジャズナイト

あきさんに誘ってもらって、ジャズのライブに行った。
(池袋KENNY’S BAR、小杉敏(B) 霧生ナブ子(Vo) 大田寛二(P) 横山和明(D))

お店で前川さんたちともお会いできた。
素敵な演奏&歌(お手本?)を聴いたあと、ナブ子さんのお母様、霧生トシ子さん(音大の先生)の教え子さんたちも次々に参加して、終電まで、にぎやかで楽しかった。
音大って楽しそうだなあ。ああやって演奏できるの、うらやましいなあ。
なんか音の残像が残っている感じがする。

***

全然レベルの違う話だけど、子供のころ、バイオリンを習っていたときは、習った曲しか知らなかったし、好きな曲も目標もなく嫌々やってる感じだった。
もともとへただし、指も動かなくなってるだろうけど、いま弾いてみたら、へたでも楽しいかも知れないなあ。

世界陸上、観戦してきました(その2)

女子マラソンのスタートは7:00で、開場時間はなんと朝の5:30。
睡眠もそこそこに、早めにホテルをチェックアウトして競技場に向かったが、駅からスタジアムまでの近道は、マラソンのための通行止めで通れなくて、遠回りするしかなく、席に着いたのはスタート時間ギリギリだった。
スタンドはどうかと思うくらいガラガラ。昨晩は何度もウェーブやるくらい満席だったのに。
世界陸上って、オリンピック、FIFAワールドカップと並ぶ、世界スポーツ三大大会なんだそうだけど、ほんとなの~?動員が悪くたって、面白いものは面白い。でも満席の方が観客だって楽しい。

で、選手がトラックから出ていくのを見送ったあと、朝食を買いに、売店へ。大阪だし、たこ焼きとか売ってるかなと思ってたのに、会場ではスポンサーの製品しか置いてないから、売店は寒々としていた。スポンサーの食品会社は、たこ焼きを製品化してでも販売してほしかったなー。
そりゃあ大阪の人たちはいつでもおいしいお店で食べられるだろうけど…。
フードコートはあったみたいだけど駅のほうで、遠すぎて行く気力もなかった。(逆に大阪の街では世界陸上グッズはほとんど売られてなくて、お土産買うのに困った。)

それから暑くなってきたので日かげの席(指定席だけど空いてるんだもん)に移動して、ずっとスタンドの大きなテレビで見ていた。会場でも簡単な実況は聞けたのだが、
…うーん、テレビ見るならおうちで見た方がいいかも。テレビって意外にすごいよ。
生観戦と言っても、ずっと選手の横を走って見届けるってわけにはいかないものね。

でもでも、最後、ヌデレバが競技場のゲートに入っていく映像をみた直後、パッとトラックに走り出てきたときは、やっぱりすごく興奮した。かっこいい!
そして、土佐礼子選手の応援団の近くに移動して、一緒になって「れいこ」コール。
土佐選手、嶋原選手のウイニングランを見たあと、引きあげることにした。

帰り道、スタジアム入り口あたりの沿道にはまだたくさん人が並んでいて、まだゴールしてない選手が通るたびに、どこの国かわからなくても大きな声援をしていた。
応援する側からすれば、選手はほんの一瞬で走り去っていってしまうけど、あの声援が42.195キロ続いてる中で走った選手たちは幸せ者だなあと思った。

寝不足だったのもあって、会場までの往復でかなり体力を消耗した。
まだ午前中だったけど、暑いし、もう観光しようという気分ではなかった。それでも道頓堀のグリコとかに道楽と食い倒れ人形(世界陸上バージョンの飾り付け)を見て、とにかくお好み焼きだけ食べて(これはさすがにおいしい)、東京に戻った。
行ってきてほんとによかった。

しかし、まー、もし日本でオリンピックやるなら、東京がいいのかも~。

世界陸上、観戦してきました(その1)

今日は、朝から新幹線に乗って、大阪へ。世界陸上を見るために。
東京はだいぶ涼しくなったけど、大阪はまだ真夏。
夜の部が始まるまでけっこう時間があったので、大阪城に行って、天守閣にのぼって秀吉の陣羽織を着たり、マラソンのコース(テープが貼ってあるのですぐわかった)を歩いてみたりした。

そして長居陸上競技場へ。この日は、スタンドはほとんど満席。
わたしたちは、棒高跳びで跳んでる選手がちょうど目の高さに見える、良い席だった。
車椅子競技も男子棒高跳びも4×400メートルリレー予選も十種競技も女子5000メートルも、女子4×100メートルリレー決勝もすばらしかった。なんかわかんないけどもう大興奮!

わたしの中の織田裕二が目を覚ました。

そして、男子4×100メートルリレー決勝。
ちょうど目の前が、第2走者から第3走者へのバトンタッチのあたりだったので、すぐそこのとこでアメリカのタイソン・ゲイがウォームアップしてた。
それにジャマイカの第4走者のアサファ・パウエルのいる場所もちゃんと確認してた。
でも、スタートしたら、もう、とにかく日本チームを目で追うのに必死で、ゲイもパウエルも全然見えなかった。だって、奴ら、ほんとに速いんだもの~。

わたしの中の織田裕二も大暴れ。ギャーギャー叫びすぎてノドが枯れた。
テレビの中継で見てたときは、わたしだって、織田裕二ウザイなあ…と思っていたさ。でも、あの場にいたらわたしも織田裕二みたいになっちゃうんだ、ということがよくわかった。
選手はもっとすごい振幅で興奮したり歓喜したり落胆したりするわけでしょう。信じられないな。

走った直後、なんともいえない表情で客席に挨拶した末續慎吾選手に、客席の女子はみんなガシッとハートを奪われた。あれはヤバイ、カッコ良すぎだわ!
帰り、号外が配られていた。変わった紙だったのでよく見たら、インクジェットプリントだった。ホテルについたらもう深夜。これじゃあ大阪の人でも行きづらいだろうな。でも大阪在住だったら、やっぱり見に行くべきだったよ(と、織田裕二も言ってたらしいけど)。