国立近代美術館で2月末に始まっていたピーター・ドイグ展、期間限定の割引券を購入していたのが、開始直後にコロナで休館になってしまった。会期が6月中旬までだったので、間に合うかどうかやきもきしていたが、宣言開け後、秋まで延長になり、割引券も会期中いつでもOKになった。本当に見たかったのでありがたかった。
都内に出るのは4ヶ月ぶりだった。19日からやっと東京と往来できるようになったが、また感染者も増えてきているし、いつ行けなくなるかわからない。美術館のためだけに出かけるのは憚られるけど、別の用事もあったのでこれ幸いと立ち寄った。
まず、入館時に非接触式の体温計で検温。
入館は予約制となり、人数制限している(前売り券を持っている人はいつでも入れる)。おかげでゆったりと見ることができたし、薀蓄を語るおじさんとか、関係ないおしゃべりするおばさんとかがいなくて、とても快適だった。
美術館閉館中に、展示会場の3DVR映像が公開されていたけど、やっぱり現物は全く違った。絵の具の手触り、盛り上がりの陰影、色の反射、モノとしての迫力。その奥に透けて感じられる、作り手の存在感。
久しぶりに良いものを鑑賞することができて、自分がとても飢えていたことに気がついた。
ずっと家にこもっていても、いつもと同じだし、ネット上に面白いことがたくさんあるし、東京に行かなくてもそんなに困らないなあと思っていた。
でも、知らないうちにだんだん何かエネルギーのようなものが減ってきていたようだ。
コロナ禍で、会いたい人に会いたい時に会えること、行きたい場所に行きたい時に行けることのありがたさを改めて感じたけど、それと同じくらい、ときどき素晴らしい作品に触れ、エネルギーをチャージするのって本当に大切なことなんだ。
横浜でやってるバンクシー展も見たいな。。。