かぼちゃ煮

かぼちゃの煮物を作るたびにおばあちゃんを思い出す。
おばあちゃんが煮たかぼちゃがおいしかったから、作り方を聞いてみたら、「おいしいかぼちゃがあったら、その種を取っておいて、育てたかぼちゃの中から、またおいしいのを選んで、種を取って…」と言っていた。

そんなことを聞いたわけじゃないんだけどなあ。

フリー素材

今日、HPの「おまけフリー素材」のページに、クリスマスカード&年賀状素材をアップしました。
もしよかったら適当にダウンロードして使ってください。
でもね、イラストってタダで手に入るもんなんだ~なんて思っちゃダメですよ。

昨日の続き

昨日の日記を読んだ友人Kからの補足メールがきた。
わたしの絵は、密度と重さがあって、「不思議」で「楽しい」んだそうだ。
友人Kは、みっちりつまってると、嬉しくなるらしい。
密度が高いのを楽しいとか嬉しいとか思うかどうかには個人差があるだろうが、言われてみれば、友人Kの作る芝居も、みっちりいろいろつまっている。こんなところに共通点があったとは~。

でも、わたしの絵は「さみしい」とか「孤独」とか「暗い」とか「怖い」とか言われることのほうが多い。わたしとしてはそれはまったく狙ってないし、そうなのかなあ??という感じだが、これだけ言われるんだから多分そのとおりなんだろう。
今まではそういうふうに言われると、なんかネガティブに受けとめていたけど、言った人はべつにけなすつもりで言ってるわけじゃないのかもしれないので、これからは、さみしくて暗いとこが良いと言ってくれてるんだと思うようにしてみよう。
でも狙ってそうなってるわけじゃないからそこを伸ばすのはなかなか難儀だ…。

本人は孤独どころか今日も「ああわたしには大好きな人がたくさんいて幸せだ~」とかなんとか思ってたりするんだけどな。

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居場所の話に戻ると、どうもわたしの居場所は、世界とはちょっとズレたところにある。
世界は、わたしとは全く無関係に存在している。それを外から眺めながら、世界との距離感を測っている感じ。

自分もその世界の中に居るのだという感覚がないから、大人になってもなかなか世に出ようと思えなかったし、他人の存在になにかの拍子にはっと気がついてドギマギしたりしている。
前川さんの考え方とはまったく逆みたいで面白いな。
だから、前川さんや、友人Kや、好きな人たちがいるおかげで、わたしは世界とのつながりをどうにか維持できてるんだろうなと思う。

長所を伸ばす

友人Kはここ数日間に「的確に、具体的に褒めることはダメだしよりずっと有効である」ということを身にしみて覚えたらしい。けなすより褒めるほうがお互いに気持ちいいし、苦手をつぶすより得意なことを伸ばしたほうがいいと、得々と語っていた。
なるほど。たしかに、一回目に見たときより二回目のほうが、わたしのコンディションや千秋楽だったことやサービスのアドリブを差し引いても、会話にあったかさがあったし、舞台が生き生きと動いていた。
やるからにはトップスターにならなきゃならないとも言っていた。いつの間にそんなに強気になったんだまったく。

じゃあさ、わたしの絵のどこが長所なのか教えてよ、と聞いてみたら、「密度」があることだという。みっちり描き込んだ部分も、一見余白に見える部分も含めて、工芸的な重量感があると。
まあそうだよなー。だけど、重いのは欠点かと思ってた。いっぱい描き込むと、時間がかかるし、はっきり言ってもうからない。でもようするに、そこを手抜きしちゃダメってことだな。

手抜きとかじゃなく、軽くさらさらっと描ける人はおしゃれでかっこいいと思うけど、それはわたしのやるべきことではないということだ。
たしかに、小説とかの挿絵を描いていても、内容の好き嫌いにかかわらず、空気に重さとか湿気のある話のほうが、やりやすいもの。
そっかあ…、だから怪談話とか合ってるのかもなあ。もっとくどいやつ描いてみようかな。

プアール茶の威力

最近、だいたい一週間に1kgのペースで、体重が減っている。
今月の頭にダイエットしようかなーなんて日記に書いたけど、書いただけで、とりたてて運動もしてないし、ご飯もたくさん食べてるし、生活も不規則なまま。
体調も悪くないし、思い当たる原因としては、お茶をプアール茶に変えたことくらい。
わたしはずっとプアール茶の匂いがだめで、飲めなかったのだけど、たまたま試してみたらなぜか飲めるようになってて、しかもすっかりハマって、このごろは毎日やかんでわかして3リットルくらいは飲んでる。プアール茶ね、…効くよ。
でもこのままのペースで減っていったとしても、もとが多いから、わたしが消えてなくなるのはまだまだだいぶ先だけどね。

頭の整理

友人Kの芝居をまた観に行った。今日は、なぜかすごく喉がかわいたけど、楽しかった。つぎはわたしががんばる番だ。負けないぜっ。

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わたしの絵には独特の世界観があるってよく言われるけど、わたしの場所から見た世界を描いてるんだから、世界観はあって当たり前なのだ。
つまり、わたし=わたしの居場所で、わたしはそこのところでは迷ってない。
世の中に、世界観が同じ人なんているんだろうか。そんな人がいたら困ってしまう。この商売成り立たないもの。

できるからといってやりたくないことをやってると心がダメになるし、やりたくないことが何なのかは、もうはっきりわかった。面白いと思うことはあるんだから、とにかく、形にしていかないとね。
描きたい絵はいくらでも浮かぶので、下描きばかりできてしまって、これ全部仕上げをするのかと思うと面倒くさくてしかたがなかったりする。

だから描くのはいいんだけど、今のままではいきあたりばったりすぎて、まとまりがないので、世に出すにはもうちょっと戦略を考えねば、ってことだ。
それはひとりで考えなければ意味がない。あー、これがもしかしていわゆる孤独ってやつなのかな。はじめてわかった。
だとすれば、そんなの普通のことじゃないか~。

完成

台風一過でよい天気になったので、先週作った鉄の彫刻…というかでっかい輪っかに、錆び止めスプレーをかけた。それから、全体にぐるぐると包帯を巻いた。
鉄の切断面のギザギザがかっこいいので、それをかくすのはもったいないのだが、部屋の中においておくと床とか畳とかに傷がつくからという現実的な理由。

そんなこと考えるくらいならはじめから小さいものを作ればいいのに、それはイヤだったのだ。で、さらにわけのわからないものになりましたとさ。

グループ展いくつか

すでにHPでもお知らせしてますが、11・12月のグループ展について、だいたい考えがまとまってきました。なんだかバラエティに富んでます。在廊日は未定ですが、もしお近くにお越しの際は、ぜひお立ち寄りください。

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『暦絵』オーパ・ギャラリー(表参道)

11月9日(金)~14日(水)11:00~19:00(最終日17:00まで)
井上コトリ/岩清水さやか/おうみかずひろ/柏瀬乃里子/ガムリアンズ/きたざわけんじ/佐々木一澄/サトウコウタ/スガミカ/すぎやましょうこ/祖田雅弘/竹松勇二/どいはやお/ナイスケイコ/内藤亜弥/HITO/藤田ヒロコ/丸山ゆき/溝渕美穂/茂木沙苗/山口マオ

各作家オリジナルの2008年版カレンダーの販売と、その原画の展示です。
昔の「りぼん」のふろくみたいな乙女ちっくなのにしたい!と思ったんですが、さっき下描きしてみたら、なんかちがう…。派手というか、ほとんどサイケ。
わたしりぼんよりジャンプとか読むタイプだったからなあ、という問題でもないか。
まあ、こういうのもたまにはいいかな。

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『ようこそ先輩』ギャラリー・ダズル(外苑前)
11月27日(火)~12月2日(日)12:00~19:00(最終日17:00まで)
小泉輝代子/上杉忠弘/西島尚美/荒井良二/岩清水さやか/大鹿知子/くぼたたま/井筒啓之/岩井里菜/奥原しんこ/西山亜紀/ユムラタラ

若手イラストレーターが、リスペクトする先輩を指名(!)して、一緒に展示させていただくという、普通逆じゃないの?…というスゴイ企画。
わたしは大鹿知子さんにお願いしました。まったく面識ないんですけど。
それで、大鹿さんから、「雪の山」というテーマをいただきました。絵の具でしっとりと描こうと思います。ちゃんと描けるといいなあ。

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『’07』ミレージャギャラリー(銀座)
12月19日(水)~24日(月)11:00~19:00(初日12:00から、最終日17:30まで)
岩清水さやか/くまたにたかし/白石佳子/高見亮/綱島ヒロユキ/中岡奈津美/野田英明

’07年の総まとめ。ひとりあたり5mくらいのスペースを使えるそうなので、その広さを生かした大きな風景画を描きたいなあと思っています。
あとそれとは別に、もし間に合えばですが、立体に挑戦してみようかなあと。やったことないから材料から考えないといけないけど…。

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と、こんな感じです。ではではどうぞよろしくお願いいたします。

コナゴナ

最近とても悲しかったこと。
南天のど飴を買って帰って缶を開けたら中身がコナゴナだった。
なんのための缶だ。

ハラハラ

今日は友人Kの芝居を観に行った。なんだか知らないけどわたしのほうが緊張した。
昨晩は眠れなかったし、胃は痛くなるし、肩は凝るし、面白いんだか面白くないんだかよくわからなかった。内容はたわいないコメディなんだけど。
でも観終わったら元気になって、また美味しいもの食べに行っちゃった。

わたしは愚痴を言う人とは友だちになれないが、嘘つきとは仲良くなれる。
そりゃあ、楽しくて元気になれるような嘘に限るけど。友人Kは、大ほら吹きだ。言い換えれば、夢を売るフェアリー(笑)。
ほんとにすごい友人を持ったものだなあ…とため息。

あやしいお医者さん

お肌のちょっとしたトラブルのため、ネットで調べて一番近かった皮フ科に行った。
医者ってもうかってるイメージがあるけど、さびれた医者はほんとにさびれている。
マンションの一室でひっそり開業してたりとか、なんか不気味なとこもあるが、わたしはどうも、そういうお医者についふらりと入ってしまう傾向がある。

今日行ったとこも、ガラガラにすいていた。
でも、朝っぱらから、やけにハイテンションで先生が話しかけてくる。
アトピーの子供とかとおなじ扱いにされてるんだろうけど、心構えができてなかったので、答える声がかすれがちになってしまった。気迫で負けた。次は気合いを入れて行くぞ。

しかし、しょせん患者にはその先生の腕が良いのか悪いのか判断できないし、レストランとかと違ってクチコミもあてにならないと思うし、混んでるとこがいい医者だとはかぎらないと思うけど、どうしたらいいんだろう。
医者も人気商売ってことで、なんとなく親近感を抱いたりして…。

鉄の彫刻ワークショップ(2)わたしの居場所

ワークショップの2回目。秋晴れのすばらしい天気。
すてきな森の中にある、府中市美術館に着いたときにはもう作業が始まっていた。鉄を切る工程は、もうびくびくしなくなったので、今日はスイスイできた。

が、そのあとが大変だった。
自分の居場所を作るというテーマだったから、わたしが中にはいれるものにしたい、という単純な考えで、細く切った棒をつないで曲げて大きな輪にしたかったのだが、鉄を溶接するのがなかなかうまく出来なくて、ほとんど先生にやっていただいた。
曲げるのなんか、全く手伝うことすらできず、助手の方たちが4人がかりで試行錯誤してるのをただ眺めるだけだった。
ただの輪ではなくアメーバ型で、しかも横からみても曲がってるようにしたいという無茶苦茶なイメージだけの素人考えの上に、図面もなく行きあたりばったりで、しかもわたしの計算がまちがってたりしたので、作業は混迷をきわめた(笑)

結局時間切れで、とにかく輪を閉じるとこまでで終了になったが、これはこれで満足。
青木野枝先生には「ヘンで面白い」というお言葉をいただきました(←自慢)。

北京五輪のため鉄屑の価格が高騰してるそうで、多少心が揺れたけど、もちろんちゃんと持って帰りましたともさ。
時間の関係で最初の鉄板の2/3くらいしか使えなかったので、思ったより軽く、水平に持てばそんなに運びづらくはなかったが、どうしたって超迷惑。
鉄のでっかい輪っかをかついで、京王線に乗っていたのはわたしです。すいません。
アパートの階段を上るのがいちばん難儀だった。でもどうにか無事に玄関を通過。
帰宅した時点ですでに大臀筋が筋肉痛になっていてびっくりした。
鉄を切るときに、腕を固定するために変てこな体勢をキープしてたせいだ。
しかしこの輪っか、これからいったいどうしたものか。

それにしても、わたしは、そもそも絵を描くときには、自分の居場所を作りたいなんて考えたことはないし絵の中に入りたいとも思わない。
絵の中の人物は、わたしであってわたしではなく、わたしとは単なる「目」なのだ。
でも、居場所というキーワードに関しては、今後ちょっと考えてみたい。

ハナと土

今日は大学時代の先輩、Kさんの一人芝居を観に行った。
Kさんはふだんは本田技研でなにかの設計図を引いているそうなのだが、その一方で、奇抜なファッションをしたり、パフォーマンスをしたりしている。
そういう生き方もあるんだな。
客席にはなつかしい顔がちらほら。優しく見守っている。

今日届いた本

また山本幸久さんの新刊を送っていただいてしまった。
うれしいなー。ありがとうございます!
前の「美晴さんランナウェイ」もすてきなお話で、ヒロインがキュートで、それこそNHKとかでドラマになったらよさそうな…。

渋谷に里帰り

渋谷に里帰り

  • 作者: 山本幸久
  • 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
  • 発売日: 2007/10
  • メディア: 単行本

それと、いつもはとくに挿絵の宣伝はしないのだけど、こんどの小説新潮に描いた挿絵は、1点だけですが、良く描けたというか、自分では、なんとなくなにかがひらけた感じがしたので、
もし良かったら手に取ってみてください。
新潮エンターテインメント大賞の受賞作(←面白かった)の挿絵です。
宮部みゆきさんの選評がまた面白くて、小説以外にも通じる話だったので、遊びにきていた友人Kにも読ませて、そこからあれこれ小難しい話に花を咲かせた。

ボーディスト宣言

またボーダーのTシャツを2枚買ってしまった。
数えたことないけど、微妙にちがう縞々が、たぶん30枚以上はあるんじゃないかなあ。いやもっとかな。紺と白のはよく着てるので、すでに何代目かだ。
もともと持ってる服の数が女子としては少ないので、引き出しの中を占めるボーダーの割合が異常に高い。
どこに行くにもボーダー。もはや肌みたいなもんである。

今年の目標はおしゃれイラストレーターになることとか言ってたのは誰だー。