ごちそうさまでした

夕方、ひさしぶりにコンディトライシュピーレンに顔を出した。
モンブランと、名前忘れちゃったけどブドウのケーキを食べて、さらに非売品のムースを出していただいた上に、紅茶(アールグレイ、ずっと苦手だったんだけど美味しかった)3杯も飲んでしまった。

しかし、甘いものは別腹。。。(順番が逆だけど…)
そのあと池袋のディープな四川料理屋さん「楊」で、飛鳥新社のIさんとお食事。
真っ赤っかの麻婆豆腐は、いかにも激辛そうで少し心配だったけど、どちらかというと唐辛子より山椒の味が強い、はじめて食べる味で、ノドが焼けたりすることもなくサッパリスルスルと食べられた。
他のお料理もおいしくて、時間を忘れて楽しくおしゃべり。
ちょっと紹興酒が効いたかな。。。

手帳

帰り渋谷に出て来年の手帳とカレンダーを買った。
カレンダーはマーク・ロスコの絵のものにした。手帳はごく普通の薄いものだが、もう何年も同じものを使い続けている。

わたしは手帳に限らず、靴でもシャンプーでも化粧品でも、いったん気に入ると何代も何代も同じのをずうっと使い続けるタイプ。(母もそうで、先日など、母が今も使ってる乳液の瓶が美術館で展示されていた)

困るのは製造中止になったり、お店が無くなったりしたときだ。
今日も手帳を探しながら、そのXデーのことを考えて勝手に不安になっていた。
どうせ来年も再来年もその次の年も同じのを買うのだから、せめて5年先くらいまででもいいから、手帳をまとめ買いできたらいいのになー。

ダニ・カラヴァン展

きょうは世田谷美術館「ダニ・カラヴァン展」に行った。

まず入り口の梯子とお米のインスタレーションにびっくり。
次の、背景に砧公園が広々と見える部屋のインスタレーションも清々しかった。あの展示室に、あんなすてきな窓があったんだなあ。

他は設計図や模型や映像での紹介だった。
作品の性質上仕方ないけど、もっと大きいやつを観たかったな。(わたしは映像による展示を見るのはどうにも苦手なのだ。)

それにしてもあの大がかりな環境彫刻を作る人が、なんと挿絵描きからスタートしたっていうんだからすごいよなあ。(そりゃあ確かにいきなりあんな大きなものを作れるわけないけど。)
ダンスなどの舞台装置もたくさん手がけたのに、結局、舞台は後に残らないから彫刻の道にすすんだというのには共感できる。

あれだけ変化しているのに、初期から現在まではっきり一貫したものがあった。
初期のイラストも良かったが、彫刻と同じ風景の、海のコラージュが良かったなあ。
彫刻を先に作ったのか、コラージュが先だったのか。

頭の中にある夢みたいな風景を、紙に写すだけじゃなくて、建築みたいに実用性があるわけじゃないのに、実際に作っちゃうなんてすごすぎる。スケールの大きさに脱帽。

こういうのが千年後くらいには謎の古代遺跡になるんだろうか。
「平和」みたいに大きなテーマを持つと作品スケールも大きくなるのかも。

常設展の「アウトサイダー・アートの作家たち/大地の歌を描く人々」も面白かった。障害を持った作家たちの作品展(どういう障害なのかわからなかったが)。
じつはこっちのほうがわたしにはヒントになる感じだった。すごい自由さに参ってしまった。

キャンバス地を木枠に張らずに描いたり、油性ペンで描きなぐってあったり。
わたしもふだん下絵はマジックで描いてるので、かなり刺激的な展示だった。

音羽屋!

カウパレードの最終日なので、牛におわかれを言いにいった。
せつない。(オークションはいつのまにか締め切りが一週間延びてたけど)

それから、あきさんと歌舞伎座(夜の部)。
十種香は、玉さまの八重垣姫に福助さんの濡衣、菊之助さんの勝頼。
もう~…きれいできれいで、夢をみてるよう。刺客の松緑さんも良かった。
福助さんの英執着獅子も良かったなあー。わたしは福助さんの女形なのに健康的で強そうな感じがとても好き。
雪暮夜入谷畦道の菊五郎さんの直侍も、すっっっごくカッコ良かった。装置も小道具もまるで広重の浮世絵のように清冽ですてきだった。

あああー歌舞伎ってすばらしい。わたしもかけ声かけたいよー。
ただ芝居とはいえ父と息子による濡れ場にはちょっと引いたかも。。。
しかし何度も観てる演目なのに話をすっかり忘れてた(あほだ)。前のときは国立劇場で観たせいか、印象が全然違った。
いろいろ問題点はあってもやっぱり歌舞伎は歌舞伎座で観るのが一番だ。

歌舞伎座は再来年には取り壊し&建て替えだそうで、ついにきたかって感じだけど、うーん、残念なの半分、期待半分ってとこかな。(建て替えでチケットが値上がりしないといいのだけど。。。)

観劇後は「串の坊」で串揚げおまかせコース。美味しかったー。また食べ過ぎた。

牛の反響

イラストの仕事をしていて、この絵はどうだこうだと批評されることはほぼない。
仕事相手だと、気に入らなくても何も言われずに、ただ次の仕事がこないだけだし、展示を見た人にここが良くないからこうしろとか言われることもない。
それは、絵を言葉にするのが難しいからだと思っていた。小難しいことを考えずただ好きか嫌いかですむのがイラストのいいところでもある。

ところが、例のカウパレード、あちこちのブログであれこれ書かれている。
批判めいたことを書かれたりするのはほんとに初めて(褒めてくれた人もいたが)。
「アート」を批判するのは、わかってないと思われるのが怖くてできないけど、カウパレードだったらちょっとゆるいから誰でも突っ込みを入れやすいし、それに何か言うことに意義がありそうに思えるような、規模の大きなイベントだった。

でもその批判というのは、ようするに、その人の持っている理想のイメージにわたしの絵が合わないということだった。
うーん、それは、わたしにはどうにもできないことだ。。。

自分なりの理想を持っている人にとっては、このズレがさぞかし不快なのだろうし、その不快さはわたしにもよ~くわかる。
そういう人こそ、自分の作品の創作に向かうべきだと思うな。
その人とわたしは別の人間で、どうにもできない部分こそがわたしらしさで、もちろん欠点もあるのだが、それも含めていまそこにある作品がすべてなのだ。

まあ、わたしらしさを消したほうが普遍的な作品といえるかもしれないけど、、、どうにもならんものはどうにもならん。
開き直ってるわけではなくて、欠点をつぶすよりいいところを伸ばしたいので、せっかく指摘してくれるのであれば、欠点より長所を教えてもらえると助かるのだけど、とか言ったらずうずうしいかなあ。

挿絵描きみょうり

また、山本幸久さんの連載小説(PHP研究所『文蔵』で、12月号~)の挿絵をさせていただくことになった。今回で3作目。
これまででもう2年くらいは山本さんの小説の挿絵を描いてることになる。こういうのってとてもうれしい。挿絵描きみょうりに尽きる。
きょうは編集さんと打ち合わせだった。また面白くなりそうだ。
それで打ち合わせがおわって自宅に帰って郵便受けを開けたら、なんと山本さんの分厚い新刊がどーんと入っていて、たまげた。
いつもどうもありがとうございます!

ある日、アヒルバス

ある日、アヒルバス

    • 作者: 山本幸久
    • 出版社/メーカー: 実業之日本社
    • 発売日: 2008/10/17
  • メディア: 単行本

まんまるおなか

ふと気がつくと世間は連休で、ぽっかりと仕事のない時間ができた。
実家に帰るなら今週しかないと、ばたばた帰省。
ちょうど妹が初の里帰りをしていたので賑やかな食卓。
やっと結婚式のときの写真を見せてもらった。

母は栗ごはんやらジャガイモのコロッケやら得意料理をつぎつぎと繰り出し、起きている間はずっとなにか食べている状態。。。
父もそうだが、とにかくわたしたちになにか食わせねばっていうのが、ほとんど強迫観念みたいになってるようだ。

読まなければならない本がいくつかあるので実家にいる間に読んでしまおう。

アヴァンギャルド・チャイナ

アヴァンギャルド・チャイナ―〈中国当代美術〉二十年―展(国立新美術館)に行った。
中国は、他の国々でモダニズムが終わった後に、一気に現代美術に触れたっていうんだから面白い。

「表現の自由を回復する有効な手立て」としての現代美術。そうかあ、そういうものかあー。
やはりモダンというよりアヴァンギャルドという呼び方が合っている。前衛というか、アングラというか、すごく攻撃的。

作品からは切実なエネルギーを感じたが、全体的にかなり暗いエネルギーだった。
他の国々のアヴァンギャルドに比べても「お洒落さ」が抜けてると思う。
でも、政治的だったり、社会的だったり、明確な敵が存在していて、芸術運動の集会の資料とか見ても、なんだかむやみに臨場感があった。
外国人からみても、作者の感情や動機や、やむにやまれぬ衝動がありありとわかる。言葉に変換してああだこうだと言いやすいし、批評されやすいと思う。

政治とか経済とか戦争とかが歴史のメインストリームなのだろうが、美術は、それとは別の流れで(もちろん政治とまったく切りはなすことはできないが)、批評的に、世界なり時代なりを俯瞰するためのきっかけとして利用されているのだ。
それはそれで面白いけど、美術は本来個人的なことのはずなので、とても不思議だ。
個人的でも、世界に開かれてるものと開かれてないものとがあるということか。

最近の中国美術は、政治的なテーマから離れる傾向にあるようだけど、逆に言うとちょっと前までは芸術家も政治のことで頭がいっぱいだったんだな。

今、中国の政治家は美術をバックアップしてるらしい。政治経済だけでなく、文化が認められなければ一流の国になれないからだそうだ。
中国の作家は国のために絵を描くという意識を持って活動しているのだろうか。
売れる作品は人を集めて大量生産したりもするそうなのだが、そういう姿勢は社会主義と関係あるのだろうか。それとももっと昔からそういう傾向があるのだろうか。

カウの写真アップしました

カウパレードのわたしの牛の写真、ホームページにアップしました。
あきさんに撮影していただきました。ありがとうございます!(縮小加工はわたしがやったので変だったらすみません)

ペニンシュラホテルの前はゆったりした空気が流れてていい場所だったなあ。(しかしこの台座の黄色と黒のダンダラ模様はどうにかならなかったものか。。。)
あと一週間で終わっちゃうと思うと、ちょっとさみしいな。
オークションもどうぞよろしくお願いします!

シュールな気分

最近どうも時間のすすみ方がへんだ。
わたしの体内時計のみならず、家中の時計が勝手な時間をさしていて、なおしてもすぐまた狂う。すごくシュールな気分だ。
日が短くなったせいか、ゴミの収集日が変わったせいか。。。

まだくわしいことは書けないのですが、12月のわたしは身柄を拘束されてしまった模様。
忙しいのはありがたいことです。

そろそろ連載100回めを越えた「オルゴォル」、11月末から、愛知県瀬戸市の「とうめい新聞」さんでも新たに掲載されることが決まりました!
透明新聞かと思ったら東名新聞かあー(そりゃそうだよね)。
でも透明新聞ってなんかちょっとクリスタルで素敵~な感じだけど。

キンモクセイ

お部屋を一歩出ると、キンモクセイのいいにおいに包まれる。
東京にいて季節を感じる花としては、キンモクセイは桜の次くらいのような気がする。
ほかにも、バラとか、ツツジとか、アジサイとか、ツバキとか、いろいろあるけど。
キンモクセイのにおいをかぐと、なんだかちょっとさみしい絵が描きたくなるな…。

暴れて嫌になる夜の連続

きょうは、毛皮族のアラビアンナイツバイオレンス『暴れて嫌になる夜の連続』(新宿シアタートップス)を観に行った。
ずっとみたいみたいと思ってたんだけど機会を逃していて、今回が初・毛皮族。
やっぱりもっとはやく見にきてればよかった。こういうの大好き。面白かったー。
フィナーレはまるでショーパブみたいで、客席は男性が多め。女性のほうが共感できそうな内容だったような気もするけど。
暴力と自己批判の嵐。プロレタリア恋愛!ってわけわかんないけどすごい言葉だなあ。
千秋楽だったせいかカーテンコールでも歌ってくれたし、爽快だった。あー、小劇場をみたぜ!って感じ。演劇ってすばらしいね。

だってしょうがないじゃない

Macユーザーは「人と違うことが好き」なんじゃなくて、人と同じことをしたくてもできないんだけど、そんな自分を肯定しなければやっていけないから、人と違うことが好きと思い込もうとしてるだけだと思うな。
人と同じことしてちゃ商売にならないってのもある。
でもほんとにひねくれてる人は一回転しちゃってWindows使ってるような気がするけどなあ。

なんだかいろいろ

昨晩、友人Kから電話がきて、決意表明を拝聴。
やっと腹を決めて開き直ったようでわたしもとてもうれしい。

ミクシィの岩清水同好会で盛岡の親戚(?)発見!やっぱり石清水八幡宮にはなんらかの縁があるらしい。年内はもう無理だけど、来年春になって暖かくなったらぜひ盛岡に遊びにいかねば!
ああでも九州にも行ってみたいんだよなあ。

こないだ「オルゴォル」連載がはじまったばかりの南日本新聞の掲載誌が届いた。
カラーで大きく載ってて、自分でいうのもなんだが、キレイだ~。
鹿児島らしくやっぱり篤姫押しの記事が載ってる。
日本海新聞も鳥取のローカルネタが載ってて面白いし、ほんとは掲載されてる4誌全部見たいけど置き場所がないので残念。

GEISAIのときのわたしの作品、テレビで映ってたそうでたいへん恥ずかしい。このままスルーしようと思ってたんだけど。

今日は久々に歯のメンテナンスに行ったら、歯医者さんはヒマのようで、銀歯をきれいな真っ白の歯に替えませんかとすすめられた。
こないだ発泡スチロール買ったお金で歯を2本白くできる値段。
そりゃあキレイにしたいさ、でも、でも、、、
画材を買うお金はポンと払ってしまうけどそれ以外にはかなり迷ってしまう。

それから、たまには洋服でも買おうかと新宿に出たが、けっきょく服は何も買えずに世界堂でまた筆やらボードやら買い込んでしまった。Tさんとちょこっとお茶して、なんとなく落ち込む。いろいろ面白い話を聞いたのだけど。あーもっとがんばろう。
Tさんはサンパウロでカウパレードを見たそうな。
問題小説の編集Nさんはミラノとオデッサでカウパレードを見たという。オデッサってどこ?たしかガンダムに出てきたとこだよね…。

ううう、牛なんかに負けるもんか!ちなみに牛、オークション始まってます。5万円からです。安いっちゃあ安い(でも送料と置き場所がね。。。)
売れてもユニセフに寄付だからわたしには一銭も入らないけど、どなたか買ってください。。。売れ残って処分されちゃったら悲しすぎなので。(展示後の修復は行わないって書いてありますが、わたし出張して修復します!)

今日はお休み

昨日は妹も誘って整体に行った。
膝の裏側のところがいちばん痛かった。腰のツボだそうな。

整体の後に飲むのはあまり良くないらしいのだが、やっぱりみんなで飲みに行き、、、、(後は省略)、家にいるとつい仕事しちゃうから、ぼんやりできていい休日になった。