新井紀子著「AI vs.教科書が読めない子どもたち」を読んだ。
東大入試合格を目指したAIの開発は、MARCH(明治・青学・立教・中央・法政)ラインに達したあたりで中止された。その過程で明らかになったこと。
AIは、試験問題の文章の「意味」を理解することはできないので、単語の数や文章の長さなどのデータをたくさん集めて、確率・統計的な手法で、正解らしい答えを導き出していた。そんな機械的なやり方なのにMARCHレベルの成績を取れるということは、ほとんどの受験生はじつは問題文の意味を読み取ることができていないということだ、という話。
受験生にできないなら、ほとんどの大人もまた、文章が読めていないということになる。文章で正確に意思疎通をすることは、思われていた以上に困難なことなのだ。
今は、ネット上で文章だけでコミュニケーションをとる機会も多いのに、恐ろしすぎる。
で、わたしが大学に入れたのは、問題文が読めていたからなのだな〜、と改めて思った。
わたしは頭はそこそこ良い方だとは思うけど、あまり勉強しなかったし、学力は高くない。
本を読むのが遅い上に、記憶力が悪く、たくさんの情報をインプットするのが苦手。いくつかのタスクを同時進行でこなすことも全くダメだ。
そのかわり、文章のおおまかな要点を把握したり、意図を読み取ったりするのは得意だった。
わたしは入試問題と相性が良かったんだな。
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