美術展めぐり」カテゴリーアーカイブ

名和晃平展/吉田稔美展

3ヶ月ぶりに東京に出た。
コロナがまた急拡大する中、おそるおそる行ったのだけど、街の感じは思ってたよりふつうで拍子抜け。地下鉄の乗り換えを2回も間違えたのには自分でも驚いたけど、、、やっぱり都会は華やかで、気分が上がる。

まず表参道のGYRE GALLERYの名和晃平展「Oracle」へ。いろんなテクノロジーを駆使した作品。平面作品も良かったけど、でもやっぱりトレードマークの透明球体PixCellの彫刻の強度は凄すぎた。適当に写真撮ってもなんとなく絵になってしまうほどの強さ。

そしてギャラリーハウスマヤで開催中の吉田稔美さんの個展『ピープショー のぞきからくり展』へ。ピープショーは絵がレイヤー状に重ねられていて、小さなのぞき穴から見ると立体的に見えるおもちゃ。手のひらサイズの小さな作品だけでなく、中に人間が入れる大きな作品も展示されていた。
専門書を出版されたほどの、吉田さんのピープショーへの愛と、研究の深さに感嘆。ご自分の作品だけではなく、ピープショー関連の資料がたくさん用意されていて、先人たちのアナログ3Dへの情熱と工夫の積み重ねの歴史を垣間見ることができた。
たわいない遊びのようでいて、生半可な気持ちで手出しすることはできないなと思わされる。

魔法の手 ロッカクアヤコ作品展/千葉みなと散歩

千葉県立美術館で開催中のロッカクアヤコ展を見にいく。
建物の構造上、千葉県ゆかりの画家やバルビゾン派の重厚な西洋美術コレクションの展示室を通りぬけないと目当ての展示にたどりつけない。別にいいんだけどあまりにもジャンルが違いすぎて戸惑う。

ロッカクアヤコさんの展示はとてもパワフルで素晴らしかった。小さい作品しか見たことがなかったので、今回たくさん見られて良かった。これだけの数を、ほぼ全部今年になってから描いているのか。。。でも勢いで描いているように見えて、ていねいで完成度が高い。
最近の自分は守りに入ってるなあと身につまされた。

その展示を抜けると、また全くジャンルが変わって、今度は千葉県高等学校総合文化祭の作品展だった。高校美術部の生徒の作品が高校ごとに展示されていた。
贔屓目なしに、自分の母校の美術部が一番青春らしいパワーがあって、しかも良くまとまっていたので驚いた。
千葉県じゅうの美術が得意な高校生が集まってるわけだから、何人か有望そうな人もいた。でもどうしても全体に学校臭くて古い感じがある。もっと今の若者にしか描けない時代を映した作品を見たかったけど、高校生だとむしろまだ若すぎるのかな?

美術館は千葉市の港湾地区にあって、すぐ裏手は大きな倉庫やコンテナが立ち並ぶハードな場所だ。海が見たくなって歩いていったが、フェンスに囲まれていてなかなか近寄れなかった。広くてまっすぐな道が延々と続いていて遠近感が狂う。とぼとぼと歩いていると、なんだか旅人になったような気分になった。
公園の近くまで来てようやく海を見ることができた。けっこうな数の釣り人たちが気持ちよさそうに釣り糸を投げていた。

ポートタワーの公園の人工浜で、焼きそばパンとコーヒー牛乳で一服。
夏に来た時はアオコだらけだったけど、今は匂いもなくきれいで穏やかな海だった。

性差(ジェンダー)の日本史展

佐倉の歴史民俗博物館の企画展「性差の日本史」を見に行った。
埴輪の並び方から当時のジェンダーの情報を読み取ることができるのには驚いた。そういう目でいろんな資料を見ると、気が付かなかったことがどんどん見えてくる。
資料も多かったけどそれ以上に説明文の内容が濃くて、時間が足りず読みきれなかったのが残念。

古代には女性の王や官僚も当たり前だった一方、売春は職業としては成立していなかった。しかし、時代が進んで文明が発達していくにつれ、逆に女性の社会的地位は徐々に下がっていく。
ひらがなが女の文字とされていたり、御簾で顔を隠したりしていた平安時代はもっと抑圧されていたイメージだったが、女房という役職は女性官僚だと書いてあった。そうか紫式部も清少納言も官僚だったのか。江戸時代には家と政治が結びついていたから大奥の女性も政治活動をしていた。しかし明治以降はほぼ排除されてしまう。
でも明治ってたかだか150年くらい前のことなので、明治以降のほうが異常なんだなということもわかる。

ジェンダーというのは時代によってこんなに変わるものなのだと思うと、そんな実体のないものに自分という人間の生き方が左右されるのは馬鹿らしくなる。

売買春についての資料もまとめられていた。国内でこんな非人道的なことしてたんだから、外国との戦争の時なんかもっとひどかったんだろうなと容易に類推できる。
戦争と売春には強い関係がある。でも戦争がなくても売春もレイプも無くならない。

今回の展示は日本史のみだったけど、仏教がインド〜中国朝鮮経由で伝来したり、明治政府が欧米を模倣した、その同時代の外国のジェンダー観も合わせて知りたいと思った。
たとえば仏教の、女は罪深いから成仏できないという考えは、どういう理由で始まったんだろう。

今までの歴史は「強い」男性中心に編まれてきたわけだけど、この展示は歴史の表に出てこなかった女性というジェンダー中心の視点からだった。歴史の影に隠れた「弱い」男性や、性的マイノリティ視点の歴史というのも知りたいと思った。


宮島達男クロニクル1995-2020

リニューアルしたばかりの千葉市美術館に、宮島達男展を見に行った。
今回はクロニクルということで90年代から現代までの作品をまとめて見られる。
宮島達男というと、昔見た、青色LEDの数字が壁一面に点滅する「MEGA DEATH」という作品のインパクトがあまりにも強すぎたのだけど、今回の展示は小さい作品も多く、かなり繊細な印象だった。
こういうものなのだと受け入れてしまっていたが、LEDの作品のあの青白い光は、当時の最新テクノロジーを使っていたのだな。
柿の木プロジェクトなど、今までよく知らなかった、社会的な作品も見ることができた。
でもやっぱり、たくさんの人間の生命を意識させる、デジタル数字の作品が一番おもしろい。

パソコンで自分の写真を撮影し、死ぬ日にちを自分で決めて(100歳にした)入力して、顔の上に死までの秒数を表示させるコーナーもあった。次の人が撮影するまで壁に映し出されたままになるという笑 空いていたので堂々と楽しめた。

そのあと、一緒に行った友人に教えて貰ったお店でランチ。
美味しかった! とくに前菜プレートが。しかもリーズナブル。
デザートのクレームブリュレが素敵すぎて思わず写真を撮ってしまった。
レストランで料理の写真を撮るのはあまり好きではないのだが。。。
千葉にもこんないいお店があるんだなー。

ヨコハマトリエンナーレ2020 AFTERGLOW―光の破片をつかまえる/バンクシー展 天才か反逆者か

新橋に用事があり、11時頃には終わったので、そのまま桜木町に移動。横浜トリエンナーレへ。
チケットは時間指定の予約制なので、移動しながらスマホで買おうとしたら、クレジットカードの合言葉を忘れていた。慌てているうちに横浜美術館に着いてしまい、入り口前でアワアワしていたら、係員の方が窓口でも買えると教えてくれて、事なきを得た。
横トリ、今年開催できたこと自体に驚いたけど、規模は少し小さめだった印象。映像が多かったからか、ぱっと見でワクワクするような作品は少なかった。わたしは映像の展示を見るのが苦手なのだ(ある一定の時間その場にいなければいけないのがどうにも苦痛)。
全体的にシリアスな雰囲気で、社会問題がテーマの繊細な作品が多かった。ひとつひとつにポエムみたいな解説文が掲示されていたが、これは正直あまりよくわからなかった。
挨拶文に、今回のテーマのひとつである『毒との共存」が、偶然、コロナ禍の世相に合っていた、と書かれていたが、それはちょっとこじつけのような気もする。
一番好きだったのは、入り口を入ってすぐのところにあった、ニック・ケイヴ(アメリカ)の《回転する森》。わたしはカラフルな何かが天井からいっぱいぶら下がってるタイプの展示に弱いのだ。
他に気になったのはレボハング・ハンイェ(南ア)の段ボールを使ったインスタレーション、エリアス・シメ(エチオピア)の電子基板などを使って構成した作品など。
日本郵船歴史博物館の会場は、月曜は休館日だった。

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それから横浜駅前アソビルの「バンクシー展」へ移動した。
こちらのチケットも時間指定の予約制だったが、カードの合言葉を入力しなくてもスマホで買えた(なんで?)。
会場は美術館ではなくて、なんとも俗っぽい雰囲気の展覧会だった。ストリートアートの展示には合っているのかもしれない。
スマホで見る解説の文章がないと理解するのが難しかったけど、とにかく遊び心というか茶目っ気たっぷりで、爽快感があり、面白かった。
バンクシーというと社会問題があれば片っ端から首をつっこんでいくアーティストというイメージだった。でも発言したがりの人は世の中にはたくさんいる。特にバンクシーがこれだけ支持されるということは、作品に込められたメッセージに強い説得力があるということだ。覆面や、いろんな仕掛けや謎めいた演出に注目しがちだけど、作品自体もとても洗練されて美しいのだということもよくわかった。
作品数が多く、とても見ごたえがあった。解説文のボリュームがありすぎてスマホの電池がなくなった。わたしもへとへとになった。

接触

妹の住む街は千葉市よりも感染者が多い。家族が都内に通勤していることもあり、帰省するのはリスクが高い。両親もこちらに来るのを避けていて、もう半年も会えていないそうだ。
なので、父の育てたゴーヤやミニトマト、おもちゃ、サーティワンアイスなどを抱えて、妹の家へ様子を見に行った。
もう子どもたちの学校は始まっていたが、お昼前には帰ってきた。こんな暑い日に、歩いて学校に行くのも大変だろう。
いっしょに嵐のライブビデオを観たり、ウノをしたり、折り紙で人形を作ったりして遊んだ。油断していると背中に登ってきたり、べたべたとくっついてくる。暑いのにw 濃厚接触しまくりだ。

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そのあと久しぶりに再開したばかりのアートラボトーキョーに立ち寄った。
中尾変さんの個展「菌区の猥褻」。まずギャラリーに入るなり、フェイスシールドをつけた森下さんに体温測定と消毒をされてびっくりした。アートラボなのにちゃんとしている笑
作品はエロいけどカラリと明るくて、蛍光塗料をガンガン使った、まるでジャングルのような猥雑な装飾がすばらしかった。暗くなってから行ってよかった。作家さんはコロナで予定が減ったおかげでかえって集中して制作できたと言っていた。すごい、パワフルだなあ。

ピーター・ドイグ展

国立近代美術館で2月末に始まっていたピーター・ドイグ展、期間限定の割引券を購入していたのが、開始直後にコロナで休館になってしまった。会期が6月中旬までだったので、間に合うかどうかやきもきしていたが、宣言開け後、秋まで延長になり、割引券も会期中いつでもOKになった。本当に見たかったのでありがたかった。
都内に出るのは4ヶ月ぶりだった。19日からやっと東京と往来できるようになったが、また感染者も増えてきているし、いつ行けなくなるかわからない。美術館のためだけに出かけるのは憚られるけど、別の用事もあったのでこれ幸いと立ち寄った。

まず、入館時に非接触式の体温計で検温。
入館は予約制となり、人数制限している(前売り券を持っている人はいつでも入れる)。おかげでゆったりと見ることができたし、薀蓄を語るおじさんとか、関係ないおしゃべりするおばさんとかがいなくて、とても快適だった。

美術館閉館中に、展示会場の3DVR映像が公開されていたけど、やっぱり現物は全く違った。絵の具の手触り、盛り上がりの陰影、色の反射、モノとしての迫力。その奥に透けて感じられる、作り手の存在感。
久しぶりに良いものを鑑賞することができて、自分がとても飢えていたことに気がついた。
ずっと家にこもっていても、いつもと同じだし、ネット上に面白いことがたくさんあるし、東京に行かなくてもそんなに困らないなあと思っていた。
でも、知らないうちにだんだん何かエネルギーのようなものが減ってきていたようだ。

コロナ禍で、会いたい人に会いたい時に会えること、行きたい場所に行きたい時に行けることのありがたさを改めて感じたけど、それと同じくらい、ときどき素晴らしい作品に触れ、エネルギーをチャージするのって本当に大切なことなんだ。

横浜でやってるバンクシー展も見たいな。。。

メスキータ展

佐倉市立美術館で開催中のメスキータ展(東京ステーションギャラリーからの巡回)を見に行った。
京成佐倉駅前はかなり地味だけど、昔は城下町だったらしく、少し歩くと風情ありげなお店やオシャレっぽいパン屋さんなどが点在していた。

メスキータはオランダのユダヤ系アーティストで、美術学校でエッシャーを指導し、最期はアウシュヴィッツで亡くなった。
白黒の木版画が素晴らしかった。特に線のリズムによる立体感や陰影などの表現は、こんなやりかたもあるのかと思った。同じ作品を試し刷りしてはまた彫るのを繰り返す、別の版がたくさん展示されていたのも面白かった。
チラシのビジュアルのインパクトが強すぎて、なにかのプロパガンダかと思ってしまうがそんなことはなく、この作品もただの自画像で、会場で見ればそれほどきつくなかった。

チェ・ジョンファ展

表参道のGYRE GALLERYにチェ・ジョンファ展を見に行く。
ソウルのサムスン美術館Leeumでも見た、好きな作家。
ありふれたいろんな素材をつみかさねると、不思議と生活感が消え、洗練されたまったく別のものが見えて来る。
たくさん作品を見られてよかったが、欲を言えばもっと広い場所で空間を贅沢に使って見たかったかな。
 
神宮前ギャラリーにもご挨拶。秋草愛さんの個展、ますます可愛らしい動物達が素晴らしかった。

ぬらぬら展/食器を貰った話

アートラボトーキョーと、秋葉原駅前のDUB Galleryの共同企画の「ぬらぬら展」を見に行った。
テーマは北斎春画。タイトルの通り、ぬらぬらした作品が並んでいた。
ここまであけっぴろげにぬらぬらしていると、かえってエロくない。タブーってなんだろなと思う。

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夕方、おととい会ったばかりの大鹿さんとまた待ち合わせ。
大鹿さんは、最近亡くなった従姉妹のお家の整理をしていて、とくに大量にある食器類の貰い手が無く、泣く泣く捨てるしかないのだという。
うちの食器は安物ばかりなので、貰いに行くことにした。とは言えうちの食器棚は小さいので最初は腰が引けていたが、素敵な食器の山を見ているともったいなくなってきて、結局ダンボール二箱分くらい譲ってもらった。木箱入りのお茶碗セットなどはいつ使うんじゃという感じだけど、塗りのカゴやラーメン丼、ティーポットなんかは普段使いできそう。大鹿さんと姉妹同様だった方のものだから、大切に使おうと思う。

るるる★られる

始発に乗って新宿に行き、高速バスで松本へ。バスタ新宿は初めて(前に松本に行った時は西新宿発だった)。きれいだし乗り場がわかりやすくなった。
松本はさすがにピリリと寒い。さっそく松本市美術館に行き草間彌生の展示を見た。ここは草間の出身地。美術館の前には大きな彫刻があり、外壁から自動販売機にまで例の水玉模様が張り巡らされて、徹底してるなあと思った。

お昼は、前回感動したお蕎麦屋さん「みよ田」に行き、名物「とうじそば」をいただいた。鍋物のだしにお蕎麦をさっとくぐらせて食べる。その「さっ」とのかげんがよくわからず戸惑う。お蕎麦はめんつゆで食べるのに慣れているので、前に食べた「ごま汁せいろ」のほうが好みだったかも。

原田さん、大鹿さんと、ダンサーの新井さん、板坂さん、造形作家のドゥイさんのカンパニーの公演『るるる★られる』の数年ぶりの再演を見るのが今回の目的。
松本から大糸線で二駅のところにある、音楽文化ホールへ向かった。
春に、大糸線沿線にある木崎湖のほとりに移住してきたばかりのテルコさんとロビーでまちあわせて、一緒に観た。
子供向けの公演だけど、大人が見ても面白い。新井さんが会場中の子供の心をつかんでいくのは見事だった。最後のほう、大鹿さんが大量の鈴をばらまくシーンではなぜか涙が出そうになったし、大きなビニール袋が客席の上をふわふわ舞う情景に心の底からワクワクした。終演後のロビーでのお見送りは、子供達も参加して大盛り上がりだった。
これきりなんてもったいない。もっとあちこちの劇場を回って、たくさんの子供に見て欲しい。というか甥っ子と姪っ子に見せたいので東京で公演してほしいと思う。

楽屋で出演者に挨拶したあと、テルコさんの運転で、テルコさんとパートナー氏の暮らすお家に連れて行ってもらった(想像してたより遠かったけど、これくらいの距離は近所という感覚らしい)。山あいなので、平地よりもさらに日が短く、着いた時にはもう真っ暗で湖は見えなかった。
しかしお家が、まぁとにかく素敵すぎた。

静かでゆったりしたお部屋のど真ん中に、北欧から取り寄せたという大きなペチカ(!)があり、薪があかあかと燃え、猫たちがのんびりとねそべっていた。二階の各部屋にはランタンが灯り、本がどっさり、壁にはさりげなく絵が飾られていて、いつでもハンモックに乗ってゆらゆらできた。いたるところにカメムシがいたので、虫が苦手な人はダメだろうけど。
おでんをつつきながら、いろいろおしゃべりした。パートナー氏とは初めて会ったけど、スッと自然に深い話をできる人だった。テルコさんのことを「とても大きな人だ」と言っていた。わたしもそう思うのでとても嬉しい。

原田治展「かわいい」の発見/ボローニャ国際絵本原画展ほか

猛暑の中、世田谷文学館(前に住んでた家の近所だけど、だいぶ景色が変わった)の原田治展へ。言わずと知れたイラストレーション界のレジェンド。イラストレーションと出版文化がおしゃれの最先端で、最も輝いていた時代の熱狂の中心。まだCGがないから全部手描きで、現代のような凝り過ぎた感じはなく、若さと明るさと楽しさとスピード感がある。そしてものすごい仕事量。イラストレーションは拡散するものだから、田舎の小学生だったわたしのところにも、その空気感の断片は伝わっていた。子供にとっては、それがあたりまえに存在するもののように感じられた。
「かわいい」の発見、という切り口からの展示は、現代から振り返っての評価なのだろうと思うが、確かにわたしたちは無意識的にそのなかで育ってきたし、日本のかわいい文化に与えた影響ははかり知れない。

それからリニューアルオープンした板橋区立美術館の、イタリア・ボローニャ国際絵本原画展へ。チケットをもらったので。出品作の8割くらいはデジタル作品という印象。こういう展覧会だといつも思うけど、いろんな国の作家さんの作品が並ぶなかで、日本人作家の絵ってすぐに日本のだとわかる。なんでだろう?やっぱりなんとなくかわいいからだろうか。日本はイラストレーションもガラパゴスなんだよなあ。
欧米の作家も、日本や東洋の影響を受けているものが目に付いた。
帰り道、コンビニで白熊アイスを買って歩きながら食べてたら、あっというまに溶けて手がベッタベタになった。暑すぎ。笑

それから、アートラボトーキョーのわらおびびし展/ケビン・ジョーンズ展へ。わらおびびしさんがちょうど在廊されていたので、技法について根掘り葉掘り質問した。彼はステンシルとエアブラシを駆使して制作している。エアブラシといえば超絶技巧のスーパーリアリズムで、とくにCGが出てきてからは時代遅れのイメージがある。でもアラサーくらいの人にはそういう先入観はないらしい。グラデーションよりもステンシルによるベタ塗りを中心にして、CGも併用しつつ、現代にあわせて技術を復活させ、さらに手作業の温かみや不安定さも利用しているのがとても面白い。そもそもなんでエアブラシに出会ったのか聞いたら、高校の美術部の先生が使っていたんだとか。なるほどそういうところにエアブラシ技術は残っているのか。。。

ケビンさんのほうは2m四方くらいありそうな特大のコラージュ作品で、なんだかよくわからないけどかっこよかった。作品を巻いて手荷物として運んできたそうだ。こんな長いもん飛行機に載せられるの?思ったら、釣り道具なら長くても大丈夫なんだそうだ。そんな方法があったとは!

まほろん

土器づくり同好会のバス見学ツアーに参加した。参加者は40名くらい。
今年の行き先は福島県の「まほろん」という施設。きれいで気持ちの良いところだった。学芸員さんの解説つきで、企画展示や、福島県内の土器が一堂に集められているという巨大な倉庫も見学できた。これからここで見た土器をモデルに制作する予定だから、みんなびっくりするくらい熱心に質問したり撮影したりしていて、学芸員さんも嬉しそうだった。

自由時間にボケっとしてたら、係のお姉さんが声をかけてくれて、丸太を石斧で削って丸木舟をつくる体験をさせてくれた(表面にちょっぴり傷をつけた程度だけど)。帰りに立ち寄った那須野が原博物館の常設展示も良かった(アカハライモリが超可愛かった)。

バスで近くの席になった方たちとたくさんお話できたのも楽しかった。みなさん縄文文化が大好きのようだ。興味の方向は、土器・土偶・アンギン編み・粘土作りそのもの…といろいろ。しかもいろんな特技をもった方が多くて話が面白い。

わたしは、土に触るのは楽しいな〜とか、オリジナリティーを出さなくていいから気楽だな〜とかいう感じで、のんびりスタンスなのだけど、今日は話を聞いてるだけでも勉強になった。

塩田千春展:魂がふるえる

森美術館の塩田千春展へ。
毛糸を空間に張り巡らせた、繊細だけど五感に訴えかけてくる力強い作品。
できれば空間をひとりじめして見たかったが、とても混雑していた。
なにも考えないでぼけーっと見ても面白いのだけど、バックボーンにある考え方、その突き詰め方が徹底していて、それが作品をより強くしている。
小難しいようで、キャッチーなわかりやすさもある。
当たり前といえば当たり前のことだけど、できそうでできることではない。
すごいなあ。

それから自由が丘のオーガニックな八百屋さんで友人のヨシナリミチコさんたちがやっているグループ展へ。さすがは自由が丘、珍しくておしゃれな野菜がいろいろ売られていたが、産地をみるとだいたい千葉県産だった笑 聞けば千葉に専用の農場があるのだそう。へー。
ヨシナリさんと出展者の山内さんと3人で近くの安居酒屋で飲んで締め。


Tomikawa Mitsuyoshi展

アートラボで開催中のTomikawa Mitsuyoshiさんの個展へ。
わたしとはほぼ同世代で、今回が初個展の作家さんだそう。
でも作品もすごいし、見せ方にもこだわっていてびっくりした。こんな人がいるんだなあ。
プログラミングをされている方だとかで、ものすごい情報量の、ちょっと今まで見たことがない作風。なんでもありの今という時代を俯瞰して見るような、全能感がある。
今までほとんど発表していなかったのを、発掘してきてプロデュースした森下さんもすごい。
なんだかブレイクしそうな予感。。。

そのあと銀座のポーラミュージアムアネックスのRyu Itadaniくんの個展へ。Ryuくんは大学の美術サークルの同期。相変わらず明るくておしゃれな作品だった。