お出かけ」カテゴリーアーカイブ

舞台芸術の世界展

東京都庭園美術館「舞台芸術の世界 ディアギレフのロシアバレエと舞台デザイン」展に行った。
レオン・バクストの衣装デザイン画、それに、ジョルジュ・バルビエのリトグラフ。
うーん、素敵。もー、大好き。
舞台デザインの絵もたくさん。アバンギャルドで、もう自由自在だ。

数年前、高円寺の明石スタジオでやった芝居「ネクスト・アパートメント」の舞台装置をデザインしたときのことを思い出す。
あれは、会社をやめてすぐのころで、会社員時代(たった2年間だけど)に固くなった頭をまだひきずっていた。
今ごろになって反省したりして。

前川さんのライブ

小説家の前川麻子さんが歌のライブをやるというので、駆けつけた(渋谷WASTED TIME)。
前川さんは今週40歳になったとのこと。
六本木キャラメルで、前川さんと相島一之さんとDJ星野さんで歌ってたのがちょうど10年前だ。あのときも素敵だったけど、前川さんは相変わらず若々しくて、そしてちゃんと40歳に見えるのがますますカッコイイ。
音楽をいつもやってる人たちはわりとユル~い印象があるけど、前川さんの歌はすごく緻密で、ひとつの世界観がそこにある、という感じだった。
一声歌いだした瞬間から、ただ者ではない雰囲気でグッと引きつけられる。
そういう力は誰にでもあるものではないし、努力してできることでもないが、なによりも強い。
ほんとに、何やってもサマになる人っているもんだなあ~と思った。

東方のイラストレーションポスター展

多摩美術大学美術館「東方のイラストレーションポスター 中国・韓国・日本」展に行った。

中国のは、毛沢東の肖像とか、共産党のプロパガンダがほとんど。
こういうのもまたイラストレーションなのだな。イラストにはそういう力もあるってことだ。
水彩のリアルタッチの絵が中心だったが、なかには水墨タッチのもあって、面白かった。
80年代くらいになって中国の伝統的な図柄が復活してきて、90年代にぽっと空白があって、21世紀に入っていきなり現代的なものがでてきたみたいな印象。
中国では、ポスターを家に飾る習慣があって、じわじわと人民を感化していくらしい。すげえ~。

韓国のは、中国に比べたらモダンで洗練されている。でも全体的にやや洗練され過ぎというか、今回展示されていたものがたまたまそうだったのかもしれないのだが、ソウル五輪のポスターとか、わりと公的なもの、堅めなもの、外国を意識したものが多かった。
デザイン的なものが中心だったので、もっとイラストをたくさん見たかった。

中国も韓国も、歴史的にそうなるのだろうけど、展示されていたのは50年代以降のものばかりだった。

日本のは、20世紀初頭くらいのものからして、三越や資生堂の広告だったり、かなり柔らかめ。
有名なデザイナー・イラストレーターの作品がひととおりきっちりとならんでいて、壮観ではあったが、点数はそんなに多くなかった。ポスターだとやっぱり写真のほうが主流ってことなのかなあ。日本でもプロパガンダのポスターはたくさんあったと思うんだけど、そういうのは展示されてなかった。反戦のものはあったけど。韓国にも巡回展示するそうだから、考慮したのだろうか。

今回見た限りでは、3つの国のポスターにたいする考え方そのものが全く違っていた。政治、経済的なことが大きすぎて、単純に比較することにはあまり意味がないように思った。
ただよくわからないけど、なにか東洋的な共通の雰囲気があるのはたしかな気がする。

それにしても、柔らかかろうが固かろうが広告は広告で、広告のためのイラストというのは、歴史や時代の流れがものすごくダイレクトにあらわれるし、左右されてしまうものなのだな。

今回はアニメとかキャラクター系のものは展示されてなかったが、北京五輪のマスコットは、たぶん東洋人ならグッと来る可愛さだ。
ファンシーとヤンキーの絶妙なバランス。
あれをメインカルチャーとして堂々と表に出せる中国の勢いってすごい。

愛知万博のときのモリゾー・キッコロは可愛かったけど、
どこかわざとハズしている感じがあったのは現代の日本人の感覚をよくあらわしていたと思う。

そういえば多摩美術大学美術館はサンリオピューロランドの隣にあった。サブカルチャーのほうがじつはメインであるというのが東洋的(現代的?)なのかな。
もともとメインとかサブとかいうのはたいした問題ではないとわたしは思うけど。

おそろしい子…!

今日は、涼みがてら、世田谷文学館「ガラスの仮面展」に行った。
原画や生原稿がいっぱい。それにストーリー年表、名ゼリフ集、マヤの部屋の再現など。
連載開始が、わたしが生まれた年と同じなのだけど、出前の話とか、貧しさとか、昭和50年頃にはリアルだったのかなー。
紫のバラの人からのメッセージをまとめたファイル(!)が展示されていた。
まとめて読むと、なかなかコワイ。

江ノ島観光

今日、カンカン照りの中、父と母のデートのお供で、江ノ島にでかけた。
まるで昨日の引っ越し屋さんみたいに大汗をかきながら、坂道を上ったり下りたり。
でも、潮風がとても気持ちよかった(クーラーなしのお店も多い)。

6~7年前に江ノ島にあそびに来たときにはまだ工事中だった、新しいおしゃれ観光名所みたいなのがあちこちにできていて、ちょっと…。岩屋(洞窟)なんて演出過剰で、なんというか痛々しい。
何年も経って古くなったら、これもキッチュな味わいになったりするのかねえ。狙ってキッチュにはできないものね。

岩場から遊覧船に乗るつもりだったが、平日は休みということで、帰りも歩き。
見晴らし最高の古びた海の家で飲んだ、濃いめのカルピスが美味しかった。
お土産に、昔懐かしい貝殻のモビールを買った。金魚の形でかわいいの。

らくごの芽

今日は、落語(「らくごの芽」ストライプハウスギャラリー)に行った。
出演は、先月二つ目に昇進したばかりの、フラ談次改め立川談奈さん、ゲストは春風亭鯉枝さん。
知り合いでもないのに、なんとなく「さん」付けで呼びたくなるくらい、客席と高座が近かった。
お茶菓子つきで楽しめて、とってもお得だった。
落語はずっと興味はあったけどなかなか機会がなく、生で見たのは今まで2回しかなかった。
折り込みチラシももらったし、これを機に、あちこち行ってみようかなあ。
しかし、世の中面白いことがたくさんありすぎて困る。

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帰りにKonditorei SPIELENに寄って、アイスとシャーベットとケーキをいただく(食べ過ぎ)。
アイスは夏限定で、しかも店内でしか食べられないとのこと。
3種類食べたけどわたしはピスタチオ味のが好きだったです。
あー、写真撮ってくればよかった…。

暑さ対策

あんまり暑いので、この太陽エネルギーを有効活用すべく、サン・ティー(日光を利用した水出し紅茶)を作ったりしている。
おしゃれと貧乏のせめぎあいのような飲みものだけど、お日さまのおかげさまで(へんないいかた)、苦みがなくて飲みやすい。

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で、夕方を待って、冷房は苦手なので厚着して、東京オペラシティアートギャラリー「メルティング・ポイント展」に出かけた。
ジム・ランビー、渋谷清道、エルネスト・ネトの3人の作家のインスタレーション。
ああ面白かった。すいててのんびりできたし。でももっとたくさん見たかったな。
エルネスト・ネトは今、香川県で個展をしているそうだ。見に行きたいなあ~。

ゴドー待ち

エリザベートの新人公演を観て来た。
お芝居作るのってほんっとに大変なんだなあ。

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それから友人Kと飲みに行った。
友人Kは『ゴドーを待ちながら』はいかに希望に満ちた話であるかと力説してくれた。
なるほど。確かに、希望を否定されさえしななければ、あとは自分しだいで、芝居の時間が終わったあとも、いつまでもいつまでも希望を持ち続けることはできる。
友人Kの今までの作品は、途中で待つことができなくなってしまっても、ずっと思いを持ち続ける人の話ばかりだったけど、次はどうなるだろう?
自分しだいってことは、自由ってことだよね。大きな希望を持ったっていいじゃないか。

エーヤン!

今日は宝塚雪組『エリザベート~愛と死の輪舞~』を観劇。
開演前、東京宝塚劇場の前に、参院選の、レズビアン代表とかいう候補者の選挙カーがやってきて、「レズビアン!レズビアン!」と連呼していて笑ってしまった。
ふつう選挙カーって候補者名を連呼するけど、連呼すること自体が気持ちいいんだろうなー。

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わたしは大学に入ってから、通学途中にふらふらと寄り道しては歌舞伎や宝塚を観に行くようになった。

宝塚を最初に観たのが’96年のエリザベートの雪組の初演のときだった。
それから、エリザベートは、ガラコンサート、内野聖陽がトートをやった東宝版、月組の本公演と新人公演と、気がつけばもう6回も観ているが、やっぱり宝塚版が良いと思う。
ストーリーはそんなに好きではないのだけど、作品自体がほんとによく出来てるので、何度観ても面白い。(ちなみに『ベルサイユのばら』は一度も観たことがない。)

今回の水夏希のトートはニタニタしてキモチワルイ…じゃなくてあのそのえーと、キモカッコイイと言っておこう。白羽ゆりのエリザベートは、客観的に見たらわがまま放題なのに本人は心が束縛されてると言い張っていて、ある意味、今まで観た中で一番ロック魂を感じた(笑)。尾崎豊っぽい「この支配からの卒業~」。「愛と死の輪舞」っていうより「愛と死のガチンコ対決!」みたいなヤンキーテイストで、面白かったっス。

ご心配をおかけしました

本日、ニューヨーク視察旅行(?)から無事に帰国。
全体的な感想としては、ニューヨークそのものがすごいというよりは、世界中のものがなんでも集まっているところがすごいんだなという感じ。
だから、中心にいなくても、端っこにいたほうが、むしろ面白いことが出来るかもしれない。

でも、やっぱり、行ってみて良かった。
最後の夜は眠れなかったので携帯をいじっていたら、偶然、国際ローミングがつながった。
そうだよね、ここニューヨークだもん、つながらないわけないよね…。悪いのはソフトバンクじゃなくてわたしだったのだけど、でもわかりにくいと思うな。

あとでもう一度説明書をひっくり返したら、一番小さい紙切れに接続方法が書いてあった。大きい説明書を何度も読んだのに~。
Mさんに連れて行ってもらったお土産屋さんで買ったチョコレートが、空港では3倍の値段になっていてびっくりした。

あちらにいた間、このブログのアクセス数がふだんよりだいぶ増えていた。…いろんな人に心配かけてるんだろうかわたし。どうもありがとうございます。
いまどき海外旅行なんか、慣れた人にはどうってことないことなのにね。
まあ、わたし引きこもりだからなあ!

読み返すと、最初のほう、かなりびびっている。
でも旅行中に日記を書くのは、いろんなことを忘れずにすむので、おすすめです。

わがまま歩き

すっかり忘れていたが、昨日の朝はエンパイアステートビルに上ったんだった。
今朝はマンハッタン島を三時間かけて一周するクルーズに行ってきた。なかなか気持ち良かった。ただ川の上まで排気ガスがきていてちょっと閉口した。
今日も昨日に引き続きいい天気だったので、眠くなってしまって困った。
自由の女神って緑色だったんだな。ずっと白だと思ってた。

それからチェルシー地区のギャラリーめぐり。このあたりは現代美術系らしい。
人通りがすくなくて独特の雰囲気の場所だったので、最初はびくびくしていたが、ひとつギャラリーを覗いてしまえばあとは平気。すぐに慣れて、ズカズカ歩きまわった。

今はバケーションのせいなのか、閉まってるとこも多かったが、それでもすごい数のギャラリー。しかもそれぞれがとても広くて作品数も非常に多い。面白い作品がたくさん展示されていた。
でも、日本も全然負けてないし、なんだか、もっと堂々としていていいんだな、と思った。
今回はPCで描いた絵を持ってきたけど、また機会があれば、絵の具で描いた絵も見て欲しい。

***

それから、岩清水同好会の、NY在住のMさんが展示を見に来て下さって、初対面。
うまく連絡がとれず、すっかりあきらめていたので、会えてほんとによかった。
Mさんのお友達の板前さんが働いている、お寿司屋さんに連れて行っていただいた。その名も「スシサンバ」。店のド派手な内装、大音量の音楽、原色の寿司。
戦場のような祭りのような大騒ぎがくりひろげられていた。味は、お寿司とは別の食べ物だと思えば、なかなか美味しかった。

これで今回の目的は全部果たした。ひとりで旅行すると、友だちが増えるということがわかった。明日は飛行機だ。あー

足にマメができた…

今日はまずグッゲンハイム美術館に行った。
そしたら外壁が工事中で、まわりに木材が組まれて茶色になっていてすごく残念。でも中は工事はしていなかった。ぐるぐるのスロープでちょっと気分が悪くなった。
’78年生まれとかの若い作家の作品も展示されていた。うぬぬ。
常設展示の絵の、白い鉄の額縁が、建築のデザインと合っていて面白かった。ルソーの、フットボールをするヒゲのおじさん達の絵が見られて良かった。

次に、フリック・コレクションに行った。昨日と今日で、フェルメールを7点くらい見た。東京などで見たのを合わせると、じつはフェルメールはもう半分近く見てるんじゃないだろうか…。
フラゴナールの大きい絵がたくさんある部屋が圧巻だった。
あと、トイレがすてきだった。

で、もう美術品はお腹いっぱいという感じになったので、画材屋さんめぐり。
とくに目新しいものはなかったけど、なんでもあった。
とりあえず、画材屋さんの匂いをかいだらホッとした。

***

そして、ギャラリーのレセプションパーティ。
大勢のお客さんが来てお部屋にみちみちに詰まって、暑くて頭がぼーっとした。こっちはしゃべれなくて固まってるのに、お客さんの方からどんどん話しかけてきてくれて、ありがたかったのだけど、答えようのないようなことばかり聞かれて困った。
この海はどこの海なのか?とか(九十九里浜です)、ラインとドットが良いとか(そうなのかなあ…)、日本語でだってうまく応対できない、わたしは。
サインを求められたのはびっくりした。そんなもんどうするんだろうか。

打ち上げはタイ料理屋さんで、アミノ酸を摂取。夜遅くまでまたいろいろ話せてとても楽しかった。

お宝ざくざく

今日はメトロポリタンミュージアムに行った。
6時間半かけて、今日入れる部屋全室を踏破した。ただ通りすぎただけの部屋もあったけど。足がもうガクガク。よかったのは服飾研究所のポール・ポワレの特別展。友人Kに見せたかった。
あとモダンアートが良かったなあ。奥の方なので人が少なくて安らげた。全部まわれば世界の美術史をだいたい網羅できる。でも日本美術はさすがにちょっともの足りなかった。それにやっぱりイスラム系は弱いみたいだった。
しかしよくもまああんなに、世界中の財宝をざくざく集めたもんだ。
こうしてみると、歴史的に、人は美術を必要として来たんだなと思える。

夜は、クリスピークリームドーナツを食べてひと休みしてから、ミュージカル「メリーポピンズ」を観に行った。ニューアムステルダム劇場は、意外に小さくて、日本でいえば南座みたいな感じ。
英語はぜんぜんわからなくても、有名な曲ばかりだし、なかなか楽しめた。ディズニー物だと思ってそれほど期待してなかったのだけど、最後のとこなんかちょっとじわっと来ちゃったよ。

それにしても、こちらの人は大きいので、自分が小さくなった気がするのはたいへん良い。

意外に楽しくやっている…

とりあえず、なんとか歩いて行けそうなMOMAに行くことにして、てくてく歩いていたら通り過ぎてセントラルパークに出たので、しばらくぼんやりしてからMOMAに戻ったら、チケット売り場で、行きの飛行機で一緒だったSさんにばったり会った。

MOMAは、超有名な絵が山ほどあって、鼻血が出そうだった。
日本で行列して見たことのあるのもけっこうあって、「やあ、また会えたね~!」というへんな感動のしかたをした。

それからSさんとレストランに入って、こちらにきてはじめてまともなものを食べた。その後いったんSさんと別れて、Sさんがおすすめだという、大きな教会とロックフェラーセンターに行ったがロックフェラーは祝日で中に入れなかった。
そう、今日は独立記念日なのだった。

わたしはとくに興味もなかったのだけど、Sさんが、やはり飛行機が同じだったF君も一緒に花火に行こうと誘ってくれた。
待ち合わせまでに時間があったのでホイットニー美術館にも行って、ホッパーとか、サイケデリックヌーボーとかの展示を見て、感動して外に出たら雨が降っていたのでここでやっと地下鉄に乗ろうという気になった。

疲れたのでホテルに帰って一休みしてから花火へ。雨なのに。
国連のあたりで見た。花火の色は赤・白・青が基調で、ピースマーク形の花火も上がっていた。
帰りはすごい人ゴミで夜遅かったけど地下鉄も全然へいきだった。
一日でできることって案外多いものなんだなあと思った。

てんやわんや2

NYに来た。例によって、出発直前にてんやわんや。
飛行機に乗る前に二徹していたので時差とか全然感じない。
大あわてで、しかも大荷物で、空港行きの電車に乗ってから、これからわたし飛行機に乗るんだ怖いよ~、と思ったが、すでに疲れはてていて、現実感がまったくなかった。
空港でオロオロしながら、ああわたしったら、スキだらけだなあと思った。
置き引きするならわたしを狙えば簡単だ。警戒心はすごくあるんだけど、なんだかズレた警戒をしているのだ。

明日が搬入日。まだホテルでやらなきゃならない作業がある。
そのあとのことは明日の晩に考えよう。
へたするとホテルでぼ~っとしてるうちに帰る日になってしまいそうだ。それじゃあ家にいるのといっしょじゃないか。
ああ帰りにまた飛行機に乗るのかと思うとゆううつだなあ…。