メキシコ20世紀絵画展

梅雨が明けて、真っ昼間の砧公園は、緑がギラギラ。
きょうは占い師Sさんと、世田谷美術館「メキシコ20世紀絵画展」に行った。

フリーダ・カーロの「メダリオンをつけた自画像」が目玉。
小さい絵なのに、これが一番最初にぽつんと1点だけで展示されていた。
確かにほかの画家たちとは明らかに違う、なにか超越した感じがあった。

わたしのお目当ては、フリーダの夫、ディエゴ・リベラの「夜の風景」。
本物を見られるとは。絵の前でじーーーーーっと立ち尽くしてしまった。

昔、実家にあった美術書でよく眺めていて、すごく印象に残ってたのだけど、題名も、画家の名前も、描いたのがメキシコ人だということも知らなかった。
で、この展覧会のチラシに「夜の風景」の写真が載ってたのを見たときは、ええっ、これ描いたのってディエゴ・リベラだったのか!と、ヘレンケラーがウォーターと言った瞬間のように驚いてしまった。
リベラのほかの絵はMOMAとかで見たことあったのになー。

ほかは、メキシコ革命を描いた絵とか、力強いけど暗い絵ばかりで気が滅入った。そういえば昨日見たエリザベートの夫、フランツヨーゼフ1世の弟は、19世紀に銃殺されたメキシコ皇帝、マクシミリアン1世だったな。不幸だ。。。

ホセ・グァダルーペ・ポサダのイラストを集めた展示も面白かった。悪趣味なゴシップ記事とかに添えられた、なにやら不穏な挿絵。
素朴というのは違うけど、洗練されているわけでもなく、ただ凄みがある。モチーフは骸骨が多くて、これが人々に大人気だったそう。

かの地では生け贄の髑髏を祭壇に供えるというから自然に受け入れられるのかも。
日本の「新聞錦絵」の、いわゆる「血みどろ絵」を思い出した。
でも血みどろ絵ほど凄惨な雰囲気ではなく、もっとからりとしていたけど。
これがメキシコ絵画に影響を与えたのだそうだ。ふーん。

それからSさんと、夜までえんえんとおしゃべり。カウンセリングの勉強もしているとのことで、さすがの聞き上手。
いろいろ話してるうちに、次にやりたいこととかが、少し明確になった気がする。