ヨコハマトリエンナーレ2020 AFTERGLOW―光の破片をつかまえる/バンクシー展 天才か反逆者か

新橋に用事があり、11時頃には終わったので、そのまま桜木町に移動。横浜トリエンナーレへ。
チケットは時間指定の予約制なので、移動しながらスマホで買おうとしたら、クレジットカードの合言葉を忘れていた。慌てているうちに横浜美術館に着いてしまい、入り口前でアワアワしていたら、係員の方が窓口でも買えると教えてくれて、事なきを得た。
横トリ、今年開催できたこと自体に驚いたけど、規模は少し小さめだった印象。映像が多かったからか、ぱっと見でワクワクするような作品は少なかった。わたしは映像の展示を見るのが苦手なのだ(ある一定の時間その場にいなければいけないのがどうにも苦痛)。
全体的にシリアスな雰囲気で、社会問題がテーマの繊細な作品が多かった。ひとつひとつにポエムみたいな解説文が掲示されていたが、これは正直あまりよくわからなかった。
挨拶文に、今回のテーマのひとつである『毒との共存」が、偶然、コロナ禍の世相に合っていた、と書かれていたが、それはちょっとこじつけのような気もする。
一番好きだったのは、入り口を入ってすぐのところにあった、ニック・ケイヴ(アメリカ)の《回転する森》。わたしはカラフルな何かが天井からいっぱいぶら下がってるタイプの展示に弱いのだ。
他に気になったのはレボハング・ハンイェ(南ア)の段ボールを使ったインスタレーション、エリアス・シメ(エチオピア)の電子基板などを使って構成した作品など。
日本郵船歴史博物館の会場は、月曜は休館日だった。

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それから横浜駅前アソビルの「バンクシー展」へ移動した。
こちらのチケットも時間指定の予約制だったが、カードの合言葉を入力しなくてもスマホで買えた(なんで?)。
会場は美術館ではなくて、なんとも俗っぽい雰囲気の展覧会だった。ストリートアートの展示には合っているのかもしれない。
スマホで見る解説の文章がないと理解するのが難しかったけど、とにかく遊び心というか茶目っ気たっぷりで、爽快感があり、面白かった。
バンクシーというと社会問題があれば片っ端から首をつっこんでいくアーティストというイメージだった。でも発言したがりの人は世の中にはたくさんいる。特にバンクシーがこれだけ支持されるということは、作品に込められたメッセージに強い説得力があるということだ。覆面や、いろんな仕掛けや謎めいた演出に注目しがちだけど、作品自体もとても洗練されて美しいのだということもよくわかった。
作品数が多く、とても見ごたえがあった。解説文のボリュームがありすぎてスマホの電池がなくなった。わたしもへとへとになった。