カテゴリー別アーカイブ: お出かけ

池田学展

先日、個展に来てくださったお客様に招待券をいただいたので、日本橋高島屋でやっていた池田学展を最終日に駆け込みで見に行った。
すでに見に行った知り合いがfacebookで紹介していたり、ずいぶん評判が良いようだった。
会場の手前にものすごい行列ができていて、チケットを持っているのに、チケットを買う人と同じ列に並ばされた。えっなんなの???と思っていたが、入り口まで行って理由がわかった。会場の中のほうが、外よりさらに混んでいて、チケットを持ってても、どっちみち中に入れないのだった。
中が狭い上に、ペン画なので非常に絵が細かく、近くに寄らないと見えないので、なかなか列が動かない。無理矢理入っていくしかなかった。
こういう絵が一般にウケるんだなあ。たしかにすごいとは思う。だけど人多すぎでしょう。。。
絵の具と筆じゃあ、ここまで細かい絵は描けない。ペンとインクだからこそ描ける。ふつうのカラーインクは退色が激しくて展示用の作品には使えないのだが、退色しにくいアクリル顔料のインクがあるのだそうだ。この画材あってこその作品なんだなあ。

葛西臨海公園

きょうは葛西臨海公園に行った。
ときどき遊びに行ってるけど、水族館に入ったのは高校1年のとき以来だった。
あのときはまだできたばかりで、公園もまだ工事中だったと思う。
あのバブリーな建物は、老朽化のため、オリンピック後に取り壊してしまうらしい。
いまのうちに行けてよかった。
やっぱりマグロの群泳は迫力あるなあ!

不染鉄展/写狂老人A

東京ステーションギャラリーの不染鉄展へ。
先日アドルフ・ヴェルフリ展を観に来たときに受付のところにポスターが貼ってあったのを見てその場で前売り券を買い、楽しみにしていた。ポスターの絵は富士山を描いているんだけど、同じ画面に太平洋と日本海と人々の生活が描き込まれている、すごくうまいのにあり得ない絵をしれっと描いて成立しちゃってる感じ、ファンタスティックで、超好み。小さな家々の感じが本当に可愛い。こんなすてきな画家がいたとは。。。
 
夕方、アートラボ仲間のヨシナリミチコ氏と待ち合わせ、東京オペラシティアートギャラリーで明日から始まるアラーキーの展覧会「写狂老人A」のプレビューへ。
アラーキーのスピーチは自信にあふれてカッコ良かった。写真も、とくに素人の熟女のヌードのシリーズが、変態的じゃなくさわやかで、本当に素敵だった。生意気かもしれないけど、結局のところ最後に問われるのは人間力みたいなものなんだろうなと思わされた。写狂老人というタイトルは、画狂老人・葛飾北斎のもじりだけど、北斎がもし生きてたらああいう感じだったのかなあ。
2Fで同時に展示されている森洋史さんは先日アートラボで個展をしたばかりの若手注目作家。短い期間に大きい作品が何個も増えていて、アイデアとエネルギーに脱帽。すごいなあー。
 
それからヨシナリさんと新宿に移動して、歌舞伎町を見下ろす古いビルのまるで昭和の遺跡みたいなやっすい酒場で飲んだのも楽しかった。

サンシャワー 東南アジアの現代美術展

こんどインドネシア・ジャカルタでのアートフェアに出品するというRáykaさんに誘われ、森美術館と国立新美術館で同時開催の「サンシャワー 東南アジアの現代美術展 1980年代から現在まで」を見に行く。
今日が初日。まだ作品リストの印刷ができてなくて、もらえなかった。
お客さん少ないだろうな〜とは思っていたけど、本当に少なく、その少ないお客さんも外国の人だったりして、なんだかなと思った。ゆっくり見られるのはうれしいけどさ。
 
先に森美に行ったら、こちらのほうがより若手の作品を集めていたようで、ポップで新鮮でパワフルで、とてもわくわくした。マレーシアのリュウ・クンユウの作品とか、タイのコラクリット・アルナーノンチャイのビデオインスタとか、すごく良かった。
まず、彼らは美術というものの存在意義を社会に認めてもらわなければならない、というところから戦いを始めている。また、急速な社会の発展とそれに反比例して失われて行くものを、現在進行形で強烈に感じている。
だから非常に現代というものに対する問題意識がはっきりしていて、そのぶん勢いがあって若々しい表現だと思う。
なにかと停滞してあいまいな日本からするとうらやましく感じるほどだった。
 
六本木ヒルズの中華料理屋でパッタイみたいな焼きそばを食べてから、オープンしたばかりのギャラリーペロタン東京をちょろっと覗いた後、新美術館へ。
 
新美のほうは、少し古い年代の作品中心で、戦争、植民地支配からの独立問題や、民主主義への渇望、民族のアイデンティティなどを問う、ちょっと重く、暗い作品が多かった。順番としては本当はこちらから回るのがよさそう。
東南アジアと一口に言っても、たくさんいろんな国があるので、ものすごい展示のボリューム感だった。
プレビューと初日限定だったインドネシアのムラティ・スルヨダルモのパフォーマンスにも遭遇できた(ビデオを回してるのに気づかずうろうろしてしまったので、映り込んじゃったかもしれない。。)
部屋の床一面にカラフルな毛糸を山盛りにしたインスタレーション(スラシー・クソンウォン、タイ)では、作品の中に入ることが出来た。こういうの大好きなので、ずんずん分け入ってゴロゴロ寝っ転がったりしていたら、毛糸の中にケータイを落とした。
幸い、会場を出る前に気がついたので、Ráykaさんに着信音を鳴らしてもらって、なんとか見つけ出したけど、これがお財布とかだったら見つけられなかったかもしれないな。。。

世界を知ること

アートラボの森下さんと菅間さんによるヴェネツィア・ビエンナーレの視察報告会を聞きに行く。
いろいろ面白かったけど、特に印象に残ったのは、アジアのアートと、欧米のアートとのパワーバランスが拮抗する時代がきたという分析。とてもわくわくする。
 
それから市川駅前の焼き鳥屋さんで高校時代のクラスメイトと女子会。
集まった6人のうち、偶然、2人がマンションの理事会長をしていた。
どうして理事長をやる羽目になったか、いかに理事長が大変か、自治会と理事会がどう違うか、災害にあったとき支援物資は自治会に分配されるので自治会には加入するべきである、などの話を拝聴。
だけど自治会費って老人会とか子供会への支出はあるけど、単身世帯は損だよねとか。
こういう、アートとかやってると出会わないタイプの友達がいるおかげで、世の中のことが少しでも垣間見れるので、ありがたいことだなあと思う。

スプツニ子!トークライブ

表参道のMUSEE Fの西山功一さんの写真展に行こうと、駅を降りて地上に出る階段へ向かっていたとき、突然電気が消えてびっくりした。自動券売機も、電光掲示板もみんな止まって、非常用の電灯がともった。
西山さんの展示はいつにもましてコンセプチュアルで、はかなく、ひそやかだった。
帰りにまた表参道駅に行くと、普通に地下鉄は動いていた。
 
それから、絵かき仲間のみさ子さんに誘ってもらい、渋谷ヒカリエで行われた、ELLEの読者向け(女性限定)イベントに行った。
化粧品メーカーやアパレル、和菓子屋さんなどのブースが並び、フェイシャルパックをもらったり、ワインをサービスしてもらったり、占いしてもらったり。とくにアイスクリームが美味しかったな〜。
 
お目当てはスプツニ子!さんのトークライブ「アートとテクノロジーが示唆する、変幻自在な私たちの未来」。
経歴もすごいけど、勢いがあるというか、華があるというか、この人についていきたいと思う人がたくさんいるのがわかるなあと思った。すらりとしてかっこいいいし、宝塚の男役みたいな扮装をした映像作品もあったし、会場にも追っかけっぽいファンが集まっていた。なるほどなー。。。
女性同士、手を組んで頑張りましょう!みたいな雰囲気で、わたしは今までそういうノリにはあまり縁がなかったからびっくりしたけど、ああ、そうやって頑張ってる人たちがいるんだなあ、と眩しくも思った。
 
そのあと、みさ子さんと居酒屋へ。会うのが久しぶりだったので、近況や仕事のこと、アートのことなどいろいろ話せて楽しかった。
やっぱりなるべく人に会わないとだめだな!

アドルフ・ヴェルフリ 二萬五千頁の王国

アートトレイスギャラリーの工藤春香さんの個展に行く。
優生保護法の歴史を、生きることが出来なかった子供の目線で表現していた。
社会的なテーマをアートで表現することに、わたし個人は興味がない。
でも、訴えたい強いテーマがあるときに、力のある作家がアートという手段で伝えると、文章なんかよりずっとすんなりと心に届く場合がある。とても有効なやり方なのだなと素直に思った。印象の強い展示だった。
 
それから東京ステーションギャラリー「アドルフ・ヴェルフリ展」へ。
電車の宙吊り広告を見て、これは見逃してはならんと思った。
アール・ブリュット(アウトサイダー・アート)の作家。
わたしは他のどの様式よりもアール・ブリュットが一番好きかもしれない。
そまつな大判の新聞用紙にびっしりと描き込まれた、おびただしい数の絵。
この集中力、あるいは執着力は、、、とても真似などできない。
ただ、画材なんてなんでもいいんだよな〜、と思う。
ついつい、耐久性とか考えてしまうけど(それはとても大切なことではあるが…)。
絵に力があれば、そしてしかるべき人に発見してもらえる運があれば、画材の条件が悪くてもどうにかして保存してもらえる。
絵がダメなら、耐久性なんかあってもしかたが無い。
 
そのあとアートラボに行き、村田いづ実さんのダンス・パフォーマンス(菅間圭子さんの演奏とコラボ)を見る。
去年亡くなられたお母様の思い出の品々に囲まれての「エア茶道」。とても胸にせまった。

N・S・ハルシャ展 チャーミングな旅

渋谷のヒカリエでアートラボ・トーキョー/サテライトアートラボの展示中だったのでちょっと顔を出す。
 
それから六本木に移動、森美術館の「N・S・ハルシャ展 チャーミングな旅」。
森美術館のアジアのアーティストのシリーズはいつもとてもエキサイティングだ。
ハルシャは南インドの画家。
1969年生まれというから年代が近く、ポップな感覚はなんとなく通じるものがある。
インドのこと、よく知らないけど、インドらしい宇宙観というべきなのか、死生観というべきなのか、全体的にとてもおおらかで、雄大な感じがした。
人口の多い国らしく、ものすごくたくさんの人物が画面いっぱいに並べられた絵は、素朴でもあり、現代的でもあり、可愛らしさもある。
とくに、初期の、人がずらーっと並んで寝ている絵が、のんきな感じで好きだったな。
うずまく宇宙の巨大な作品は、とにかく圧巻。木枠を使わず、帆のようにロープで引っぱる形で展示されていた。
ポップな明るさと、暗く底知れない恐ろしさが両方あり、どちらもとても魅力的だった。
絵だけにこだわらず、インスタレーションなどいろんな表現を使っていて、自由で力強い展示だった。

 

草間彌生 わが永遠の魂

イナジンさんと待ち合わせてランチしてから、国立新美術館の草間彌生展へ。
まずチケット買うのに40分待ち。天気がよすぎて、暑い。
もうすぐ会期が終わりだったし、同時開催のミュシャ展も大にぎわいで、よけいに行列が長くなっていた(ミュシャ展はあきらめた)。
現代美術に興味なさそうな年配の人が多くてびっくり。ミュシャが奥様に受けが良いせいもあるだろうけど、草間彌生がようやくその層に認知されたのかな。
チケットを買ってから入場までにまた行列。
(行列したせいでイナジンさんといろいろ話せて良かったけど)
一番大きな部屋にずらりと並べられたS150号の絵が圧巻だった。
何年か前に埼玉県美でみた展示の時は100号の絵が中心だったが、あれからますますパワーアップしていたように思う。
あれだけ長年制作していて、一番最近の絵が一番良いって、とてもすごいことだ。
さいご、お土産売り場でまた40分待ちの看板が出ていた(彌生ちゃん人形がちょっと可愛いなと思ったけど、さすがにパス)。
見終わったら午後3時頃。この時間帯が一番すいているといううわさを聞いていたけど、ぜんぜんそんなことはなく、まだチケット待ちの行列ができていた。
 
展示の最後にお客さん参加型のインスタレーションがあって、白い小部屋の好きなところにカラフルな丸いシールを貼るというものだったのだけど、知らないうちに、このシールの固まりがカーディガンのお尻のところにベッタリとくっついていた。
イナジンさんと別れた後も、ずっと気づかないままうろうろ歩き回り、地下鉄に乗ったり、世界堂に行ったり、さらにギャラリーハウスマヤの都築まゆ美さんの個展(超すてき!)にお邪魔したところで、都築さんに言われてやっと気がついた。
でもなんか作品の一部になったみたいで面白かったからそのままにしていたら、家につくころには消えて無くなっていた。

世界遺産 ラスコー展

上野の国立科学博物館のラスコー展を見に行った(フランスからまさか洞窟を運んでくるわけにはいかないので、精巧に再現されたレプリカの展示)。
ラスコーの洞窟壁画を描いたのはクロマニヨン人。クロマニヨン人はホモ・サピエンスなので現代人の直接の祖先だそうだ。
クロマニヨン人の骨から再現した人形がすごくよくできていて、皮膚とか手足の体毛とかが生々しくて、見入ってしまった。思いのほか体格が良くて女性もけっこう背が高かった。こうして見るとほんとうに同じ人間だったんだなーと実感できた。
彼らは石器とか粗末な道具しか持っていなかったけど、現代人と同じような身体や知性や感情や感覚を持って生きていたのだ。
そして、大きな壁があればつい絵を描きたくなってしまうのは、彼らもわたしも同じ。これって本能なんだろうか?笑
ラスコーの洞窟は住居として使われていたわけではなく、模型によれば、かなりの奥行きがあり、曲がりくねった空間の広い範囲にわたってたくさんの絵が描かれていた。
石を削ってつくったランプの光を頼りに、こんな洞窟の奥まで入っていくのはどんなに恐ろしいことだっただろう。

絵の具は、植物の汁とか墨を使ってたのかな?と思っていたら、実際は岩石を砕いた顔料だった。どうりで、長い時間に耐えて残ったわけだ。
色も黒〜茶色〜黄土色、紫色とそろっていた。洞窟に描いてあるのは牛や馬などの動物がほとんどだから、これだけ色があれば充分なのだった(花や木を描くには足りないけど)。
その絵の具をぼかしたり重ねたりいろんな技法で使いこなしていた。動物の足の形など、とてもよく観察されて、写実的に描かれていた。
今はかすれてしまっているけど、描かれたばかりのときはさぞかし荘厳な空間だっただろう。
でも、凄いと言えば凄いけど、同じ人間と思えば当たり前なのかもな、とも思えた。

国立科学博物館に行ったのは初めてだったので、常設展も見た。
これが、ラスコー展以上に楽しかったかも。。。
いろんな動物の標本やら剥製やら模型やら化石やら、いろんな道具や機械やら、とにかくサイエンスっぽいものが、これでもかこれでもかと集められていた。情報量が多すぎて、いちいち説明文を読んでいたらとても見きれないほど。それぞれの分野に興味がある人だったら一つのコーナーだけでも1日つぶせるんだろうな。かっこいいなー。
なのでざっと駆け足で見ただけだけど、印象に残ったのは、くじらかなんかの巨大な腸に寄生虫がものすごい大量に群がってる標本とか、人類の祖先の「ルーシー」の人形(小さかった!)とか。
あと、ティラノサウルスのしゃがんだ形の化石なんてマニアックすぎて、そりゃ面白いけど、やっぱりティラノは立ち上がってガオーってしてる姿が見たいよなと思った。笑
ぜひまた行きたい。

韓国アート道中・7日目 帰国の日

朝から鍾路3街のお餅屋さんに行きました。お土産にカラフルなお餅を買いたかったけど賞味期限がその日中だと言われ、明日まで持ちそうな地味目なお餅をいくつか買いました。
それからフォークアートの美術館に行ったら、どうやら移転していたらしく、張り紙に書かれた地図がハングル表記で読めなかったのであきらめて、荷物をまとめてギャラリーに行きました。

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副社長さんがお知り合いのお店のおしゃれなサンドイッチとサラダとモンブランパンを用意してくださっていました。(モンブランパンは貰って帰って成田空港で食べました。甘くて美味しくてお腹がすいてたので助かりました)

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腹ごなしに散歩に出て、ギャラリーの近所の青瓦台(大統領官邸)を見物したり、手持ちの現金がなくなったので銀行で2千円分だけ両替したり。今回、空港と、明洞と、銀行の三カ所で両替しましたが、「地球の歩き方」に載ってた通り、明洞が一番レートが良かったです(空港はダメ)。

ギャラリーに戻ると、5月のアートフェアで絵(沼の主)を買っていただいたお客様がおいでくださってとても嬉しかったです。一緒に写真をとったり、ハガキにサインを書いたりしました。
空港行きのバス停はギャラリーのすぐ近くでした。副社長さんとそのお友達がバス停まで見送りにきてくださいました。

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なんだか本当にこの一週間、みなさんのおかげで、夢みたいに幸せでした。
Zeinxenoのみなさん、アートラボのみなさんとのつながりがなければ、こんな経験をすることはできませんでした。わたしは本当にラッキーだなあと思います。
とくに李奈珍さんには何から何まで面倒をみていただきました(ご自身も個展のあとでお疲れだったのに)。こんなにたくさん話せたのは初めてで、とても楽しく、いい時間を過ごせました。
菅間さんが、李奈珍さんのことを「アートラボに舞い降りた天使」だと言っていました。わたしもその通りだと思います。
ぜひ、また来たいなあと思いました。

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空港には時間に余裕をもって着いたけど、出国手続き後にのんきにfacebookを更新してたら、時間が足りなくなって、大慌てで甥っ子にあげる飛行機のおもちゃを買いました。おもちゃを売ってるお店がなかなか見当たらなくて、結局買ったのは色は大韓航空っぽいけどよく見るとなんか違う、中国製のバッタもんでした笑。
慌ててたせいで、ついでに高いチャンジャを買わされました(ふだんは絶対こんなことないんだけど、、、)。

そんなこんなで18:50発の飛行機に乗り込み、空からソウルの夜景を眺めました。
機内食はカレーライスにパンにフルーツ、そしてコチュジャン。。。このコチュジャンは、カレーにかけるためのものなのでしょうか?

韓国アート道中・6日目 個展はじまり

韓屋のゲストハウスは、昨日まで泊まっていたホテルよりさらに狭いけど、いい雰囲気。韓国の家の障子は、日本と貼る側が裏表逆で、家の外側に桟が見えるようになっていて面白かったです。
ただ、南京錠とネジで閉めるガラス戸の建て付けが悪く、部屋に蚊が入ってきて困りました(夜中に必死で仕留めました)。
とはいえオンドル+お布団は暖かかったし、バスルームは共同だったけどとくに問題なく、ほかにフランスから来たカップルが2組泊まっていて、朝食のときに英語で適当におしゃべりしたり、中庭でのんびりしたり、なんかいい感じでした。
フランス人に、韓国人と日本人は言葉が通じないのか?と聞かれたのにはびっくりしました。そっかー、西洋人にはそんなふうに思われてるんだなー。。。

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朝食後、少し曇っていたけど、ソウルタワーに行ってみようと急に思い立ち、麓まで行ったら月曜日はロープウェイ乗り場行きのエレベーターがお休みで、乗り場まで階段で登りました。
ロープウェイで南山の上に行くとやっぱり霧が出ていて、少し迷いましたがせっかくここまできたので、タワーにも登りました。あまり遠くまでは見えなかったけど、雲の中に街が浮かんでいるみたいで、とくに漢江にかかる橋が光に包まれてぼうっとしているのがきれいでした。
驚いたのはトイレ。一面ガラス張りで、ソウルの街を見下ろしながらパンツ下ろすというめずらしい体験をしましたよ。

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昼頃ギャラリーで李奈珍さんと小さい娘さんと会い、近所の通仁市場でカリっとしたトッポッキ(辛いのと醤油味の)と、何かお肉っぽいのをエゴマの葉っぱで巻いたもの(おまけにつけてくれた)と、ピンデトック(緑豆のチヂミ)を食べました。町中で気軽に食べられる軽食がいろいろあるのはうらやましいです。一人だったら店内で食べる度胸はないですが。。。
それからタクシーで大きなスーパーマーケットに行き、お土産のお買い物。目新しい物がたくさんあって、いろいろ食べてみたかったけど、パッケージをみても味の想像ができないし、荷物が多くなりすぎても困るので、ちょこっとずつ、いろんなものを買い込みました。

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ギャラリーに戻ると、アートフェアが昨日で終わったばかりでお疲れのところ、社長さんがフェアから持ち帰った作品や、「YIAF※」に出展していて戻ってきた作品などをディスプレイしてくださっていました。輸送の関係で小さな作品ばかりでしたが、数が思ったより多かったので、二段に並べたり、なかなか賑やかな展示になりました。
ギャラリーの入り口横には大きな横断幕を飾っていただきました。すごーい(≧∇≦)
個展は、イラストの展示も合わせるとこれで7回目になりますが、今までは、絵に自信がないのでインスタレーションとかオブジェとか作って力技でごまかしてる部分がありました。今回はオブジェを送れなかったので、初めて、絵だけの展示になり、それでもどうにか形になったので、少し自信になりました。

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わたしもタイトルのシールを貼ったり、グッズを並べたりしました。グッズ用に用意していただいたテーブルは、副社長さんのご主人(大韓航空のパイロットで、ベストセラーの本も出版されているそう。一冊いただきました)が趣味で作ったものだそうで、おしゃれな上に使いやすかったです。

※YIAF(麗水国際アートフェスティバル。帰国してから検索したところ、9/9〜29まで行われた公募展らしい)にも出展させていただいたそうです。
おみやげに、分厚くて見応えのある展覧会カタログをいただきました。こういう本に載ってると、なんだか元の絵より格調高く見えます。笑
テーマは記憶・調和・情熱で、わたしの絵は情熱のページに載ってました。情熱とな。。。
絵画中心だけど書道とか工芸とかもあって、たくさんの韓国作家の中にちょろちょろっと外国人もまじっていました。たぶんここに入れてもらえたのは外人枠のおかげかなー。

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夕方、郵便局に行き、李奈珍さんは個展の作品を、わたしは爆買いしたキャンバスやお土産を、それぞれ日本にEMSで送りました。量が多かったので、郵便局が閉まる間際に慌てて梱包したりラベルを書いたりと、大変でした。でも郵便局の人たちは親切だったし、日本から韓国に送るより料金がずっと安くて、クレジットカードも使えて、複数口割引もできるというので驚きました。
(しかも19日の朝には自宅に届きました。早っ!)

夕食はまたギャラリーでパーティをしていただき、社長さんが次々とチヂミを焼いてくださって、社長さんのお友達のお医者さんと、副社長さんのご主人もみえて、にぎやかに中華料理を食べました。マッコリも美味しかったです。
なんだかストッパーがはずれてしまって、毎日美味しい物を食べまくり、日に日に明らかにムクムクとむくんでいて、帰国後に体重計に乗るのが怖いです。

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韓国アート道中・5日目 美術館・ギャラリーめぐり

ここにきてやっと英語が口から出てくるようになってきて、日本語と混ぜて、なんとなく街の人と意思疎通できるようになってきました。韓国語のほうは、日本で展示の準備をしながらYouTubeで繰り返し韓国語講座を聴いていたけど、付け焼き刃ではやっぱりとっさに出ません。

7年前に感動したトーストがまた食べたくて、朝イチで東大門に行きました。
お店の名前は忘れていたけど、求めていたのはisaacのトーストでした。たまごとハムとキャベツとチーズがパンにはさまっていて、甘しょっぱくてあつあつで最高でした。場所はたぶん変わってないけど建物は変わっていて、店先には以前は無かった日本語のメニューがありました。
実は昨日の朝、明洞の両替屋さんに行き、その並びのお店のトーストを食べてあまりピンとこなかった、、、という経緯があり、やっと懐かしい味に出会えて嬉しかったです(でもどっちのトースト屋さんも日本人や中国人の長〜い行列ができていました)。

そしてトースト屋さんのすぐ近くにあるザハハディドの建築・デザインプラザを見に行きました。
ここは7年前にはちょうど工事中で、スタジアムかなにかを作っているのかな〜と思っていましたが、巨大なアートホールだそうです。でかくて変わった建物だけど、まわりのビルもわりと未来っぽいので、意外と街に溶け込んでいるような気がしました。ナムジュンパイクの展示をやっていたけど、朝早すぎて見られず、残念でした。

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それからホテルをチェックアウトして、現代美術館の裏手にある古い韓屋のゲストハウスというか民宿に移動して荷物を預け、雨がぱらついていたけど、今日一日は美術館めぐりにあてることにしました。

景福宮をはさんでZainxenoギャラリーと反対側にあるエリアは、現代美術館や、大企業が運営している大きなギャラリーが集まっている場所でした。質、量、ともにものすごかったです。KIAFで見たのよりももっと幅広く、ダークな作品や社会問題を扱った作品もたくさんありました。
美術館は順路の表示がないから自由に見られました。でも、街中あちこちに親切に日本語の案内書きがあるのに、現代美術関係の場所には全然ないのは残念でした。日本人観光客はあんなにいっぱいいるのに、みんな現代美術には興味ないんだろうなあ。

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現代美術館はアートウィークで無料。かなり大きなインスタレーションやメディアアートを展示していました。すぐ隣にあるアートソンジェセンターの展示も良かったです。

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ギャラリーは、行き当たりばったりにちょろっと歩いただけでも20箇所くらいは回れてしまう感じで(一応、無料配布のガイド雑誌を持ち歩いてましたが)、あまりにも多すぎてとても全部は回れないし、だいたいどこも階段があって何フロアか使って展示をしてるので、坂道と階段でへとへとになりました。古美術やデザインのギャラリーもあったけど現代美術のところが多くて、大好きなカプーアの個展も見れたし、Kumho Museumで見たMin Joung-Ki展がとくに印象に残りました。

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このあたりは、坂の両脇におしゃれなカフェや洋服屋さんもたくさんあって、もっと時間があればあちこちのぞいてみたかったです(洋服屋さんは派手な柄物が多くて、東京的なシックな感じよりもわたしは好きです)。
休憩に食べた韓国式のかき氷(流行ってるらしい)がやたらと美味しくて、わたしは冷たい食べ物がそれほど好きじゃないから避けてたんだけど、こんなことならもっと早く食べておけば良かったと後悔しました。

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景福宮の敷地内にある古宮博物館や市庁の近くの市立美術館はアートウィーク関係なしに無料でした。気前が良いなあー。。。

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古宮博物館の展示は本当に素敵で、宮殿にたくさん貴族が整列している様子を描いた屏風とか巻物、先日感激した王座の背景の山の絵(日月五峰図)など、じっくり見られました。日月五峰図は左右対称に山が五つ並んだ後ろに、左に月、右に赤い太陽が描かれていて、この月と太陽の表現は日本の富士参詣曼荼羅とよく似ていると思いました。
今日見たところはどこも、日本の美術館みたいなお客さんをたくさん集めるのを狙った企画という感じがなく、混雑もなくゆっくり見られました。無料だからかもしれないけど。

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夜はまたトーストが食べたくなってisaac(朝とは別の店舗)に行きました。誰も並んでなくてすぐ食べられましたが、なんとなく並んだほうが美味しい気がしました。いや美味しかったですけど。新大久保にも店舗があるらしいので、今度東京に出たら行ってみようっと。
街のあちこちにあるジューススタンドも、1500ウォンくらいで美味しい生フルーツのジュースが飲めて、とても気に入りました。いろいろ試したけどキウイジュースが好きだったな〜。
デザートに、屋台でフナ焼き(サクサクと軽くてあんこもそんなに甘くないタイ焼き的なおやつ)を買って食べました。1000ウォンで3個入りで、なかなかのボリュームでした。

***

日本のアートは韓国に負けている、それは国や企業の理解と支援が少ないからだ、という話をよく耳にするし、実際に見て、確かにそのとおりなのだろうと思いました。
でも、そもそもアートって個人的なものだと思うので、国別に対抗意識を持つことに意味があるのか疑問に感じてしまいます。
まわりの環境によって作風は変わるから、当然生まれ育った場所の影響は大きいし、国ごとに作品の傾向に特徴があるのも事実です。
だけど、わたしの作品の世界はわたしだけのものだし、ひとりひとりの作家がそれぞれ違う世界を持っているんだから、国とかの枠組みは関係ないんじゃないかと思います。
まあ、こういう個人プレー意識のせいで、支援が得にくいのかもしれないし、競争にも負けるのかもしれないけど。。。

韓国アート道中・4日目 イメージの強度

毎晩、社長さんがアートフェアの後にギャラリーに来て少しずつ展示の設営をしてくださっていました。自分でディスプレイするのと違って、空間の生かし方がとても面白いです。

本当は今日から個展の予定でしたが、フェアが終わってから本格的に始めるということで(日本では考えられないフレキシブルさ)、午前中はギャラリーに行って絵の続きを描いていました。
描いてる途中、まだ朝だったのに、ふらりとカップルのお客さんが入ってきて焦りました。でも二人でなにか話しながら楽しげにゆっくりとみてくださいました。
結局、韓国に来てから小さい作品を6枚仕上げて、どうにか格好がついたので残りの2枚はあきらめました。

午後から、コソクターミナルという駅で李奈珍さんと待ち合わせして、大きな画材屋さんに行きました。早めに着いたので駅のまわりの大きな地下商店街を探索しましたが、激安の衣料品のお店がずらりと並ぶ中、インテリア店が集まった一角があって、現代美術もどきとかゴッホもどきとか、安い絵(けっこう大きいのもある)が山積みになっていて、しかもバンバン売れていました。
李奈珍さんに聞くと、こういう絵はカフェとかお店のインテリアとして使われるそうで、出来のよくない絵のことを「コソクターミナルで売られている絵みたい」と言ったりするのだとのこと。
日本のお店だったら絵じゃなくてプリントのポスターとかが飾られている場合が多い気がします。たとえ安物でも韓国には絵を飾る文化があるんだなあと思いました。

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画材屋さんには、大容量のバケツ入りの絵の具とか、太いヘラみたいのとか、大きな作品用の画材がたくさんありました。それに張りキャンバスが安くていろんな形のがそろっていました。
悩みに悩んだあげく、キャンバスを20枚近く爆買いしてしまいました。これだけ描いたらまた個展ができるくらい笑。
それに葉っぱをたくさん漉き込んだ面白い韓紙も何枚か買いました。
店員さんも親切で、日本の絵の具はクサカベとホルベインのを置いていると言っていました。わたしはターナーのアクリルガッシュ一筋だから買わなかったですが。

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大荷物を抱えてギャラリーに戻り、李奈珍さんと絵についていろいろ話しました。体力があるうちに100号以上の絵を描いたほうがいい、大きな絵を描くとその前後で描き方が変わる、とか。
李奈珍さんはわたしより年下なのを気にして(韓国人は年上にとても気を使うらしい)わたしに対して敬語がうまく使えてないんじゃないかと言うんだけど、そんなこと全く気にしたことないし、同じアートラボ作家なんだから同じでいいのではと話しました(アートの世界では彼女のほうがずっと実績があるんだし)。だけど韓国の人たちがそんなふうに年齢を気にするのだとすれば、こちらからはいったいどうやって気を使えばいいのか(敬語どころか言葉が通じないのに)ものすごく難しいんじゃないかと思いました。

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夜は、明朝帰国する森下さんと菅間さんを囲んでギャラリーでパーティ。
韓国風中華料理(甘辛い味つけ)の出前をとって、成田で買ってきた久保田万寿で乾杯しました。森下さんたちが可愛いケーキを差し入れしてくださり、まるで誕生日会みたいに、ろうそくの火を吹き消しました^^
それから管間さんが作ってくださったアートラボの新しいHPを見ながら、他のアートラボ作家さんを社長さんに紹介したり、いろんな話をしながら、とても幸せな気持ちになりました。

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わたしは大学で美術史を専攻したとはいえ、実技教育はきちんと受けていないし、ヘタクソだし、自分の作品を分類するとすればアウトサイダーアートなんだろうなと思っています。
韓国は技術的にかなりうまい作家ばかりのような気がしたので、こうしてわたしが展示をさせてもらえているのがとても不思議だったのですが、「イメージの強度」はある、と言っていただけたので、そのことについてこれからよく考えてみようと思いました。

韓国アート道中・3日目 歴史のこと

午前中は、道ばたとか地下鉄の通路とかで買った珍しいお菓子や薬飯(甘くて超美味しい)、コンビニ海苔巻き(辛い)をつまみながらホテルで絵の続き。

午後から観光にでかけました。
7年前にはじめてソウルに来た時は、古いイメージをもっていたので、想像以上の大都会ぶりに、失礼ながらびっくりしましたが、今回はそのときよりももっと街に活気がある気がしました。
景福宮のまわりは韓国の伝統衣裳を着た観光客がいっぱいいて、とても華やかでした。
とくに、王座の後ろに飾ってある山の絵がとても素敵で感動しました。
その流れで景福宮の敷地内にある民族博物館を見学。民芸品、陶器、伝統の衣服や生活様式などの展示、昔の活字や、古い美術品、トーテムポールみたいなユニークな表情の木彫り、古い建物など。かなり興味深かったです。

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Zeinxenoギャラリーのある場所は、景福宮の西側、西村(ソチョン)というエリアで、表通りには食べ物屋さんやおしゃれな小さいお店やギャラリーがたくさんあって、裏路地をのぞけば古い家並みが見える、散歩するのがとても楽しいところでした。(帰国したあと実家に行ったら、ちょうど母がこの西村を舞台にした韓流ドラマを見てた笑)

夜はギャラリーの社長さんと李奈珍さんとサムギョプサル屋さんへ。
韓国と日本は歴史認識に違いがあるが、私たちはその中間で行きましょう、という話をしていただきました。
それで改めて思ったのは、その歴史についてほぼ何も知らないということ。
今の学生はどうだか知らないけど、わたしが学生のころは、朝鮮半島というと、馬韓辰韓弁韓・楽浪郡・高句麗・百済・新羅・渤海・高麗青磁・李成桂・訓民正音・活字の発明・両班・文禄慶長の役などの言葉を知っていればいいという感じでした。近現代史については、一応ひと通りは勉強したけど大学入試にあまり出なかったからちゃんと覚えていないし、大学生のときに朝鮮半島の美術について調べようと思っても資料をほとんど見つけられなかった記憶もあるし。。。
今はネットがあるから、検索すればすぐに、例えば今日見た景福宮も豊臣秀吉や日本軍に破壊されて再建されたものなのだということがわかって、複雑な気持ちになります。
でも過去に日本人が韓国だけでなくアジアの国々でやったひどいことにどう向き合うべきかは、よくわからないというのが正直なところです。

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