なにものでもないなにか

今日は峰岸達さんのイラストレーション塾の展示を見に行った。(六本木、ギャラリー東京バンブー)まあ予想はしてたけど、レベル高っ!

ところで、さっきふと、そういえば、わたしはもともと、べつにイラストレーターになりたかったわけじゃなかったんだった、と思い出した。
自分で思いっきりイラストレーターと名乗っておきながらあれだけど。
いま、イラストレーターになったのは幸運な偶然がかさなったおかげで、(ただ待っているだけでは幸運な偶然はぜったいに起きないが)高校生くらいのときは「なにものでもないなにか」になりたいと思っていたんだった。
とくに絵にかぎらず、なんでもいいから、まだこの世にないものを作る人。

そのころは表現したいものなんてなにもなかった、というより漠然としすぎてまとめることができなかった。
表現したいものがないのに表現者になりたいというのは本末転倒ではあるが、ちょっと心理療法みたいなやり方だけど、とにかくやみくもに作ってみて、はじめて、じわじわと出てくるものに気づくことがあるのも確かだ。
いまは昔よりはうまくまとめられるようになったけど、小器用にまとまりすぎないようにしたい。

とはいえ、これからも肩書きはイラストレーターでいいんじゃないかな。
肩書きなんてなんだっていいけど、ないと困るし、だったらわかりやすいほうがいい。