月別アーカイブ: 2020年12月

帰省

今年は高齢者のいる家への帰省はやめろという社会的圧力がすごかった。
SNSなどでお医者さんや識者たちが「移動するな」とか「帰っても玄関先で挨拶するだけにしろ」とか訴えていた。
でも2週間自主隔離すればいいということなので、19日からずっと家に引きこもっていた(1回だけスーパーに行った)。
そして大晦日に帰省。でも2週間には1日足りないので、わたしの寝る部屋には誰も入らないようにしてもらい、みんなマスクをして、食事は別々の部屋でとることにした。換気しようとすると父が不愉快そうにするので隙をみて襖を開けたり閉めたりしていた。
それでも8月以来に両親の顔を見られてよかった。
数ヶ月の間にすっかりリフォームが終わっていた。キッチンもピカピカ。あちこちの扉を開けまくり、どこに何が入ってるのか確認しているうちに、母が見過ごしていた小さな引き出しを発見してしまったのには笑った。お風呂も現代的になって、とても気持ちよかった。

다섯가지의 의미 五つの意味展

ソウルのZeinxenoギャラリーで展示していただいています。
2020年のラストショー、5人のグループ展で、イナジンさんも一緒です。
事前連絡はなくて笑、館長さんがフェイスブックに載せてくださった写真で知ってびっくりしました。出展作品は、前回の韓国個展のあと、ギャラリーに預けていたもの。
今年はほとんど展示できなかったので、本当にありがたいです。

あー、また韓国に遊びに行きたい。マッコリ飲みたい。
お会いしたいですね!と伝えたら、私たちも会いたいですとお返事がきた。

だれも知らないレオ・レオーニ展

都内の歯医者にメンテナンスしてもらいに行く。いま都内に行くのは心配だけど、先延ばししても、しばらくは感染者が減るとは思えない。帰り、久しぶりに世界堂に行った。とくに買いたいものはなかったが、世界堂に行くと落ち着く。新宿は普段とあまり変わらない印象だった。

それから板橋区立美術館の「だれも知らないレオ・レオーニ展」に足を延ばした。チケット予約制で入場制限していたけど、他の客は数人程度だった。
ほんとによく知らないレオ・レオーニだった。超売れっ子デザイナーだったんだな。しかも母がオペラ歌手で、叔父がアートコレクターで子どもの頃育った家にシャガールの絵があったとか、すごい環境。。。
デザイナー出身だからなのか、ちぎり絵やモノプリントなどいろんな画材や技法を使って、決まった絵柄にとらわれずに自由に制作しているのに感銘を受けた。
紙をちぎってデザインする技法なども、当たり前のように感じてしまうが、じつは画期的な発明だったのだと再確認した。子どもでもできるような単純な技法でもセンス次第で素晴らしい作品になる。難しいことをやればいいってもんじゃないのだ。

用心

妹宅にクリスマスプレゼントを持って訪問した。
みんな家の中でもマスク装着。お昼はハンバーガーを買ってきてもらったけど、窓を開けて、距離をあけてそそくさと食べた(暖かい日で助かった)。
ゲームしたりお絵描きしたり遊んだ後、手土産に買っていったビエネッタ(ずっと憧れだった)を食べる時も、またソーシャルディスタンス。
そして長居しすぎないように帰途についた。

ショッピングモールで前にもらった割引券を使ってしまおうと、洋食屋さんに入りハンバーグを食べた。カウンター席で、誰とも向かい合わずにすんだのだが、コップはテーブルに何個か重ねて置いてあって、自分で水を注いで飲むスタイルだった。これは、、、前の人の飛沫、付いてるかもしれないのでは。。。
ナイフとフォークもテーブルのカゴに入れて置きっぱなしになっていた。今までは当たり前だったことだけど、気持ち悪いのでウエットティッシュで拭いてから使った。
ハンバーグ自体はとてもおいしかったのに、、、なんだかなー。神経質すぎるのかな?

河鍋暁斎の底力/国立劇場12月歌舞伎

歌舞伎の夕方の部の招待券をもらった。いま東京に行くのは罪悪感もあるのだけど、大好きだった福助さんが出るというので見に行くことにした。

国立劇場に行く前に、東京ステーションギャラリーで「河鍋暁斎の底力」展を見た。暁斎の浮世絵の完成品ではなく、下絵や、即興で描いた絵を集めた地味な展示。でも、彫り師や刷り師の手が入る浮世絵と違い、これなら暁斎本人が描いた生々しい線を堪能できる。すごく上手い。弟子のために描いた見本の絵とかでも、手抜きとか一切ない。なんでも描けるようになりたいという、執念なんだろうか?とにかくすごいパワーだった。

建て替え前の歌舞伎座のさよなら公演を幕見席で観て以来、歌舞伎からは遠ざかっていて、調べたら10年ぶりだった。その間に、先代の芝翫も雀右衛門も、勘三郎も団十郎も三津五郎も、それに最近は藤十郎も、みんな死んでしまった。福助さんも倒れてしまった。。。

客席はガラガラで、1割も入っていたかどうか。席は一つおきの使用という決まりになっているけど、それどころか、同じ列に座っている人が1人か2人という状況。もともと歌舞伎の客は高齢者が多いし、国立劇場は歌舞伎座よりも学問寄りだから、今は控えるという人が多いんだろう。
客席からの掛け声は禁止。唄や楽器の人たちはみんな口元に黒い布をかけていたし、出入り口も開け放たれていて、上演時間も短め。これなら絶対安全だなと思った。

10年も見ていないと、若い役者はもう誰が誰だかよくわからない。
福助さんはほとんど座ったまま、扇を動かすだけだった。それでも素敵だったけど、、、あのコメディエンヌっぷりをまた見たいなあ。

帰り、アートラボに寄り、地場賢太郎さんと河野あさみさんの個展を拝見。
今年はもう忘年会もないだろうし、「良いお年で」と挨拶して帰った。