るるる★られる

始発に乗って新宿に行き、高速バスで松本へ。バスタ新宿は初めて(前に松本に行った時は西新宿発だった)。きれいだし乗り場がわかりやすくなった。
松本はさすがにピリリと寒い。さっそく松本市美術館に行き草間彌生の展示を見た。ここは草間の出身地。美術館の前には大きな彫刻があり、外壁から自動販売機にまで例の水玉模様が張り巡らされて、徹底してるなあと思った。

お昼は、前回感動したお蕎麦屋さん「みよ田」に行き、名物「とうじそば」をいただいた。鍋物のだしにお蕎麦をさっとくぐらせて食べる。その「さっ」とのかげんがよくわからず戸惑う。お蕎麦はめんつゆで食べるのに慣れているので、前に食べた「ごま汁せいろ」のほうが好みだったかも。

原田さん、大鹿さんと、ダンサーの新井さん、板坂さん、造形作家のドゥイさんのカンパニーの公演『るるる★られる』の数年ぶりの再演を見るのが今回の目的。
松本から大糸線で二駅のところにある、音楽文化ホールへ向かった。
春に、大糸線沿線にある木崎湖のほとりに移住してきたばかりのテルコさんとロビーでまちあわせて、一緒に観た。
子供向けの公演だけど、大人が見ても面白い。新井さんが会場中の子供の心をつかんでいくのは見事だった。最後のほう、大鹿さんが大量の鈴をばらまくシーンではなぜか涙が出そうになったし、大きなビニール袋が客席の上をふわふわ舞う情景に心の底からワクワクした。終演後のロビーでのお見送りは、子供達も参加して大盛り上がりだった。
これきりなんてもったいない。もっとあちこちの劇場を回って、たくさんの子供に見て欲しい。というか甥っ子と姪っ子に見せたいので東京で公演してほしいと思う。

楽屋で出演者に挨拶したあと、テルコさんの運転で、テルコさんとパートナー氏の暮らすお家に連れて行ってもらった(想像してたより遠かったけど、これくらいの距離は近所という感覚らしい)。山あいなので、平地よりもさらに日が短く、着いた時にはもう真っ暗で湖は見えなかった。
しかしお家が、まぁとにかく素敵すぎた。

静かでゆったりしたお部屋のど真ん中に、北欧から取り寄せたという大きなペチカ(!)があり、薪があかあかと燃え、猫たちがのんびりとねそべっていた。二階の各部屋にはランタンが灯り、本がどっさり、壁にはさりげなく絵が飾られていて、いつでもハンモックに乗ってゆらゆらできた。いたるところにカメムシがいたので、虫が苦手な人はダメだろうけど。
おでんをつつきながら、いろいろおしゃべりした。パートナー氏とは初めて会ったけど、スッと自然に深い話をできる人だった。テルコさんのことを「とても大きな人だ」と言っていた。わたしもそう思うのでとても嬉しい。