イラスト」カテゴリーアーカイブ

考え中…

このごろなんだかわたし展示やりすぎなんじゃなかろうか。
毎回おいでくださる方にはほんとにかたじけない気持ちでいっぱいです。

展示のたびに、自分なりに課題を持って制作しているが、このままのペースで行くと、慣れてしまって、自分の中で新鮮な気持ちがうすれてしまうのが怖い。
ただ発表する場を作ればいいというふうにはわたしは思えないし、失敗するリスクもあるけど、やっぱりその時の一番新鮮なものを出したい。
せっかくいろんな人の意見を聞ける機会だし、絵ってどんどん変化してくものだから。

展示を多くやれば充実感はある。
でも、ただ忙しくしてればいいってもんじゃない。
いまも、いくつか展示のお誘いをいただいている。そういう流れみたいなんで、乗ってたほうがいいかなとも思うけど…。
どの展示も、参加すれば楽しいし、世界がほとんどイモヅル式に広がるのは確実だし、できればぜんぶ出展したいのはやまやまなのだが、わたしは何がやりたいのかという意志を持って選択しなければならない。展示に軸足を置くならまた話は別だけど。

チョコレート

包装紙や紙袋にイラストを使っていただいているケーキ屋さん、コンディトライシュピーレンの岡田さんがチョコを送ってくださった。
わーチョコレートもやってたんだ!(バレンタインは終わっちゃったけど)。

写真を撮ったあと、さっそくいただく。さすがに美味しい~。(じつは写真撮る前に食べちゃったぶんも…笑)
一緒に写っているビニール袋は新作。こちらもなかなかいい感じ。(半透明なので、袋の中に白い紙を入れて写してます)

ギャラリーめぐり

今日は在廊日だったので、STAGE 1ギャラリーに行った。
おいでくださったみなさま、ありがとうございます。

途中、今回一緒に出展されてる方が、別のとこでも展示してるというので、そっちを見に行き、ついでにお知り合いのギャラリーに連れてってもらった。ニューヨークのチェルシーみたいなビルに入ったところだった。
知らないと入って行きづらいけど、いろいろあるんだなあ…。
で、さらにいくつかギャラリーめぐり。(自転車を借りて、銀座の街を疾走。これは気持ちよかった。)銀座ってほんとにたくさんギャラリーがあって、そこで毎週どれだけたくさんの人が展示してるかと思うと、あたまがクラクラする。

夜は、オーパギャラリーの「イラストレーターズ通信原画展」のオープニングに顔出し。
今回もレベルが高かった。やっぱりみんな一番自信のある作品を出してるから。
でも、なんだか全体に不思議とまとまりがあって、おだやかな雰囲気だった。
わたしは、冊子に載せた絵の原画サイズが大きすぎて出展できず、すごく残念…。
イラ通展はどんどん発展していて、今日のオープニングも大盛況、マッチ展のオープニング並みに混雑していた。

オルゴォル

来月から、新聞小説の挿絵をやることになった。
朱川湊人さんの小説で、題名は「オルゴォル」。連載は180回の予定で、土日もお休みなし。うはは。
小説の進行と同時に、少しずつ世界を発見しながら描いていくということで、旅のような、ライブみたいな感覚を生かせたらいいなあと思う。

わたしは大学の卒論で、主に戦前の新聞小説の挿絵をテーマにとりあげたので、国立国会図書館にせっせと通って、古い新聞の資料をあさったり、マイクロフィルムを凝視したりしては、ため息をついてたものだった。
そのころはまさか自分が挿絵をやることになるとは思ってなかったが、イラストレーターになってからはずっと目標にしてたので、非常にうれしい。

本編がはじまる前に、予告でわたしの顔写真も掲載されるそうで、フォトグラファーのあきさんに撮っていただいたものを使うことにした。
新聞だから背景を切り抜いたうえに丸くトリミングされてしまうのだけど。
しかし、わたしの顔などに情報としての価値があるのだろうか。
それも国立国会図書館に収蔵されるのか…。

怪談

小学生向けの読み物の挿絵を描いている。
子どもは嫌いじゃないけど、まわりにいないので、ちょっと遠い感じがする。
でも、今度の読み物の内容は怪談なので、子どもを怖がらせるのは面白い。
わたしが昔(今も)「かくれんぼくん」のパッケージイラストが怖かったように、何も怖いものなんか描いてないのに、異様に怖い、ああいう怖さを出したい。

この商売の魅力

わたしは小説の挿絵描きを生業にしていながら、ふだんほとんど小説は読まない。
お仕事を始めたころは、こんなに知らないでいいのかなと思ってた(←よくない)。
本ってたくさんありすぎて、本屋さんでもどれを読んでいいのやらわからないけど、プロの編集者の方々が、わたしの絵に合いそうな小説を選んでくれるので(笑)、仕事しながらいろんな作家さんの小説が読めて、非常にありがたい。

組ませていただいた作家さんの本は、全部は無理だが、なるべく読むようにしている。
文章の傾向を分析することで、鏡のようにわたし自身のことが見えてくる。そこがこの商売のいちばんの魅力。

最近はホラーが続いている。わたし怖がりなのに。たぶん、デッサンやパースの狂いっぷりが、ホラーな感じなんだろうな。

雷神不動北山櫻

オーパギャラリーにちょこっと顔を出して、マッチ箱の在庫を追加した。

それから、新橋演舞場で久々に歌舞伎見物。演目は「通し狂言 雷神不動北山櫻」。
友人のとわちゃんが、招待券があるからと誘ってくれた。ありがたいねえ…。

市川海老蔵さまが早変わりで五役を勤めるのが売りで、他の出演者はちょっと地味。
通し狂言ってけっこう途中で飽きて眠っちゃったりするけど、今回のは、歌舞伎十八番の「毛抜」「鳴神」「不動」を続けて観られるので、(海老さまはそんなに好きじゃないが)見所が多くてなかなか楽しめた。
五役をやらなくてはというのに演出がしばられてる感じがしなくもなかったが、一人五役という芯がないと、全体がもっとバラバラになってしまうのかもしれない。
最後のほうの立ち回りがお正月らしく華やかで面白かった。

わたしは、もし男に生まれ変わったら「成田屋!」ってかけ声をやる人になりたい。
女でも時々いるけど、いまいち迫力に欠けるので。

成田山の開基1070年を記念してロビーにお寺の出張所(?)が設けてあった。
そういえば、千葉育ちなのに成田山には行ったことがないなあ。

マッチ展オープニング

昨日は、マッチ展の、オープニングパーティに顔を出してきた。
2時間ずっといると疲れてしまうので、後半だけ。なにしろ出展者が多いので顔見知りの人がいてもなかなか話せなかった。
最後、記念写真を撮るのに、狭いギャラリーの中に全員すし詰めになって、なんだか自分がマッチ箱の中にいるみたいな気持ちになった。

わたしのは、全然知らなかったのだが、葉巻用のマッチ箱だそうな。単に細長い絵が描きたかったので、ちょうど良い箱を選んだだけなのだけど。どうりで軸が長すぎると思った。

初日なのにすでに何個か売れていてちょっと驚いた。
どこのどなたかわかりませんが、どうもありがとうございました。

『マッチ展』、搬入

お知らせするのをすっかり忘れてましたが、今日は、「オリジナル燐寸ラベル&マッチ箱アート展 vol.7」の搬入でした。
100人のイラストレーターが思い思いにマッチラベルをデザインする、お祭りみたいな展示です。わたしは今回が初参加になります。

搬入するとき、他の方の作品を見せていただきましたが、すごく面白かった!なにしろ数が多いので、壮観です。
わたしは、いつもの展示のときよりは、すこし肩の力を抜いて描いてみました。ちまちまっと、家内制手工業で、夜なべして生産しました。
正攻法のつもりだったけど、そうでもなかったかなー。

期間が長めですが、即売なので、早めに行かないと売り切れもあるかも。
明後日が初日です。よろしければぜひ足をお運びください。

『オリジナル燐寸ラベル&マッチ箱アート展 vol.7』 表参道 オーパ・ギャラリー
1月11日(金)~28日(月)11:00~19:00(1/17・24(木)休廊、最終日17:00まで)

マッチを考えデザインする、燐寸を彩る100人の小世界。
出展作家/青木美詠子、青山タルト、赤池佳江子、aki、浅羽容子、浅見ハナ、あずみ虫、阿部千香子、Amusium.e、綾幸子、新井美惠子、安藤忠、飯塚亜矢子、イグチトシオ、池田哲夫、伊藤絵里子、伊藤ちづる、伊藤正道、井上コトリ、今井有美、岩清水さやか、うえだしげこ、浦山亜由美、大石和美、大須賀理恵、大竹雄介、大塚直樹、岡田寿、岡田千晶、岡野祥子、おさないまこと、オバタクミ、海谷泰水、加藤休ミ、加藤豊、亀澤裕也、河合美波、カワシマミワコ、川原桂子、川原真由美、神田ゆみこ、木村晴美、くまがいのぞみ、熊本奈津子、久村香織、酒井賢司、坂谷はるか、櫻井乃梨子、ささこともみ、里多里、サトウコウタ、佐藤紀子、三溝美知子、スガミカ、すぎやましょうこ、瀬藤優、曽根愛、高広夏子、竹松勇二、竹本侑樹、田中かおり、田中ひろみ、タムラフキコ、丹下京子、どいはやお、富田和之、droppunch、ナイスケイコ、9square、中井絵津子、中本繁、成瀬修、野見山響子、長谷川あきこ、林・恵子、HITO、HIROMBERRY、古谷充子、先斗ポン太、松本典子、まつやまさとこ、みうらし~まる、三浦由美子、みずうちさとみ、水野真帆、武藤良子、村松葉子、目羅健嗣、茂木沙苗、森脇知子、保光敏将、矢作信雄、山口マオ、山田心平、吉實恵、吉田稔美、芳野、ラジカル鈴木、良知タカユキ.、ワタナベモトム

ネズミのイラスト

ところで、今ごろ年賀状用の絵を描いている(ええ、遅いですとも)。

たまには動物でも描いてみようかと、ネズミの絵に挑戦したけど、ネズミのイラストって、リアルに描くとネズミに見えない。
小さいという特性はネズミだけを描いた場合には表現しにくい。
犬とか猫とかに比べても、ネズミは身近ではないからなのか、気持ちが悪いからなのか、ネズミの図柄はものすごく記号化されている。
ネズミの耳はあんなに大きくないし、鼻も黒くないのが多い。図柄が勝手に一人歩きしている。ミッキーマウスのせいもあるのかな?
こうやって象形文字は出来てきたのだろうか。絵と文字はやっぱり近いんだな。
でも、いろんな絵描きがそれぞれ好きなように描いたいろんなネズミの絵を見て、「これはネズミの絵だ」とぱっと判別できるのってすごいことだなあと思う。
ポイントは、しっぽかな…。

反省

画材の買い出し。今ごろジェッソ(下地用の絵具)を買ってるってどうよ。
それから、ようこそ先輩展の反省会という名目の忘年会。
ちょっと挨拶して帰るつもりだったのに、つい楽しくて飲んでしまった。

温かな手

さっき、カバーイラストを描かせていただいた、石持浅海さんの『温かな手』の見本が届きました。
カバーの表裏、中表紙、中トビラと、たっぷりイラスト使っていただいてます。
恋愛のようで恋愛じゃない微妙~な関係のカップルを二組描きました。
ミステリーズ!連載中から挿絵をさせていただいてたのですが、温かいといえば温かいような、冷たいといえば冷たいような不思議な小説です。
よろしければお手に取ってみてください。

温かな手

    • 作者: 石持浅海
    • 出版社/メーカー: 東京創元社
    • 発売日: 2007/12
  • メディア: 単行本

ダメだしと次の計画

友人Kが、昨日まで展示してた絵のダメだしを徹底的にしてくれた。友人Kは演劇畑の人なので、人に見せるということに関しては本当に厳しい。
きつかったけど、自分一人で考えていると煮詰まってしまうので、たいへんありがたかった。それから次の展示についても、いろいろ意見を聞かせてもらった。
今度は立体をやりたいと思っているので、演劇人の意見はとても参考になる。
それに友人Kがこのところずっと格闘していた問題と通じるところがあったようだ。

友人Kは、こないだの公演をとおして、すごく成長したなと思った。
わたしはあまり人に相談したりしないタイプだし、友人Kとは長いつきあいだけど、今までこんなにたくさんアドバイスしてもらったことはなかったかも知れない。
友人Kは言葉を大事にする人なので、友人Kと話すときは、わたしがあいまいにしていることを言葉に変換しないといけない。
逆に、友人Kは言葉にしないけど、わたしは言葉にしたいこともあるけどね。

言葉にすることは客観的になることだから、さしあたり、今のわたしには必要なことかも知れない。コンセプトを明確にしたほうがいいというのは、非常に納得した。

ほかにも、誰かに褒められるとき「好き」と言われるのと「面白い」と言われるのではどっちが嬉しいか?とかいう話もした。
わたしは「好き」の方が、友人Kは「面白い」の方が嬉しいと言ったのだけど、これはつきつめるとなかなか興味深い問題だと思う。

『ようこそ先輩』展、搬出

あっという間に最終日になった。
搬出に行く前に、オーパ・ギャラリーの山口マオさんの個展に行った。
そしたら、ご本人がいらっしゃっていて、ドキドキ。
一緒に行った友人Kがサインをお願いしたら、サインというかイラストをサラサラッと描いてくださった。描いてる様子を間近で見られて感動。

搬出後は打ち上げ。大きな荷物をそれぞれ抱えて居酒屋へ。
みんなイラストレーターなので、絵で筆談しながらおしゃべりして楽しかった。

会期中足を運んでいただいたみなさま、本当にありがとうございました。
見にきてくださる方がいることで、自信を持つことができるし、自信をもつことは、絵を描き続けるために何よりも大切なことだと思います。

しかし、今回は本当に、課題がたくさん見つかった。
作品を作品として成立させるという最低限のことはできていると思う。
自分の作品だけで個展をすればそれなりにまとめることもできたし、わたしの作品にはわたしなりの良いところがあると思うけれど、やはり、先輩の作品と並べて展示すると、小さくまとまってしまっているのが一目瞭然だった。

こんなふうに直接的に比較できる機会はそうそうないことなので、本当にショックだったし、かなり落ち込みもした。意識が内側に内側にとむかいすぎてしまって、見る人に効果的にアピールしようという意識が足りなかったと思う。

絵自体も、わかる人にわかれば良いという甘えがあった。
次の段階に進まなければいけない。
もっといろんな人にわかって欲しいという欲を持っていいのだ。自意識過剰な自分がイヤになってしまったりもするけれど、作品を世に問うからには、中途半端にアピールを押さえたら、すべてが無駄になってしまうのだと思った。