日別アーカイブ: 2019-03-17

うつ病九段

先崎学著「うつ病九段」という本を読んだ。うつになった将棋棋士が復帰するまでの闘病記。辛い内容なのだけど、理路整然と、かつ淡々と書かれていて読みやすかった。本当に死にたいわけではないのに自殺しそうになる心理、入院はとにかく自殺させないためなのだということなど、いろいろ参考になった。とくに、回復期に会った人たちの言葉や行動に対してどういう気持ちを抱いたか、という部分が興味深かった。
以前、大学のサークルの同期と集まって飲み会をしたら、なんと参加者の半分以上がうつの薬を飲んでいた、ということがあった。アーティストでうつの人は多いけど、会社員でも同じなんだと思った。それぐらい珍しくもない病気だけど、当事者に話を聞いても理解するのは難しい。
うつの人って、自分がうつであることをなぜか妙に強くアピールしてくることが多いなあと思っていた。だけどそう言われても、こっちは医者じゃないしどうしようもないよな、、、といつもモヤモヤしていたのだったが、ああいう場合は、相談に乗るとかじゃなくて、その人がみんなから必要とされていることをただ伝えてあげれば良かったのかな。